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話題のハードウェアベンチャーの原点もここに Maker Faire Tokyo 2014が開催

2014年11月24日 10時45分更新

 DIYの祭典“Maker Faire Tokyo 2014”が2014年11月23日、24日に東京ビッグサイトで開催された。さまざまなテクノロジー系自作製品や企業展示が並び、メイカーブーメントの高まりもあって、会場内は歩けないほど人が集まる盛況ぶりだった。

 現在、週刊アスキーでは“インサイド・スタートアップ”という、ハードウェアベンチャーを中心とした対談連載を行っているが、記事に登場したベンチャーも多数出展していた。

Maker Faire Tokyo 2014

 3Dプリンターで作成した義手の『Handiii』、現在クラウドファンディングサイト“kibidango(きびだんご)”で支援を募集中。展示された開発中のバージョンは、腕の筋肉の盛り上がりを距離センサーが感知して、指先の角度を変えられる仕組みになっている。腕に力を入れると握るので、実際の感覚に近いものだという。また製品を上下に開いて腕に挟んでフィットさせる構造になっており、個々人のサイズに合わせるようなオーダーメイドに頼らないよう、量産化のための施策となっている。テクノロジー面も良いが、やはり目を引くのはデザイン。来場者からもかっこいいと、試験ユーザーの森川氏と次々に握手をしていく様子が印象的だった。

Maker Faire Tokyo 2014
Maker Faire Tokyo 2014

 電源を一切使わない装着型パワードスーツ“スケルトニクス”は、実際に来場者を乗せてのデモを行なっていた。残念ながら取材時は、メンテナンス中だったが、それでもたくさんの来場者が興味深そうに見学していた。

■関連サイト
SFみたいな装着型外骨格を現実に! スケルトニクス

Maker Faire Tokyo 2014

 手首に巻いて、iOSのアプリと連動して動きにより様々な音を発する『Moff Band』はブースでデモを行ない、来場者には親子連れも多く、子供たちが楽しそうに遊んでいた。

■関連サイト
スマートなおもちゃで子供を夢中に! Moff Band

Maker Faire Tokyo 2014

 5万円以下と比較的、低価格で購入できるロボットキット『Rapiro』。12個のサーボモータとArduino互換の制御基板が付属していて、遊べる仕様になっている。別売りだが、Raspberry Piも搭載できる。kiluckの石渡氏のブースのほか、販売するスイッチサイエンスにも展示されていた。Rapiroは2014年11月25日発売の週刊アスキーの掲載“インサイド・スタートアップ”にて取り上げているので、ぜひ見てほしい。

Maker Faire Tokyo 2014

 市販のプリンターで電子回路を印刷できるインクを開発・販売する『AgIC』は、発表したばかりのマーカーで書いた電子回路を消せるペンを展示。

●関連サイト
ふつーのプリンターで電子回路をつくる“AgIC Print”で電子工作してみた

Maker Faire Tokyo 2014

 空き缶ほどの大きさの筒の小型衛星を打ち合上げる競技“Cansat”での実績を展示していたのは法政大学二高のチーム。インサイド・スタートアップの第1回で登場した小型衛星ベンチャーの“アクセルスペース”も競技Cansatからスタートしていた。Cansatは大学生が中心の競技だが、法政大学二校の展示は高校生版のCansatに出場した際のもの。日本では200メートル、米国の大会では4500メートル上空まで打ち上げたという。カメラで撮影した模様を展示していた。

●関連サイト
宇宙を身近に変える小型衛星ベンチャー アクセルスペース中村友哉氏インタビュー

Maker Faire Tokyo 2014
Maker Faire Tokyo 2014

 無線コントローラーで動くヴィストンの『ロボダンボー』。マンガ『よつばと!』でおなじみのキャラクターでモバイルバッテリーなどにもなって人気だが、ロボットになって登場。コントローラーセットが8万円超とちょっとためらってしまう値段だが、全身に合計11個のモーターが付いており、稼働しまくり。付属のソフトウェア『RobovieMaker2』で自由に動きもつくれ、両目にはしっかりとLEDが点灯する仕様。これはほしいかも……。ほかにもサッカーロボットのくまモンバージョンなどが気になったり。

Maker Faire Tokyo 2014

 遊舎工房の『がじぇショット』は、カメラで撮ったJPEG画像から輪郭を抽出し、ドットの並びを文字に変換してアスキーアートを印刷するインスタントカメラだ。サーマルプリンターを利用していて、撮ってからわずか1分もかからずに印刷終了。ドットの並びパターンはおよそ200ほどで表現している。実際に顔を撮ってもらったが、なんとなく似ている感じがするような。

Maker Faire Tokyo 2014
Maker Faire Tokyo 2014

 またインテルやNVIDIAといった半導体メーカーも出展。インテルは小型の『Edison』や『Galileo』の開発ボード。NVIDIAはCUDA、OpenGLを利用かのな組込型コンピューター『Jetson TK1』を展示し、テクノロジー系DIY市場を盛り上げていた。

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