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悩み無用! あとから3Gを追加できる中華タブ

2013年12月25日 18時30分更新

 最近のタブレットは3GやLTEに対応した製品も増えています。SIMカードを入れれば単体ですぐに通信できるのは便利ですよね。とはいえ、同じモデルでWiFi版と3G版/LTE版がある製品では1万円前後の価格差があるようです。そのためタブレットはWiFi版を買って通信はスマートフォンのテザリングを使う人も多いのではないでしょうか。

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↑WiFi版買っても後から安心な中華タブレット出た。

 でもWiFi版を買ったものの、あとから「ちょっとがんばって3G版を買っておけばよかったかも」なんて思うこともあるでしょう。日本ではMVNOの安いSIMが続々と出てきていますし、海外に行ったら現地のプリペイドSIMが安すぎてテザリングするより複数SIMを買っちゃったほうが楽なこともよくあります。一部のノートPCみたいに後から3Gモジュールを追加できるタブレットがあれば便利なのですが、中国でさっそくそんな製品が出てきました。

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↑アップグレードできるタブレット『AW1』。

 中国のタブレットメーカーAinol社と、あのファーウェイががっちり手を組んだ“後から3G対応可能”な製品がこの秋中国で発売になった『AW1』。タブレットだけほしい人は本体だけ買って、3Gも使いたい人は後でアップグレードできるわけです。

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↑起動時にも“3G”をアピール。

 タブレットの起動画面って通常はメーカーのロゴが大きく現れますよね。でもこのAW1はパッケージの製品特徴がそのまま表示されます。まだメーカーとしては名前がメジャーではないので、むしろ製品特徴を大きくアピールしちゃおうって戦略なのでしょう。3Gが使えるって表示もされますから、Wi-Fi版と思って買った人も「おや、3Gにも対応するんだ」とこれならわかりますね。

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↑7インチのごくフツーの低価格タブレット。

 AW1は7インチ800x480ディスプレイ、クロック数不明のデュアルコアCPU、200万画素カメラなどかなりのロースペック。初めてタブレットを買うようなエントリー層をターゲットにしています。でもその分お値段は安くて399人民元、約6800円。文房具感覚で購入できる価格ですし、これなら半年くらい使って使い捨ててもいいかもしれません。

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↑ホームボタンが特徴的。

 エントリータブレットなので特にこれといった特殊な機能はないのですが、本体を横向きにすると上部に電源ボタン、音量上下ボタンと並びホームボタンも備わっています。AW1のOSの操作はソフトキーを使いますが、物理的なホームボタンがあると困ったときはここを押せばいいわけで初心者にはありがたい設計でしょう。

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↑日本では売らないだろうけど日本語ロケール搭載。

 言語は各国語に対応、先ほどの画面に日本語が出ていましたが日本語ロケールも載っています。GooglePlayも搭載しているのでアプリの追加も自在です。スペックや製品品質から言って日本での販売はまぁ無いでしょうけど、海外で買った格安タブレットに日本語が乗っているのはうれしいですね。中国旅行中に現地でナビ用にこのAW1を買っちゃう、なんてのもいいかもしれません。

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↑ファーウェイのこのスティックモデムで3G対応に。

 AW1の本体サイズは190.4x115.2x9.8ミリ。この薄さの本体に、あとから3Gモジュールを内蔵できるのです。そのモジュールはファーウェイ製の『E1220』。SIMスロットを備え、W-CDMA900/2100MHzとGSMに対応しています。コネクタは特殊形状なので汎用性はありませんが、同じコネクタを採用した製品が他社からも登場する予定らしいです。

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↑AW1のカバーをはずしてE1220をスロットイン。

 AW1の側面(上部)にはこのE1220用の専用スロットが備わっています。E1220にSIMカードを入れ、このスロットに装着すればこれで即3G通信が可能になります。E1220はホットスワップ可能なのでいつでも脱着できるのも使いやすいところ。

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↑今までなかった3Gのアンテナが立った。

 E1220を入れるとUSBデバイスとして認識され、しばらくするとアンテナマークが立ちます。あとは設定からモバイルネットワークを開いてAPNなどを設定すればデータ通信も開始されます。

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↑テザリングもOK、LTE版も登場してほしい。

 E1220を装着すれば3G内蔵のタブレットとして様々なシーンで活用できます。たとえばテザリング機能を使えるのでAW1を他の端末のルーターとして利用することも可能になります。また地図検索時は現在位置のつかみが早くなります。スティック型3GモデムのE1220の出し入れが簡単なので、他の端末とSIMカードを共有したい人にはこのようなタブレットは有用かもしれません。また将来はこのE1220のLTE版なんて出てきたらAW1をさらに使い続けられそうです。

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↑SDカード型モデムの登場を待ちたい。

 ファーウェイはこのモジュール型の3GモデムとしてSDカード型の製品『UltraStick』を発表しています。E1220は専用スロットが必要でしたが、SDカード型になればメモリカードスロットと共用できるためにタブレットの設計も楽になります。またいずれノートPCでもこのUltraStick対応のものが出てくるかもしれません。今やLTEも一般的な時代になっているだけに、このUltraStickはぜひLTE対応品を発売してもらいたいものです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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