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GALAXY Note Edgeの秘密に迫る! サムスン担当者を直撃インタビュー

2014年10月09日 19時30分更新

 世界初の曲面ディスプレーを搭載したサムスン電子の『GALAXY Note Edge』。先日、“GALAXY WORLD TOUR 2014”イベントが都内で開催されました。日本では世界に先駆けドコモとauから発表される予定とのこと。

GALAXY Note Edge

 世界でも例を見ないこの曲面ディスプレー搭載製品はどうやって生まれたのか? サムソンのマーケティング企画部、糸櫻幹雄氏に話を聞きました。

GALAXY Note Edge
↑サムソン マーケティング企画部、糸櫻幹雄氏。

──GALAXY Note Edgeの「ここがスゴイ!」のはどの点ですか?

糸櫻氏 GALAXY Note Edgeはスマートフォンとしても十分すぎるほど高スペックです。やはり最大の特徴は、世界初の曲面ディスプレーの搭載です。側面につながる160ピクセル幅のディスプレー“Edge Display”は今までのスマホにはない、新しい使い勝手を提供できるのです。実際に使っていただくと「こんなことができるんだ!」という驚きの連続だと思いますよ。

 このEdge DisplayはGALAXY Note Edgeの5.6インチのメインスクリーンをあたかも無限に拡張できるような空間なのです。よく使うアプリのアイコンを配置しておけば、素早く起動することも可能です。今までのスマホにはない“第2のディスプレー”はスマホの使い方を大きく変えるものになるでしょう。

GALAXY Note Edge
↑さまざまな用途に使える“Edge Display”。

──Edge Displayはどのような使い方ができるのでしょう?

糸櫻氏 アプリのアイコンを配置できるだけではなく、メインスクリーンで動作しているアプリのメニューも配置されます。たとえばカメラを起動すると、メインスクリーン内にはメニュー類は表示されず、すべてがEdge Display上に表示されます。つまり被写体にメニューがかぶらないわけです。また、ゲームや映画を見ているときに電話がかかってきてもその表示はEdge Display上に表示され、画面内に邪魔なポップアップ表示もされません。

──この工夫はスマホ利用者にはうれしいですね

糸櫻氏 Edge Display部分もアプリの表示領域としても利用できます。つまりメインスクリーンのサイズを自由に変えられるのです。さらにはEdge Displayは左右にスワイプして回転させることでほかの情報を表示することも可能です。

──ニュースを表示できたり専用アプリも起動できるらしいですね。

糸櫻氏 アプリのラウンチャーやアプリのメニューを配置できるだけではなく、Edge Displayの細い画面を利用できるアプリを多数用意しています。定規が表示されるアプリのように、文房具のように利用できるものも用意しました。曲面ディスプレーなので、アイコンなどは左右度の角度から見てもゆがまないような設計にしています。さらにはこの部分には写真や手書き文字を表示することもできます。

 つまり160ピクセル幅のこの部分を自分好みにカスタマイズできるわけです。今はスマホ用のさまざまなケースが販売されていますよね。ケースを使って自分のスマホを自分好みにカスタマイズしている人も多いと思います。GALAXY Note EdgeはEdge Display部分をカスタマイズすることで、あたかもケースを付け替えるかのごとく外観の自由な変更ができるわけです。

GALAXY Note Edge
↑Edge Displayには複数のアプリを配置可能。回転させて切り替えできる。

──Edge Display、実際に使ってみると楽しいです。

糸櫻氏 GALAXY Note Edgeは“大きい画面で得られる快適なユーザー体験”と“細長いEdge Displayを通して迅速な作業”というふたつの要素が融合された製品です。ですが、商品企画部のほうではこれらをそのままストレートに表現するのではなく、使いやすくしかも楽しさという要素も付け加えることにしました。

 くるくると左右のスワイプでEdge Displayの内容が切り替わるのは、回転ドアが回るようで使っていても見ていても楽しさを提供できます。しかも回転させることで細長いEdge Display上の情報が次々と変わるので、たくさんの情報にすばやく、そしていつでもアクセスすることができるのです。

──曲面ディスプレーを搭載することで最も苦労したことはどこでしょう?

