2014年08月06日17時00分

Windows情報局ななふぉ出張所

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるだろうか

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 7月31日、サムスン電子ジャパンは『GALAXY Tab S』の発売記念パーティを開催しました。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑サムスンが『GALAXY Tab S』の10.5インチモデル(写真左)と8.4インチモデル(写真右)の発売記念パーティを開催。

 日本においてサムスンといえば、ハイエンドのスマートフォン『GALAXY S』シリーズの印象が強いものの、世界的にはタブレットについてもシェア上位のメーカーとなっています。

 IDCの調査によれば、世界のタブレット市場におけるトップ5のメーカーは、アップル、サムスン、レノボ、ASUS、Acer(2014年第2四半期時点)となっています。米国ではここにKindleシリーズでお馴染みのAmazon.comが入るでしょう。全体的にアップルのシェアは減少傾向に、レノボは増加傾向にあり、サムスンは2位をしっかりキープしています。

 一方、日本のタブレット市場で、サムスンのシェアはトップ5に入っていません。以前にはNTTドコモから『GALAXY Tab 7.7 Plus』や『GALAXY Tab 10.1 LTE』などを発売した実績があるものの、このところ新製品が出ていないのが現状です。

 その間、海外では8インチのSペン対応ノート機『GALAXY Note 8.0』、ひとつ前のハイエンドモデル『GALAXY NotePRO/TabPRO』シリーズ、中・低価格帯向けの『GALAXY Tab 3/4』などを精力的に展開しています。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑GALAXY Tab Sの前身となった、『GALAXY TabPRO』の8.4インチモデル。8インチクラスで2560×1600ドットという高精細な画面が注目を集めた。日本では未発売。
サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑同じく日本向けには発売されなかった『GALAXY Note 10.1 2014 Edition』。これよりひとまわり大きなモデルとして、12インチの『GALAXY NotePRO』が存在する。

 特に出荷台数の多くを占めているとみられるのが、低価格タブレットです。海外の家電量販店では、低価格のサムスン製タブレットがセールの定番商品となっており、一時期は、どのお店へ行っても、7インチ版の『GALAXY Tab 3』が山積みになっていた印象があります。現在では、その後継として『GALAXY Tab 4』がよく売れています。

■日本でも独自ブランドによる販売を開始

 日本のタブレット市場ではサムスンの存在感がすっかり薄くなっていましたが、そこへ久しぶりに投入するタブレットが、今回の『GALAXY Tab S』となります。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑GALAXY Tab Sの8.4インチ版。GALAXY TabPROに比べて薄型軽量化、ディスプレイは液晶からSuper AMOLEDに変更となった。
サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑こちらは10.5インチ版。8.4インチ版と同じく、GALAXY TabPROの順当なアップデートといえる。

 このGALAXY Tab Sの日本発売に際して、サムスンは「日本における販売チャネルを新たに構築した」と語っています。というのも、これまでサムスンのタブレットは、NTTドコモが販売するキャリアモデルのみだったからです。つまりサムスンが自社のブランドでタブレットを販売するのは、今回が初めてということになります。

 すでに海外では、アップルストアのように、サムスンのロゴを冠したお店が世界中で展開されています。また、大きな家電量販店には必ずといってよいほどサムスンのコーナーがあり、青いポロシャツを着た販売員がスマートフォンやタブレット、デジタルカメラといった製品が並ぶ売り場に立っています。その日本版ともいえるのが、ヨドバシカメラやビックカメラなどで設置が始まっている『GALAXY SHOP』です。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑家電量販店内のショップインショップとして展開中の『GALAXY SHOP』。海外ではよく見かける光景を、日本でも目にする機会が増えそうだ。

 一般的な家電量販店のタブレット売り場では、専門知識を持った量販店の従業員が“中立的な”立場から、複数のメーカーの製品を比較しつつ、ユーザーに最適な商品を案内してくれるはずです。しかし毎日のように新製品が登場する中で、個々の商品について深く理解することには困難ともいえます。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑発売記念パーティにも“GALAXYマスター”が登壇、新機能を分かりやすく説明してくれた。

 これに対してGALAXY SHOPでは、サムスン製品についてより専門的な案内を期待できます。もちろん、それがサムスンにとって有利な視点からの説明となる点には注意が必要ですが、製品について深く、正確に知りたいという人にとって、魅力的な選択肢となりそうです。

■サムスンはSIMフリー市場に参入するか

 GALAXY Tab Sのラインアップを見て気になったのは、LTEに対応したセルラー版が日本でも発売されるのかどうかという点です。発表会の時点では、「検討中」との発言にとどまりました。

サムスンの新生GALAXYタブは日本市場を攻略できるか
↑サムスン電子ジャパンの石井圭介専務。LTE版の投入について、キャリアモデル、SIMフリーモデルを含め、明言しなかった。

 また、そもそもタブレット製品はWi-Fi版のほうが人気が高いという傾向にあるようです。サムスンが引用したMM総研のデータでは、2014年においても64%がWi-Fiモデルとなっています。

 次に、LTE版を発売するにあたっては、“キャリアモデル”なのか、“SIMフリー”なのか、という選択肢があります。昨今のMVNO市場の盛り上がりは説明するまでもなく、SIMフリー端末についても急激に需要は高まっています。一方、他メーカーの関係者の中には、「サムスンやソニーなど、大手メーカーはキャリアとの関係を重視する。SIMフリー市場に参入する可能性は低い」と見ている人が多いという印象です。

 今後の戦略として、Wi-Fi版を中心に自社の販売チャネルを強化しつつ、LTE版をキャリアに売り込むという方向性が基本になるのではないでしょうか。

■減速するタブレット市場で求められる次の製品とは

 タブレット市場について気になるのは、市場拡大の勢いが弱まっているという点です。サムスンが発表会で引用した数字でも、2013年の国内タブレット市場が75%の伸びを示したのに対し、2014年にはその伸びが16.8%にとどまるとの予測です。2ケタ成長とはいえ、伸び率に急ブレーキがかかることになります。

 果たしてその理由が、ファブレットのような類似デバイスの台頭によるものなのか、それともタブレット自体の需要の頭打ちなのかによって、今後の展開は大きく変わってくることになります。もっと安価な製品が人気となるのか、それとも高機能が求められるのか、大画面化が進むのか、OSのトレンドが変わるのか、可能性はいくつもあります。

 このような状況の中、GALAXY Tab Sはハイエンドという位置から日本市場に再挑戦することになります。今後のLTE版の展開や、より低価格の製品ラインの投入など、注目の存在となりそうです。

山口健太さんのオフィシャルサイト
ななふぉ

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