2014年09月22日07時30分

ソニー復活のカギとなるウェアラブル『SmartEyeglass』を体験してきた

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 ソニーはIFA2014でも参考出展したメガネ型ウェアラブルデバイス『SmartEyeglass』の国内向け体験会を実施。同時に同製品のSDK公開についてや先行で開発されたアプリの紹介などを行ないました。

SmartEyeglass
↑SmartEyeglass。

●SmartEyeglassってナニ?

 ソニーの“目”や“顔”にかかわる端末と言えば、ヘッドマウントディスプレー“HMZシリーズ”を思い浮かべる人もいるかもしれない。あれやOculusなどは“VR(バーチャルリアリティー)”を楽しむデバイスなのに対し、SmartEyeglassは“AR(拡張現実)”を体験するためのものです。

SmartEyeglass
↑VR用のデバイスとAR用のデバイスの違い。

 ARにはさまざまな定義や考え方がありますが今回の場合、柱となる部分は現実空間で、それらの上に便利な情報やギミックをオーバーレイしていくものになります(たとえば、視界に地図やメールの新着などを表示するなど)。

SmartEyeglass
↑“かけることで、日常が便利になる”がSmartEyeglassのコンセプト。

 さかのぼるとIFA2014での展示は約3回目になるもので、今までも1月のCES2014を皮切りに、2月のMWC2014併設開催の開発者イベント“Wip-jam”でデモ展示を行なっていました。

 IFA2014で発表したプロトタイプは“(映し出される光の)見やすさ”、“レンズ透明度”、“デザイン”にこだわったものになっています。

SmartEyeglass SmartEyeglass

 実際にかけてみると、確かにまず映し出される“像”の鮮明さに驚き、つぎに軽さとレンズの透明さに気づかされます。

 SmartEyeglassは緑色LEDを使っているため、映画“マトリックス”のソースコード画面のように緑色のみで文字、UIが表示されます。Google Glassはフルカラーの出力が可能なので表現力としては劣りますが、Glassが“画面が目の前に映し出されている”感覚に近いのに対し、SmartEyeglassは“情報が現実空間にオーバーレイで表示されている”ように感じます。

SmartEyeglass
↑装着例。体験会にいたソニーの方につけてもらいました。手に持っているのがリモコンです。フレームに存在感はありますが、レンズの透明度の高さはよくわかります。
SmartEyeglass
↑SmartEyeglassの肝となる工学モジュール技術の図解。
SmartEyeglass
↑ソニーの顔認識技術を使ったデモ。SmartEyeglass内蔵のカメラに写った人の名前を表示している(ぼかしの部分)。また、テレビの映像は“人間の目”を模した位置に設置した別のカメラの映像です。
SmartEyeglass
↑筆者は度付きのメガネを常時装着していますが、SmartEyeglassとの併用は不可。ただし、写真のように鼻当てを外してレンズの交換ができるため、度付きレンズの装着も想定されています。

●SDKの公開と先行開発事例の紹介

 今回の新規発表内容は、このSmartEyeglassの今後のスケジュールについて。当日、開発者向けSDKが公開、SmartEyeglass自体の開発者版の提供も2014年度内と発表されました。

 価格などは未定としながらも前述のヘッドマウントディスプレー(上位モデルの『HMZ-T3W』は10万3000円程度)と比べてそこまで高くならないとコメント。また、法人などだけではなく個人開発者も購入できるようにするとしています。

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↑今回体験したプロトタイプのハードウェア構成。 ↑SDKのおもな内容。
SmartEyeglass
↑SDKを使うと、手持ちのAndroidスマホでSmartEyeglassのエミュレーションが可能になります。

 さらに、SmartEyeglassの活用事例として以下の3つのサービスも同時に発表。SDKの公開により多種多様なアプリの開発が期待されます。

・『グラッソン(Glassthon)』

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 格安SIMの“mineo”を運営しているケイ・オプティコムの実証実験。10月26日に開催される“大阪マラソン2014”において、ランナーにSmartEyeglassを装着してもらい、位置情報の表示や現在の走行速度や距離、消費カロリーを表示。また、Beaconと連携することでBeacon設置ポイントの通過時に周辺の観光情報やトイレ情報などが提供されます。

・『localive』

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 ユークリッドラボによる位置情報に基づいた周辺情報の配信サービス。TwitterやFacebookなどのリアルタイム情報を取得、目前に表示します。また、SmartEyeglassのリモコンを操作し、写真撮影後に音声入力によるツイートも可能です。

・『いつもNAVI for SmartEyeglass』

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 Googleマップなどへの地図情報提供などでもお馴染みのゼンリンのナビサービス。周辺スポットを音声で検索でき、視線の先にアイコンとして表示されます。また、案内モードには、目的地に対して上空から光りがそそがれているように見える“光モード”と、矢印やアイコンでナビする“通常案内モード”があります。

 おもに新興国での低価格スマホの販売で遅れをとっているソニー。先日行なわれた2014年度連結業績見通し修正の記者会見場で平井社長はモバイル事業について「いまだソニーにとって重要な事業であることは変わらず、“ポストスマホ”が出たときにすぐに打って出れるように土台をつくっていく必要がある」と述べており、「“ウェアラブル”がポストスマホだと決まってはいない」としつつも、このSmartEyeglassの期待を寄せているのは確かなようで、ソニー復活の兆しも含め今後の展開が期待されます。

●関連サイト
ソニー 該当プレスリリース

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