PCゲームのダウンロード販売サイト『Steam』のゲームレビュー連載、第5回目は誰でも遊べて1プレイが約1分前後(でだいたい死ぬ)のお手軽ゲーム『Super Hexagon』を紹介しよう。“ヘキサゴン”という名前は某クイズ番組を思い出しそうなタイトルだがクイズゲームではない。障害物回避アクションゲームだ。
『Super Hexagon』
●Terry Cavanagh
●Steam販売ページ(関連サイト)
Super Hexagonは、三角形の自機を操作して、画面手前から奥に向かって次々と現われる“壁”を避け続ける回避アクションゲームだ。操作方法は矢印キーの左右キー、もしくはAとD、マウスの左クリックと右クリックだけなので、ゲームが苦手な人でもすぐに動かせるようになるぞ。
■壁を避けろ!避けろ!避けろォ!
だが、動かせるからといってそれは遊べていることにはならない。Super Hexagonをマスターするには血のにじむような……などと言っていると遊んでくれないだろうから、まずは操作方法から説明する。いえ、させて下さい。
まず、この中央にある三角形の物体が自機だ。プレイヤーのやることはこれを左右キーで動かすだけ。カンタンだ。とってもカンタンだ。
ゲームが始まると、画面外から壁が中央に向かって迫ってくる。
自機が壁にぶつかるとゲームオーバーになるので、この壁にぶつからないように自機を左右キーで移動して避け続けよう。
やることはこれだけだ。
■とりあえず10秒生き延びられたら上出来
だが、やることはカンタンなのに実際にプレイしてみるとすぐに死んでしまう。ちょっとだけ火墓ると書いてほたると読む映画に出てくる虫になった気分になれる。
ただ左右に動かすだけなのに、慌ててしまうせいか意外に難しい。けれど、それが楽しいところでもある。どれだけ落ち着いて操作できるか、自分に勝てるかがこのゲームの面白さなのだ。
自機が壁にぶつかるとゲームオーバーになり、リザルト画面が表示される。リザルト画面では今回の生存記録と、これまでの最高記録。そしてこのステージのクリアーに必要な秒数が表示される。
最初のステージでは60秒間、生き延びられれば次のステージへと進める。60秒!?ムリムリムリムリかたつむりよ!と叫びたくなるかもしれないが、大丈夫。そのうちクリアーできるようになる。
■六角形から五角形、四角形へと次々変わる多角形の壁
もちろん、Super Hexagonはただ壁が迫ってくるゲームでは終わらない。例えば最初は壁が六角形の形をしているが……
生き延びていくうちにこれがギュン!と変形して五角形になったりする。もちろん画数が減るので、場所によってはスキマがなくなってしまう。
セーフと思っていた場所が一瞬にしてアウトになる緊張感、たまらないぞ。
また、多角形もただ画数が変わるだけではなく、形も特殊なものに変化するので自機の動かし方も変わってくる。ただ壁がない場所に動かすのではなく、スキマを縫うように自機を動かし続ける場面も出てくるのだ。
そしてまあ、だいたい死ぬ。死にゲーである。
■チップチューンの音楽にトランスせよ!
それでもめげずに何度か挑戦しているうちに、ふとトランス状態に陥りクリアーできることがある。
ボクはこれを音楽のおかげだと思っている。以下の動画を見れば納得して貰えると思うが、Super HexagonのBGMは素晴らしい。この音楽にノッて自機を右へ左へと動かしていると、画面のなかに吸い込まれるような感覚に襲われる。
Super Hexagon Trailer(Youtube)
このトランス状態になればこっちのもの。さっきまでクリアーできなかったステージもすんなりとクリアーできるようになるだろう。
■難易度は全部“むずかしい”
そしてゲームは次のステージへと進むのだが、当たり前だがレベルがあがると難易度もあがる。だがどこまでいってもむずかしい。そもそも最初の難易度が“HARD”から始まり、次は“HARDER”、“HARDEST”ってどんな了見だ。全部“むずかしい”じゃねーか!
ただまあそんなむずかしいステージだからこそ、Super Hexagonにハマってしまうのだ。最初は数秒でゲームオーバーになったステージでも、10回もリプレイすれば10秒ちょっとは生き延びられるようになる。
1プレイが数秒~数十秒なのに、気付けば30分、1時間と時間を消費してしまう。ああ、ちょっとだけ息抜きに遊ぶつもりだったのに、どうしてボクはこんなムダな時間を……と後悔してしまうこと間違いナシだ。
今すぐこのグルグル世界に飛び込んでみよう。世界中のSuper Hexagon中毒患者がキミの挑戦を待っているぞ!
『Super Hexagon』
●Terry Cavanagh
●2.99ドル(2012年11月28日リリース) ※価格は記事掲載時点のものです
対応OS Windows、Mac、Linux
ジャンル アクション、独立系開発会社
●著者
篠原 修司
Steamのプロフィールページ:Steam コミュニティ :: KiDD
個人ブログ:デジタルマガジン
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