糸櫻氏 開発部に話を聞くと、耐久性をしっかり持たせる点が大変だったとのことです。また、指先でタップや上下スワイプ、回転させるような左右のスワイプがしやすいように、曲面の曲がり具合についても多数のサンプルをつくり実際に触れてみて最適なものに決めるのに苦労したとのこと。

 そして、操作性の面ではEdge Displayで誤操作が起きないようなUIの開発も新たに進めました。Edge Displayを見るといちばん下の部分にはアイコンが配置されていません。スペースはあるのですが、手のひらがよくあたる部分なのでここはあえて空けてあるのです。そのような工夫も施しています。

GALAXY Note Edge
↑「耐久性や誤操作の無い使い勝手の実現に苦労した」と語る糸櫻氏。

──曲面ディスプレー搭載のメリットはどこにあるのでしょう。

糸櫻氏 ディスプレーを曲げることは過去の製品でもやったことがあります。ですが曲げるだけではなく、それで何ができるのだろうか? 何か新しいユーザー体験を提供できないだろうか? という点も開発時には検討されました。

 これまでお話したように、GALAXY Note Edgeは今までにはない新しい使い方や体験をユーザーに提供できると思います。そもそもGALAXY Noteシリーズの開発コンセプトは紙のノート、すなわちアナログとデジタル製品との融合です。Edge Displayはファイルにとじられた書類につける“見出し”、“インデックス”をデジタル上で表現したものにもなっているのです。書類=メインスクリーンはそのままに、見出し=Edge Dsiplay上に情報を付け加える、これはまさにアナログのデジタル化でしょう。定規アプリなど、ちょっと遊び心を加えた機能もアナログからの取り入れです。

GALAXY Note Edge
↑会場の巨大なGALAXY Note Edgeは実際に本の間に挟まれており、“見出し=Edge Dsiplay”さを表現していた。

──GALAXY Note Edge開発に、日本からの声は反映されているのでしょうか?

糸櫻氏 日本側からも要望は多数伝え、さまざまな点で反映されています。たとえばセルフィー機能の強化も、実は日本からもアイデアを多数出しています。GALAXY Note Edgeにはフロントカメラで120度のワイド画面で撮影できる機能も搭載していますが、実際に日本で調査をしてみると20から30代のユーザーは週に1回は自分撮りをしています。日本ではプリクラの利用が普及しているのでセルフィーも使われるのでしょう。自分の写真を撮影した後、すぐにペンで何かを書き込んでソーシャルにアップ、日本から本社にはこの点も強く提案しています。

GALAXY Note Edge
↑実際に編集部ゆうこばが試したセルフィー機能“ワイド自分撮り”。最大120度という広い視野で撮影可能。

 一方で防水機能については、GALAXY S5では日本のみならず世界中で大変高い評価をいただきました。GALAXY S5の発売以降、本社側でも防水機能に対しては以前よりも前向きになっています。今回のGALAXY Note Edgeでは何よりも曲面ディスプレーという最新の技術と使い勝手を提供する点に注力したため間に合ってはいませんが、今後は世界中からのユーザーフィードバックを基に製品に反映していきたいと開発側では考えています。

──ウインドーサイズの変えられる“マルチウィンドウ”など、使い勝手も大きく進化していますね

糸櫻氏 GALAXY Note Edgeでは大画面とSペンの使い勝手をさらに進化させ、マルチタスキングを使いやすくしてしました。おそらくこれは他社さんの製品よりも一歩リードした機能になっていると思います。

 また、文字選択もパソコンのマウスのようにSペンを使ってカンタンに実行できます。大きい画面とSペン、この2つのエッセンスはGALAXY Noteシリーズの大きなアドバンテージなのです。

GALAXY Note Edge
↑会場ではSペンがマウスのように使える点もアピール。

──GALAXY Note Edgeの日本発売の意気込みをお願いします

糸櫻氏 GALAXY Noteシリーズは初代モデルのGALAXY Noteから、大画面スマホの市場を切り開いてきました。当初は大きすぎると言われていましたが、今では誰もが普通に使っています。そして本体に収納されるスタイラスペン『Sペン』で手書きや操作も快適に行なえます。

 スマホはどの製品を見ても差別化が難しくなっています。また大画面スマホの種類も増えています。ですが、サムスンはそれを打ち破る技術を持っており、GALAXY Note Edgeという製品で具体化しました。新しい体験を提供できるEdge Displayの搭載や自在に活用できるSペンなど、GALAXY Note Edgeは今最も先進的な製品だと自負しております。

 それに、日本の方々こそEdge Displayなど新しい技術をすぐに使いこなせるとも思います。このような革新的な製品を世界に先駆けて日本の消費者の方へ提供できることは大変うれしく、新しい世界をぜひ体験していただきたいと考えています。

──ありがとうございました。

●関連サイト
サムスン GALAXY Note Edge製品ページ

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