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有名ゲームにも採用多数! 2Dゲーム開発環境「Cocos2d-x」とは?|Mac

 いま、2Dゲームの開発環境「Cocos2d-x」が注目を集めている。マルチプラットフォーム対応に加えて商用利用の場合も無料で使えるため、個人だけでなく大手メーカーも積極的に採用しているのだ。最近では人気ゲームへの導入実績も多い。ここではCocos2d-xの魅力や特徴を紹介する。

2Dゲームを作るならこれ! 大注目のフレームワーク

 Cocos2d-xは、2Dゲームを作るためのフレームワークだ。3Dゲームの制作にはUnityを利用するのが一般的だが、2Dゲームの場合はCocos2d-xが開発環境のメジャーになりつつある。

 中国や韓国ではApp StoreのゲームカテゴリーでTOP10に入る半数以上のアプリで採用されており、欧米でもゲームアプリのうち約30%ものシェアを誇っている。日本でもコナミやスクウェア・エニックスなど大手メーカーが採用しているほか、LINEの人気ゲーム「ディズニーツムツム」もCocos2d-xで作られている。

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 Alimの「ブレイブフロンティア」(価格:無料/アプリ内課金あり)は、日本でCocos2d-xを流行させた名タイトル。戦闘画面には多くのキャラクターが出てくるが、動きはスムーズだ。

AppStore アプリをダウンロード

 続いて、Cocos2d-xの特徴を説明しよう。

特徴1:2Dゲームのフレームワーク

 Cocos2d-xは、画面の描画に「OpenGL」(Open Graphics Library)と呼ばれる2D/3Dグラフィック技術を使用する。そのため描画が非常に速く、アプリを軽快に動作させられるのだ。本来OpenGLの使用には専門の知識が必要だが、Cocos2d-xならOS Xの「Xcode」を使って簡単にアプリを作成できる。

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 Cocos2d-xでの開発には、Xcodeを利用する。CやC++などの言語にも対応しているので、スムーズな開発が可能だ。

特徴2:OSに依存しないクロスプラットフォーム開発

 Cocos2d-xを利用すると、OS XやiOSだけでなくAndroid/Windows/Windows Phone 8など多くのOS(プラットフォーム)に対応したアプリやゲームを、ひとつのソースコードから作成できる。そのため、近年よく見られるiOSとAndroidアプリの同時開発・同時リリースも容易なのだ。

iOS
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 Xcodeには「iOS Simulator」が用意されているため、iOS向けアプリの開発は比較的簡単。開発言語にC++を用いるのであれば、iOSを優先的に開発するのがお勧めだ。

Android
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 Cocos2d-xを利用すれば、OSが異なっても同じソースで動作させられる。アプリ内課金など各OSで異なる機能の部分のみ、別々にコーディングする必要がある。

特徴3:オープンソースだから無料で使える!

 Cocos2d-xはオープンソースであり、MITライセンスで公開されている。つまり、誰でもソースコードにアクセスでき、商用利用の場合でも無料で全機能を使えるのだ。どんなにアプリで収益を上げても使用料などは一切発生しないため、個人だけでなく大企業も積極的に採用している。

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 Cocos2d-xのソースは「GitHub」(外部サイト)に公開されている。ブラウザー上でソースコードを確認できるほか、以前のソースコードとの比較も可能だ。

特徴4:無料の専用エディターが用意されている

 Cocos2d-xだけでなく、専用のUI/アニメーションエディターも無料で利用できる。ただし、5月中旬現在ではWindows版のみで、Mac版は現在開発が進められている最中だ。また、コードエディターの「Cocos Code IDE」もあり、これらのフレームワークやツールだけでゲームを作ることが可能なのだ。

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 「CocoStudio」には、UIエディター/アニメーションエディター/シーンエディター/データエディターの4つのツールが用意されている。

 このほか、2014年5月にはCocos2d-xの最新版であるバージョン3.0が登場した。それまでの2.xと比べてどのようなことができるようになったかは、MacPeole7月号(5月29日発売)の第3特集「Cocos2d-xゲーム開発入門」を読んでほしい。

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 また、MacPeople7月号(5月29日発売)は、巻頭特集の新MacBook Air速攻レビューのほか、現行マシンを改造パワーアップ特集、まもなく表参道店オープンと噂されるアップルストア特集、YouTube動画作成術、デベロッパーに聞くスマホアプリの最新トレンドなどが掲載予定。 電子版なら気になるキーワードでの検索ができるほか、紙より少しお得ですよ!

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