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広告収入も自然とアップ! 開発したアプリ用にサーバーを実装する方法|Mac

 せっかくアプリを作っても、日を追うごとに稼働率は低下するばかり。そんな悩みを解決してくれるサーバー導入のメリットと先行事例を紹介しよう。

 アプリの起動回数はインストール直後の1日目をピークに徐々に減り、3日ほど経過すると起動されなくなる傾向にある。このため、いろいろなアプローチでユーザーにアプリケーションを起動させたり、思い出させたりする工夫が求められる。

 例えば、アクションRPGゲーム「モンスターストライク」は、近隣にいるプレーヤーと連携できる。そのため、友達から誘われるたびにゲームを立ち上げることになり、自然と起動回数が増加する仕組みだ。

広告収入も自然とアップするサーバー導入のコツ|Mac
「モンスターストライク」では、BluetoothやGPSを使って近くにいるプレーヤーと4人同時対戦が可能。プレーヤーをアプリ上で呼ぶには相手もアプリを立ち上げる必要がある

 また、アンプシミュレーターアプリ「JamUp Pro XT」は、ほかの人がセッティングしたエフェクトプリセットを共有できるため、簡単に有名ギタリストの音を再現できる。

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「JamUp Pro XT」は、ウェブ上に自分が作ったサウンドプリセットを公開できる。ユーザーを特定せず配布するため、コミュニケーション機能はない

 ただし、ユーザーは基本的に通知が来ることを嫌う。無意味にユーザーに通知を送ってしまうと「アプリの宣伝ばかり来て邪魔だな」などと思われ、アプリをアンインストールされてしまう可能性があるためだ。そんなとき、サーバーの実装が役立つ。

 ユーザーに関連するイベントの開始やフレンドのアクティビティーなどの情報を、サーバー経由で送ってアプリで受信。また、必要であればプッシュ通知によって知らせることで、ユーザーに嫌がられずにアプリを起動させられる。

【導入事例1】ユーザーの待ち時間終了をお知らせ「王国の道具屋さん2」

 株式会社アソボックスの経営シミュレーションアプリ「王国の道具屋さん2」では、ゲーム内の商品が完売した際に、プッシュ通知をユーザーに送信。また、プッシュ通知のオン/オフをアプリ内から簡単に変更できる。プッシュ通知はユーザーの呼び戻しに有効だが「うっとうしい」とも思われかねず、そうしたリスクを減らすための措置だ。これは、育成ゲームなど「待ちの状態」が発生する場合にも応用が利く。ユーザーにアプリの存在を思い出してもらうことが何より大事なのだ。

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ユーザーをプッシュ通知で呼び戻す。スマホのゲームはちょっとしたすき間時間に遊ぶ人が多い。「強制的に呼び戻す」というよりは「思い出してもらう」という考え方が適切だろう
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プッシュ通知のオン/オフをワンタッチで切り替え可能。もちろんiPhoneの設定画面からプッシュ通知をオフにすることもできる

【導入事例2】プッシュ通知と感じさせない「メッセージが届いています」

 株式会社フルセイルのメッセージアプリ風の恋愛ゲーム「メッセージが届いています」からは、大量のプッシュ通知が届く。しかし、通知というよりも、LINEのような「新着メッセージ」という見え方になっており、ユーザーが嫌悪感を抱きにくい。この「キャラクターを使う」という要素は応用しやすい。例えば、育成ゲームであれば「おなかすいたよ」、RPGであれば「もうすぐ最終ダンジョン、早く魔王を倒しに行こうよ」など、キャラが話している演出にすれば、自然な通知に仕立てられる。

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ロック解除画面に並ぶと「通知」というより「メッセージ」に見える。ある意味LINEのようなメッセージアプリが当たり前になっているからこその自然な演出だ
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プッシュ通知からアプリを起動すると、アプリのトップではなくメッセージ画面に直接飛ぶ。必ずしもアプリのトップ画面を起動させる必要はないのだ。途中から再開させるという発想もアリだ

 このように、サーバーをうまく組み込むことに成功すれば、アプリの起動回数が増え、自然と広告収入も上昇する。ただし、プッシュ通知と同様、無料アプリだからといってアプリのあちこちに広告バナーを入れてしまうと、ユーザーをイライラさせることにつながる。そのため、広告バナーはユーザーにとって受け入れてもらいやすい画面に入れるのが重要だ。

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リリースから1年半で19万ダウンロードを記録した「王国の道具屋さん2」。アプリを頻繁に起動させるなど工夫した結果、120万ダウンロードのアプリと同等の収益を出した

 プッシュ通知で呼び出された画面のほか、目につきやすく、ユーザーの邪魔をしない場所に広告バナーを表示させるといい。これがユーザーに好意的に広告を見てもらうことにつながる。ランキングやスコアなどのリザルト画面に広告バナーを入れると、タップされやすいとも言われる。サーバーを使ってランキングやスコアを実装することでユーザビリティーを高め、広告バナーを好意的にタップさせよう。


 さて、9月29日発売予定の「MacPeople11月号」では、手軽にサーバーを導入できる「MBaaS」サービスについて解説。サーバー選びの基本からサービス徹底比較、いますぐ始められるサーバー実装入門まで盛りだくさんの内容でお届けします。

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