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2014年は4Kよりも“G-Sync”液晶が欲しいPCゲーマーが多いはず

2013年12月25日 19時00分更新

 見てきましたよ『G-Sync』!NVIDIAのG-Syncは液晶側に専用チップを搭載し、GPUと同期することでゲーム描画時の“カクつき”や“ラグ”、描画が分断される“ティアリング”など、ゲーマーにとっての問題を一挙に解決してくれる画期的な技術です。ASUSのほか、BenQなどのゲーマー向け液晶のメーカーも2014年に搭載製品をリリースする予定です。4Kディスプレーが出始めたとはいえ、まだまだ高嶺の花。ゲーム自体の4K対応もまだ不透明な部分が多い。ということで私ジサトラアキラ的には「4Kよりも“G-Sync”液晶が欲しい」のです。

NVIDIA『G-Sync』

 こちらがG-Sync用チップ。基本的には液晶に現在搭載している駆動用チップと入れ替えることになるので、コストがあまり上がらないというメリットがある一方で、OSDなどが共通になるとのこと。メーカー独自の機能が入れられるよう、チップの共存も可能だそうです。

NVIDIA『G-Sync』

 このG-Syncはミドルクラスのグラボなど、ゲームの画質設定を最高にするとフレームレートがあまり伸びないというグラボを搭載している人にメリットがあります。40~60fpsで描画している振り子のデモでも、まるで60fps出ているかのようにヌルヌルと描画していました。G-Syncオフの画像中央あたりで柱が分断されている様子がわかりますが、G-Syncオンだとまったくわかりません。

G-Syncオン
NVIDIA『G-Sync』
G-Syncオフ
NVIDIA『G-Sync』

 今回のデモを用意していただいた、NVIDIAの“イケメン”テクニカルマーケティングエンジニア、矢戸知得(やとちとく)さんに気になるポイントを質問してきました。

NVIDIA『G-Sync』

Q 液晶以外に必要な機材は?
A GTX650Ti Boost以上のGPUとDisplayPortケーブルが必要です。ノート用GeForceでは今のところ動作せず、HDMIは2.0が搭載されるまで使えません。

Q ゲーマーにとってのメリットは?
A カクつきとは画面の表示が一瞬滞った状態といえます。PCゲームでは、画面を見てから入力するので、60Hz液晶では最低16.67ms以上入力が遅れてしまいます。ところがG-Syncだと表示が滞ることはないので、一瞬の判断が必要なFPSなどのゲームでは有利に働きます。

Q 144Hz液晶しか選べないの?
A ASUS製ベースの試作機は144HzのフルHD液晶を使っていますが、G-Syncモジュールは液晶のスペックを制限していません。液晶の選択はメーカーさんの判断次第です。つまり60Hz駆動の液晶や4K液晶でもG-Syncを使うことができます。

Q GeForceの“Adaptive V-Sync”とはどう違う?
A Adaptive V-Syncはカクつきは抑制できますがfps不足によるティアリングや、表示の遅延は修正できません。NVIDIAコントロールパネルでは、G-Syncの“可変リフレッシュレート”は、垂直同期“オフ”や“適応(Adaptive)”とは排他の設定になっており、必要ならゲームごとに使い分けることも可能です。

 ・・・・・・ということはG-Sync対応の4Kディスプレーが出れば問題ないじゃないですか。ASUSさん、BenQさん早く!

 G-Syncについては12月24日発売の 『パソコン自作の新常識2014(アスキームック)』でもがっつりと記事にしています。ラグやカクつきがなぜ起こるのか、といった問題も解説しているので参考にしてみてくださいね!

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