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マルチメディアの祭典SXSWはスタートアップが行くべきイベント

2014年09月10日 21時00分更新

 SXSW(サウス・バイ・サウス・ウエスト)とは、毎年3月に米国テキサス州オースティンで行なわれる、インタラクティブ、音楽、映画など世界最大のマルチメディアの祭典だ。2008年にはその数ヵ月前にローンチしたTwitterがインタラクティブアワードを受賞、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOがキーノートスピーチを行ない、Foursquare、Pinterestなど、新興のソーシャルメディアサービスと切っても離せない“伝説”のイベントだ。そのほかにも様々なスタートアップ、ベンチャーのサービスが出展し、日本からの参加者もいる。スタートアップの規模拡大、海外進出のための登竜門とも言える。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 そんなSXSWに参加し、成功するためにはどうしたらいいのか……。SXSW Asia事務局とMicrosoft Venturesが主催するイベント“海外進出を目指すスタートアップやMakersのためのSXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ”が9月8日に行なわれた。SXSW出展や展示方法、注意すべき点など、参加したことのある登壇者の経験が話された。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ
SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 AOI Pro.でブログメディア『未来予報』を担当する宮川麻衣子氏は、SXSWはあらゆるエンターテイメントにとってビジネスの場という。さまざまなフェーズのビジネスが集まり、幅の広いプロモーションが見られる。SXSWの形態はデモピッチ、パーティー、ミートアップ、セッションと大きく分けて4つ。“Trade Show”では、各企業が最新のサービスのデモを披露するデモ、多くのセレブやVIPが語るセッションが行なわれる。展示サービスでは、ロボットとヘルスケアは来年も強い分野と予報する。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 SXSWは“戦っている人”に最適なイベントというのは、GoNipponプロジェクトの石川一揆代表。20万ダウンロードのアプリ『ウンログ』のサービスを世界に打って出るため、SXSWに出展。ウンログはうんちのログを採る健康管理のアプリ。トレードショウの参加者にアンケートを採り、セッションで話を聞くなど精力的に活動。メディアへのアプローチはもちろん、セミナーには有名企業の大物が登壇する。そこで出会い、自社サービスをプレゼンできるという。ただ30秒で自社サービスの魅力を伝えるエレベーターピッチができないとアウトとのことだ。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 日常にありふれたネタをデジタルでチェンジしていくラボを社内で行なっている博報堂アイ・スタジオの望月重太朗氏。月面を走れるランニングマシーンを作成し、SXSWに展示。3メートル×3メートルのシングルブースに設置。ステッカーを用意する、体験したらTシャツを上げるなどインセンティブを付けると足を止めてもらえるという。また、チラシはポストカードサイズ以下だともらってもらえないとか。SXSWで展示した後、逆輸入的に日本で展示したことが、メディア的にも取り上げられやすかったとする。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 東大ベンチャーでビリヤードを映像や音声でインタラクティブに変化させてしまうサービス“OpenPool”の下川俊成氏は、2年連続で出展。SXSWはお祭り、街を挙げた文化祭という。SXSWでは会場にブースを構え自社サービスを紹介できる“Trade Show”と、同時開催のゲーム向けの展示イベント“Gaming Expo”にOpenPoolのサービスを出展。Gaming Expoは最低1800ドルで参加でき、3398ドル必要なTrade Showと比べても参加費が抑えられる、さらに入場料も無料なため来場者も多く、意外な穴場と言えるそうだ。ただ、Trade ShowとGaming Expoは日程的にかぶるため、同時出展はやめた方が良いとのこと。

SXSW 2015 Exhibition出展のノウハウ

 SXSW 2015は2015年3月13日~22日にテキサス州オースティンで開催される。Trade Showの申し込みは年内には完売してしまうとのこと。またダウンタウンのホテルは10月には完売。世界中から集まる、マルチメディアの祭典。世界を目指すスタートアップ企業は要注目だ。

■関連サイト
SXSW 2015

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