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これだけで電話もネットも全部できちゃう! 中華スマートウォッチが登場

2014年01月02日 13時00分更新

 iPhoneのクリソツ(というかほとんどそのまま)な見た目をした中国製スマートフォン『Goophone』から、Android OSをそのまま搭載した『Goowatch』が登場しました。しかもSIMカードスロットを備えており高速な3G通信も可能。従来のスマートウォッチの不満を一気に解決した意欲的な製品なのです。

スマートウォッチ

↑実はメーカーは不詳、まぁ中国製ならよくあること。

 中国メーカー製と言われる『Goowatch』。ネット上で検索すると確かに『GooPhone』と同じ会社から出ているようなのですが、中国で検索すると他のメーカーの製品としても販売されているんですね。実はパッケージにも『Goowatch』の表記はありませんが、ヨーロッパなどではその名前で売られているようなので本記事もGooPhoneで続けていきましょう。

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↑意外と質感高そうなボディー。

 Goowatchの本体は金属製に見えますがおそらくメタリック調仕上げのプラスチック製。擦り傷などがつきそうなものの、質感は悪くありません。ベルトも幅が広く腕にしっかりと止めることができます。ベルト留めの部分には“Smartwatch/SmartPhone”の印刷がありますが、本当はここに製品名が印刷されるのでしょう。どこのメーカーが作ったかわかりませんが、まともな製品としても販売できそうな作りです。

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↑ベルトの付け根にマイクロSIM。

 本体の裏蓋は取り外し不能。そのためメモリは内蔵の512MBのみとバリバリ使いまくるにはちょっと厳しそうです。またベルトの付け根部分にはマイクロSIMカードスロットを備えています。モデルは2Gのみ対応の“EC308”と3Gにも対応の“EC309”の2タイプあるので、購入予定の人は間違わないようにしましょう。今回購入したのはもちろん3G版、背面に製品番号が刻印されています。

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↑マイクロSIMは抜き出しにくい。

 マイクロSIMスロットはかなり無理して作ったようで、SIMを入れたり抜く際は付属のヘラ状のものを使ってSIMカードを押し込みます。抜く際も奥まで押せばSIMが手前に抜けてくる仕組みです。

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↑起動後はWindows Phoneライクな待ち受け画面。

 電源ボタンを押すと“Smartwatch/SmartPhone”の起動アニメの後に、Windows Phoneのような待ち受け画面が現れます。これはGoowatch独自のものではなく中国製のアプリ“WP8デスクトップ”が起動するようになっているだけのようです。右にスワイプするとAndroidのアプリ画面となります。

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↑ディスプレイ以外は一昔前のスマホのスペック。

 スペックはデュアルコア1.2GHz CPUにRAM 512MB/ROM 4GB、1.54インチ240x240ピクセルディスプレイ。公式情報ではマイクロSDカードを装着できるそうですが裏蓋が外れそうにないのでおそらくできない模様。。本体の大きさは147x80x52ミリ、重量は140グラム。

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↑アプリは一般的なものを搭載。

 プリインストールアプリはブラウザやGmail、電卓など一般的なもの。ですがYouTubeやGoogleマップなどはインストールされていませんがGooglePlayを搭載しているので後から入れることが可能です。日本語化はMorelocale2である程度できました。

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↑ソフトキーボードの文字入力は辛い。

 標準のAndroidキーボードはQWERTYキーの各文字が小さすぎて指先での入力は困難を極めます。慣れてくればどのあたりをタップすればわかるのですが、長文の入力は難しそう。

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↑フリック入力も画面解像度に悩まされる。

 一方Google日本語入力を入れてみたところ、Goowatchの画面解像度ではフリックキーだけで画面のほとんどを占めてしまい、変換候補を自由に選べませんでした。文字入力はちょっと鬼門のようです。

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↑キーボードは接続できなかった。

 直接の文字入力がダメならキーボードだ!ということでOTGケーブルを接続してキーボードをつないでみましたが反応せず。OTGは非対応のようです。またBluetoothキーボードもペアリングはできたもののは文字は打てずで対応していないようです。ホームボタンやメニューボタンもなく本体側面にあるのは戻るボタンだけなので、キーボードが接続できるといいのですけどね。

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↑それでもAndroidフル機能が使えて楽しい。

 このように文字入力周りは使い勝手がイマイチですが、OSとしてAndroidがそのまま走っているので使い方によっては楽しく遊べます。Googleマップもきちんと表示できますから現在地の確認なども可能ですし、YouTubeでの動画も視聴できました。

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↑500万画素カメラは位置に一工夫欲しい。

 本体右側面にあるカメラはスペックでは200万画素とのことですが、起動してみると最大500万画素まで対応しているとのこと。画素数はまあ及第点ですが問題はカメラの位置。本体の横方向に内蔵されているため撮影時は手首を曲げないと腕が入り込んでしまいます。このあたりはGALAXY Gearのように本体の上部にカメラを配置したほうがベターですね。

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↑カメラの向き間違ってないか?

 またカメラの縦横方向も90度ずれているようです。どうしてこの方向にしたのかは不明ですが単純な組み立てミスかもしれません。この状態だとフレーム内に被写体をいれようとしてもカメラの向きを合わせるのがなかなかうまくいかないのです。

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↑撮影例。構図を決めるのが難しい。

 実際に屋外で撮影してみましたが、カメラの向きを合わせるのが慣れなくて撮影は結構苦労しました。縦横の向きは後で変換、メモ程度のものを撮ると割り切るのがよさそうです。

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↑通話できるのは便利。テザリングも可能。

 他のスマートウォッチと異なりGoowatch(モデルEC309)は3G機能を搭載しています。すなわちこれ単体で通話が可能です。相手の音が周りに漏れてしまうのでBluetoothヘッドセットを使ったほうがいいでしょう。またテザリングも可能なので、他のスマートフォンやタブレットのルーターにもなります。

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 でも実際にテザリングを使ってみると、バッテリーがフルの状態でも1時間程度しか電池が持たないようです。普段使っていてもデータ通信しまくっていると数時間でバッテリーが切れそうになることも。幸いなことにGoowatchのマイクロUSB端子は本体の左側にあります。なので腰に外部バッテリーをつけてUSBケーブルを洋服の中と袖に通し、GoowatchのマイクロUSB端子にさせば使いながら充電できるでしょう。電池容量の小ささをカバーするためにはこれくらいの努力は惜しまないようにすべきですね。

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↑ペン先が細いスタイラスペンでタッチも楽に。

 またソフトキーでの文字入力やアイコンやメニューのタップは選択先が小さいのでミスタップがどうしても増えてしまいます。これも市販の先の細いスタイラスペンを使うことでそこそこカバーできそう。先に透明な小円盤がついている極細タイプのスタイラスペンがGooPhoneには最適です。

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↑2014年は中華スマートウォッチに期待!

 いろいろと使いにくい面も多いものの、3G搭載でAndroidがそのまま走るGoowatchはスマートフォンのサブマシンとして使えそうです。細かい作りこみの甘さはこれから出てくる新機種で改善されることを期待したいもの。2014年は中国製のスマートウォッチが続々と登場してくるでしょうから、それらを楽しみにしたいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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