週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

視線で敵を撃破!『Tobii EyeX』で操作するゲームは未来を感じるヤバさ

2014年11月30日 13時00分更新

Eye Asteroids

 東京・秋葉原にあるマウスコンピューターの直販店“G-Tune:Garage”といえば、VRヘッドマウントディスプレーの『Oculus Rift』をデモ体験できる場としても有名だ。

  そのショップに11月29日から新しいガジェットが登場! 今度は『Tobii EyeX』というアイトラッキングシステムで、シューティングゲーム『Eye Asteroids』がプレー可能となった。眼の動きを読み取り、画面を見つめるだけでクリックと同じ動作を指示できるという操作感を確かめてきた。

Eye Asteroids
↑これがTobii EyeX。開発したのはスウェーデンのトビー・テクノロジーで、日本法人もあります。Windows 7/8/8.1に対応。本体サイズは幅15×高さ20×奥行き320mmで、重量は91g。
Eye Asteroids
↑こんな感じでPCの液晶ディスプレーの下に設置して使う。本体とPCはUSBケーブル1本だけで接続するため、電源などの配線に頭を悩ますことも少なそうだ。
Eye Asteroids
↑椅子に座って画面の中央や四辺を見つめてキャリブレーションすればセッティングOK。
Eye Asteroids
↑その後、Eye Asteroidsがスタートして、自機(地球)を目掛けて襲ってくる隕石を見つめて撃破する。メガネを装着したままでもプレーできるのがポイント高い!

Eye Asteroids

 プレーした感想は「未来キター!」だった。アニメやSF映画では、手を使わずに何かを操作するシーンがよく出てくるが、同じことを自分ができているというのに感動した。

 初めてプレーするときには、にらみつけるように普段使わない眼の筋肉を使ってしまいがちだが、実は動画などを見るように眺めるだけでも十分に操作は可能。一方で、クリック感などの物理的なレスポンスがないため、正しく操作できているのかわからずに不安になることもあった。

 アイトラッキング技術は、これまでは体の不自由な人向けの福祉機器、スーパーの棚でどの商品を見ているか調べるマーケティング用、赤ちゃんが見ている場所を検知して気持を知るという心理学的な研究などに使われてきたとか。

 Tobiiの技術としては、2012年のCEATEC、ドコモブースにて視線でタブレットの操作を行える『i beam』として紹介された。2013年の東京モーターショーでは、三菱電機のコンセプトカーに搭載。ヘッドアップディスプレイの表示内容を切り替えたり、歩行者の見落としを警告したりする“統合型イメージセンシング”に利用していた。

 その流れで出てきたTobii EyeXは、現状、開発キットとして海外通販で入手可能だ。価格は99ユーロ+送料20ユーロだが、キャンペーンコードに「GDC2014」と打ち込むと送料込みで90ユーロ(約1万3000円)に値下げされる。かつては数百万したアイトラッキングセンサーが、なんと1万円台ってスゴくないですか!

 ヘッドマウントディスプレー界のOclus Riftと同じで、価格破壊なデバイスが登場したことで、さまざまなアプリケーションが生まれそうだ。開発環境としては、UnityやC、C++などに対応しており、ゲームなどにも組み込みやすいはず。

 空間中のどこに目があるかも分かるため、Tobii EyeXをつけた装置とプレイヤーの遠近もデータが取れる。KinectやLeap Motionなど、既存のセンサー系と組み合わせることで全身の状態をより詳しく把握できそうだ。開発者ならぜひ店舗に行って、実機の動きをチェックすべし!

●関連リンク
トビー・テクノロジー
G-Tune : Garage

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう