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「すごい」訓練に集まったスゴイ中学2年生!iPadを使った災害対応訓練リポート

2014年08月08日 14時30分更新

 千葉県浦安市の浦安市運動公園総合体育館に集まっていたのは、浦安市内の市立中学9校から選抜された27名の中学2年生。彼らは「立志塾」というリーダー育成プログラムの塾生で、各学校長が推薦した浦安市の21世紀を担うリーダー候補たち。

 塾生たちは2014年8月4日、5日にわたって開催された「DECo浦安キャンプ」に参加中でした。これは、防災対策について学びながら、資質能力を伸ばしていくという目的で開催されているもの。初日には、さまざまな災害対策訓練や傷病者対策を学習し、避難所を想定した体育館および屋外テントに宿泊。

 翌日はiPadを持って被災したという想定の浦安市内を徒歩で回り、Twitterを介して状況を記録/報告しつつ、学んだ知識を実践する「すごい避難訓練」に参加するというプログラムです。最終的には、それらの体験をiPadでムービーにまとめるというワークショップも用意されています。

 今回は2日目の「すごい避難訓練」とその後に設けられた振り返りのワークショップに参加しました。

地震発生!市内をチェックしながら避難所に向かう!

 キャンプ2日目となる8月5日は、「すごい避難訓練」と銘打たれた、避難訓練からスタートしました。

 地震発生後、塾生たちはAからFの6グループに分かれて市内の避難所を目指すのですが、彼らにはミッションが課せられていました。市内の指定された場所をチェックして、状況報告としてTwitterに投稿するのです。その際、ハッシュタグ「#DECO_URY」を使用して投稿すると、災害対策本部がそれをチェックするという仕組みです。これには、避難中に発見した災害の状況やけが人の様子などを共有するという目的があります。

 加えてTwitterは、災害対策本部からの指示を受け取るためのインフラとしても機能します。塾生たちに対するリアルタイムの指示や報告に対する返信などもTwitterが利用されます。

DECo
キャンプ2日目。宿泊した体育館に次世代のリーダー候補である立志塾のメンバーが集合しました。
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警報が鳴り響き、体育館の大型ディスプレーに地震の映像が映し出されます。東日本大震災のときには、死者こそ出なかったものの浦安市も被災しました。
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各チームに2台ずつiPadが配布されます。ソフトバンクモバイルが機材貸し出しで協力しています。
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塾生たちは、防災マップと、前日に使い方を勉強したGoogleマップを駆使してルートを確認します。
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グループごとに異なるルートを進みます。GPSで各グループの位置もリアルタイムで確認できます。
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早速、訓練に対する意気込みをツイートする塾生。Twitterを使ったことがある生徒はほとんどいませんでしたが、あっという間にコツをつかんでしまいます。
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水分を十分に用意して、いざ出発。バスでスタート地点に移動します。
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最初の目的地は浦安市健康センター。到着したことを報告するため写真を撮影します。
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災害本部に到着を告げると、折り返し指示が届きました。指示どおりに状況を報告します。
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健康センターでは、倒れている傷病者を発見しました。名前を確認したり、ケガの状態をチェックする作業が始まります。
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すぐさま、災害対策本部に傷病者の状態を知らせます。
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ここで実戦さながらに、傷病者対応の講習が始まりました。講師は、米軍横須賀基地で地域統括消防隊・予防課長を務めていた長谷川祐子先生。
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状況はTwitter状で共有されていきます。他グループの動きなども参照できます。
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そのときの投稿を見ると、患者の体を動かす際にベルトを持つとうまくいったことが手書きのメモで残されていました。この瞬時の判断力はスゴイ!
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重症の患者も発見しました。意識を確認し、声をかけて励まします。一方で脈拍をチェックします。気道確保や呼吸確認など、傷病者への対応は本格的なもの。
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講習を終えた塾生たちは、被害内容や設備についてディスカッションし2分以内でまとめます。
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ミッションの最後は、現場のどこかに貼られているステッカーを探して撮影すること。ステッカーを剥がせばミッション終了です。
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