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【私のハマった3冊】ストレッチ、食事、運動 本当に使えるダイエット本

2013年11月16日 14時00分更新

955BOOK

やってはいけないストレッチ
著 坂詰真二
青春新書インテリジェンス
880円

マンガでわかる!タニタ式食べるダイエット
漫画 小林裕美子、原作 田中大祐、監修 タニタ
角川書店
1000円

ボディビルハンドブック
著 クリス・アセート
体育とスポーツ出版社
1890円

 書店内で、ダイエット本コーナーほどカオスな売場はない。どの本も“簡単”、“誰でも”と、いかにその方法が楽に痩せられるかを訴え、“寝るだけ”、“なでるだけ”、“靴に(中敷きを)入れるだけ”と、何かが間違っているような書名が並ぶ。

 そんな中、趣味のウェイトトレーニングが高じてダイエット指導者の公的資格まで取った私が即買いしたのが『やってはいけないストレッチ』。体幹部をひねれない人は腹が出やすいなど、実は柔軟性の低い部位は痩せにくい。だから柔軟運動こそが最重要なのだが、この本には「伸ばす筋を意識しちゃダメ」など、意外と知らない基礎知識を解説してくれる。実践編も単なる種目の紹介ではなく、手の平の正しい向きや膝の角度など、そこらの解説本とは一線を画す細かい裏テクを多数紹介。真のプロだけが持つ、効果を出せるノウハウをよくここまで公開したものだと思う。

 食事・栄養面では『マンガでわかる! タニタ式食べるダイエット』が良かった。以前タニタ食堂に実際に行ってわかったことだが、カロリーやら栄養以前に強制的に高回数咀嚼させるメニューになっていて、大人でも食べ終わるのに20分以上かかる。減量食なのに満腹感を演出する、そのタニタ式の極意を漫画で、それこそタニタ定食を食べ終わるまでに読み終わる程度にまとめてある。自炊する根性があるなら役立つはずだ。なお運動に関する後半部分は大ざっぱすぎるので無理して読む必要なし。

 じゃ何を読めば? と問われたら『究極の筋肉を造るためのボディビルハンドブック』を真っ先に推す。著者は世界チャンピオンを育てた最強のパーソナルトレーナー。学術的にも正確な知識によるトレーニングメソッドの決定版だ。運動本はこれ以外にはひとつも要らない。

 そのうち私も『映画を見るだけダイエット』なんて本を出して、印税でお財布をパンパンに肥満させたい。
 

前田有一
亀有出身の映画批評家。100パーセント消費者側に立った"批評エンタテイメント"をテレビ等で展開中。

※本記事は週刊アスキー11/26号(11月12日発売)の記事を転載したものです。

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