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OS X 10.9 Mavericksの新しいテクノロジーをスクープ!|Mac

2013年10月02日 20時30分更新

アプリ開発者向けの情報をのぞき見

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 「今秋リリース」と言われている、次期OS X「Mavericks」。コアなMacユーザーとしては、新しいOSがどんなテクノロジーを採用しているのかは、やはり気になるところ。

 AppleのウェブサイトにはMavericksの主要な機能や技術がチラ見せされていますが、より詳細な情報が記された「OS X Mavericksのコアテクノロジーの概要」という資料も配布しています(上図)。

 ここではその資料を基に、特に重要と思われるいくつかの技術について紹介しましょう。
 

CPUを休ませる:タイマーコアレッシング

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 ご存じのとおり、昨今ではノートマシンを用いたモバイルコンピューティングが主流になりつつあります。そこで重要になるのが、バッテリーの持続時間。タイマーコアレッシングは簡単に言えば、CPUを極力「休ませる」ことで電力消費量を抑える機能です。 

 従来のOS Xでは、システムが一定時間おきにCPU処理を発生させていたため、その間隔より長くCPUを休ませることができませんでした。そこでMavericksでは、厳密に定期処理する必要があるプロセス以外は、複数の処理を可能な限り同じ時間にまとめ、一気に実行できるようにしています。これによって、より長い「休憩時間」をCPUに与えるのが「タイマーコアレッシング」です。

 Haswell搭載の新型MacBook Airは従来モデルよりもバッテリー駆動時間が大幅に延びていますが、OSをMavericksにアップデートすれば、さらに駆動時間が延びることが期待できるわけです。
 

無駄な描画によるエネルギー消費を省く:App Nap

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 タイマーコアレッシングと同じく、この「App Nap」も省電力に貢献する機能のひとつ。従来のOS Xでは、複数のアプリのウィンドウを開いている場合、そのウィンドウが最前面にあっても他のウィンドウで隠れていても、常に描画処理を実行していました。

 しかし、背面に回って隠れてしまったウィンドウを描画するのは非効率です。そこでけ、画面に表示されていないアプリの描画をやめ、またディスクの読み書きやネットワークアクセスといった処理の実行頻度を下げることで、消費エネルギーを小さくする。これがApp Napの仕組みです。

 また、最前面に表示されているアプリの処理が優先されるため、ユーザーからはアプリがよりキビキビと動作しているように感じられます。これもApp Napのメリットのひとつと言えます。
 

限りあるメモリーを有効活用:圧縮メモリー

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 Macが搭載するメインメモリーは、4GBや8GBといったように、容量が限られています。起動しているアプリの数や処理が増えてくると、メモリー領域が足りなくなります。その場合OS Xのシステムは、メモリーの内容のうちアクセス頻度の低いものをハードディスクやSSDといったストレージに書き出します。

 メモリーの内容をディスクに書き出したり、再度必要になった際に読み込んだりする処理を「ページング」と呼びます。当然ながら、ページングが増えると処理速度は落ちます。

 そこで、メモリー内容のうち優先度の低いものを約半分のサイズまで圧縮することで、空き容量を生み出す仕組みが「圧縮メモリー」です。圧縮することでページングの頻度およびサイズを低減できるので、処理速度の向上とともに電力消費量も抑えることができるというわけですね。つまり圧縮メモリーも、Macのエネルギー効率を高める技術というわけです。
 

その他の先進テクノロジーはMacPeople11月号で

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 MacPeople11月号(9月28日発売)では、上記の3つの技術を含む、Mavericksの注目テクノロジーを12個ピックアップし、解説しています。これを読んでからOSをMavericksにアップデートすれば、Mountain Lion以前との違いがより明確に意識できるはずです。ぜひご一読ください。

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