週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

Windowsを入れたMac Proの実力は?ベンチ5連発やってみた|Mac

2014年02月06日 19時00分更新

 Windowsを使うためにMac Proを購入する人は少ないだろう。とはいえ、業務上必要になる場面もある。また、Windowsのゲーミングマシンと比べてどの程度のパワーを持つのかも気になる。Boot CampでWindows 8.1を導入したMac Proと、同等スペックで組んだWindows PCで性能を比較してみた。

 結論としては、Mac ProのWindows(Boot Camp)にRadeon用ドライバーを導入すればデュアルGPUが有効になり、Windows PCとしても現役最強レベルの性能を発揮した。

Mac ProにWindows
写真はParallels Desktopを使用した状態。

【テストに使ったマシンのスペック】

Mac Pro
(Boot CampでWindows 8.1を導入)
CPU●3.5GHz/6コア Xeon E5 メモリー●16GB 1866MHz DDR3 ECC SDRAM GPU●デュアルAMD FirePro D500 内蔵ストレージ●256GB SSD

比較用自作Windowsマシン
CPU●3.4GHz/6コア Core i7-4930K メモリー●16GB 1866MHz DDR3 SDRAM GPU●AMD Radeon R9 290X 内蔵ストレージ●256GBSSD

iMac 27インチ
(Boot CampでWindows 8.1を導入)
CPU●3.5GHz/4コア Core i7 メモリー●8GB1600MHz DDR3 SDRAM GPU●GeForce GTX 780M 内蔵ストレージ●3TB Fusion Drive

 Mac ProにBoot CampでWindows 8.1を導入してみたが、全体的には十分に満足できる性能と言っていいだろう。CPU処理能力など、一部の性能がフルに引き出せていないと感じる部分もあるが、今後BIOSやドライバーのアップデートでの改善も期待できる。自作PCのような汎用 性や拡張性はないが、Windows PCとしても現役最強レベルの性能を備える。

 ところで、Mac Proは標準で米AMD社のFireProシリーズのGPUを2基搭載しているが、現時点(1月23日時点)でWindows環境で標準導入されるFirePro用ドライバーではデュアルGPU動作が設定できない。しかし、AMDが配布している「Radeon」用ドライバーを組み込むことでデュアルGPU動作(CrossFireX)が可能となる。FireProは、OpenGL環境で利用してこそ真価が発揮されるが、Windows環境での利用は本来の用途ではないこともあり、現状ではRadeon用ドライバーを利用するのが現実的だ。

 各ベンチマーク結果を考察していこう。

「CINEBENCH R15」
Mac ProにWindows

 OpenGLは比較用Windowsマシンとほぼ同レベルを記録。Mac ProのGPUは、比較用マシンのGPUよりもシェーダープロセッサー数が少なく動作クロックも低いが、デュアル構成のため高い描画性能を発揮。CPUスコアは1割ほど下回ったが、BIOSを含めたシステム全体のチューンアップ度合いの違いによるものだろう。


「PCMark 8 Home test」
Mac ProにWindows

 総合性能テストでは、もともと近いスペックで組んでいる比較用Windowsマシンとほぼ横並びの結果となった。ドライバーなどの完成度の違いに加え、PCMark 8のHome Testが比較的軽い処理であることが影響した。


「Crystal DiskMark(1000MB)」
Mac ProにWindows

 内蔵ストレージの速度を計測するテストでは、Mac Proの高速性がはっきりと出た。Mac Pro内蔵SSDはPCI Express接続で、SSDに搭載されるNANDフラッシュメモリー本来の速度を最大限引き出せる。OSやアプリの起動速度が高速化され、体感の快適度は比較用Windowsマシンを大きく上回る。順次アクセスだけでなくランダムアクセスも非常に高速。Windowsマシンで同等の性能を実現するには、2台のSSDによるRAID 0環境での運用が必須となり、Mac Proの優位性がはっきりと確認されたかたちだ。


「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア ベンチマーク キャラクター編」
Mac ProにWindows

 Mac ProにRadeon用ドライバーを導入し、CrossFire X機能を有効にすることで、標準ドライバー時の約2倍のスコアを記録。比較用WindowsマシンのRADEON R9 290Xに迫るスコアだ。


「Call of Duty Ghosts」
Mac ProにWindows

 フル画質での快適プレーには非常に高い描画性能が不可欠だが、デュアルGPU動作なら及第点の性能といえる。ただしフレームレートが大幅に低下する場面もあり、ドライバーの最適化度合いはまだ低いようだ。


 これらの情報は、MacPeople3月号(1月29日発売)に掲載中のMac Pro特集のごく一部。ほかにも大量の分解写真やプロ向けアプリでのベンチマーク、4Kモニターの選び方などMac Proの気になる情報ぜーんぶ詰め込みました。そのほか、懐かしい歴代Macintoshを紹介しているMac生誕30周年特集、SafariやChromeなどのブラウザーを超便利にカスタマイズする拡張機能特集、iPhoneで操作できる家電やデジタルガジェットの特集も見逃せません。

3月号は初代Macと最新Mac Proが目印
MacPeople_2014_03
Amazonで購入は表紙をクリック

MacPeopleはNewsstandでも配信中
1ヵ月の定期購読なら最新号が600円!

Newsstand 電子雑誌をダウンロード

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう

本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります