2013年12月02日15時30分

通信料節約もできる1億7000万DLの無料VPN『HotspotShield』の秘密

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 Anchorfree社の『Hotspot Shiled』は世界1億7500万ダウンロードの無線LAN接続時の基本無料のセキュリティー保護ソフトだ。PCのソフトをはじめ、今ではiOSでのモバイルアプリでもシェアを伸ばしている。

 Hotspot Shiledは個人が使える無料のVPNサービス。無線LANの通信が暗号化され、公衆無線LANの利用時にもセキュアな通信が可能になる。また、iOS版アプリは動画や画像の圧縮機能を持ち、通信料の節約にも利用できる。

 CEOは、31歳と若いDavid Gorodyansky(デイビッド・ゴロディヤンスキー)氏だ。今回、23歳で起業したシリコンバレーでも注目される新進気鋭の若手ファウンダーに話を聞くことができた。

Hotspot Shiled

――『Hotspot Shiled』とはどんなサービスなのでしょうか?

 4つの大きな特徴があります。ひとつ目はWiFi接続を保護できること。2つ目はプライバシーの保護。3つめは自国から接続できないコンテンツへのアクセスできる。4つ目はデータ圧縮ができることです。

 暗号化されたVPNを利用することで、プライバシーの保護ができます。個人のIPアドレスからひもづいて本名や住所とかその他検索履歴まですべて明らかになってしまうのを通信を暗号化することによってしっかり守る。どこで何をしてるのかトラッキングされなくなります。また、日本から米国でしか観られないコンテンツにアクセスしたり、逆に海外出張時に日本のコンテンツにアクセスしたいという場合に使えます。

 すべてのトラフィックが弊社のサーバーをとおり、そこでデータ圧縮をします。通信量が減り、従量制の料金の場合、節約が可能です。海外でローミングした場合も、コストをなるべく節約することもできます。毎日通勤時にiPhoneで動画を観ている日本のユーザーと話をした時に、パケ放題でも7GBを超えると通信速度が落ちてしまうが、データ圧縮をすることにより達さないような使い方をしているそうです。色々な人が色々な国で色々な使い方をしてるのがHotspot Shiledの特徴だと思います。

――データ圧縮は画質の劣化はあるのでしょうか?

 現時点ではiOS向けのアプリのみの機能です。動画と画像の圧縮をしています。圧縮すると画素数が荒くなるのはいたしかたない。5割くらいは削減でき、帯域節約は動画が一番大きいです。画質は少し荒くなりますけど、十分観られるクオリティーで楽しめます。通信費や7GBリミットが気になるなら非常に有効な機能かなと思います。

Hotspot Shiled

――このサービスを思い付いたきっかけはありますか?

 一般の人にプライバシーと個人情報のコントロールを戻すというのが我々のミッションです。ウェブサービスが個人情報を集めて悪用したり広告に使ったりとかコントロールするのではなくて、自由にプライバシーを守りながら個人個人がインターネットにアクセスしたいようにと思いました。

 米国だと学生のころに起業を始めてるような人は、カフェで勉強したり仕事をするときに公共のWiFiを使います。“無料WiFiでも重要な仕事のファイルを扱っている”ということに気付いたのがひとつのきっかけです。そこから通信をセキュアにしたらいいんんじゃないかと思いつきました。

――売り上げや数字的な目標はありますか?

 現在、累計で1億7500万ダウンロードを達成しているのが、ひとつの誇るべき数字です。毎日25万ダウンロードずつ増えています。毎月のユニークユーザー数は2500万人以上です。今後の目標は10億ダウンロードに1日でも早く達成することです。われわれの規模で消費者向けVPN提供会社はほかにありません。

Hotspot Shiled

――別途ツールをインストールするわずらわしさを感じるが、なぜ受け入れられているのか?

 セキュリティー業界全体で考えなくてはいけないのが、インストールのプロセスをシンプルにしてユーザーにわかりやすく簡単にすることです。Hotspot Shiled自体のインストールは簡単、ダウンロードして少しのステップでつながるので、そこは問題ないのと思います。

 確かにインストールの抵抗はウィンドウズにとっては当てはまることかもしれないが、モバイルでは問題になりません。これからはモバイル、AndroidとiOSに注力していきます。米国ではiOSのナンバーワンセキュリティーアプリです。

――モバイルのセキュリティーを重要視している。

 1年前は全体ユーザーの2パーセントがモバイルユーザー。今夏に25パーセントのシェアになり、今では33パーセントのユーザーがモバイルユーザーになりました。Hotspot Shiledはデスクトップアプリとして始まったので、この成長は目を見張るものがあります。モバイルでは常時ネットにつなぐものなので、ネットワークを保護して、プライバシーを守るというのがこれからかなり重要になると思います。

――VPNの不正利用に対する対応はありますか?

 そもそも理念として、情報は自由であるべきだし、どの情報にどのようなアクセスをするのかユーザーがチョイスできるようになっているべき、ボーダーレスであるべきと思っています。ユーザーのアクセスは自由ですが、悪用はよくありません。悪用対策班としてエンジニアがモニターしていて、悪用が発覚したら対処する専門のチームがいます。ユーザーからのレポートがあったら即効対処したり、アクセス先をブロックしたりしています。

Hotspot Shiled Hotspot Shiled

――今後SDKの提供や他と提携してサービスを行なう予定などありますか?

 プランとしてはあります。たとえばモバイルのSDKを提供することによってデベロッパーやキャリア自身がプライバシーやセキュリティといったことを、彼らがユーザーに提供できる仕組みは今準備中です。たとえばブラウザーアプリの開発者が。ブラウジングのセキュリティーを上げるために弊社の技術の利用で実現できるようになります。

――日本の公衆無線LANの現状をどう思いますか?

 米国の公衆無線LANでも5年くらい前はキャリアや大企業が有料サービスでコントロールしていました。そんな中、WiFiは無料であるべきと運動があり、無料の公衆無線LANが増えました。日本も同じようなフェーズにあると思います。どこかで破壊的イノベーションが起こって有料なものがフリーになっていく可能性が高いと思う。オリンピックの時など、海外からの観光客からするとキャリア契約しなくちゃ、無線LANが使えないというのは無理です。それだとまずいので、ディストラクションが起こる可能性は高いと思います。

 

 以上、ウィルス対策やフィッシング詐欺などの対策に比べ、無線LAN時の通信自体を保護するというのは日本ではまだなじみが少ないのでサービス自体にはピンとこない部分も多いのではないだろうか。スマホ利用時の通信容量圧縮に効くのであれば、使ってみる価値はありそうだ。

『Hotspot Shiled』は、日本ではソースネクストが『Wi-Fiセキュリティ』という名前で発売している。無料でダウンロードできるものとの違いは、日本語のサポート、広告表示がなかったり、接続するVPNの国先を選択できたりとプレミアムなサービスを使える。そのほか、iOS版アプリ『Hotspot Shiled』は無料で日本語化もしているので、一度利用してみてはどうだろうか。

■関連サイト
Hotspot Shiled
Wi-Fiセキュリティ(ソースネクスト)

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