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iPhone5s・5c 800MHz対応で笑いが止まらぬKDDI社長「見た目は同じ、中身が違う」

2013年09月11日 16時00分更新

 こんにちは。クパチーノのApple本社イベント会場でドコモ加藤社長を激写、朝のニュース番組にも写真が使われたりしたそうですが、懐には1セントも入ってこない副編ACCN@サンノゼです。それにしても加藤社長の取り巻きはたいへん厳重でした。お帰りも裏口から秘密裏に通されたようで囲み取材も失敗。日経の記者さんも歯ぎしりしておられました。ソフトバンク孫社長に関しては今回、お見えになっておりません。それとは対照的に堂々とマスコミの前に姿を現わしたのがKDDI(au)の田中社長。イベント終了後、ごく短時間ではありますが囲みにも応じてくださいました。

iPhone5s・5c 800MHz対応で笑いが止まらぬKDDI社長「見た目は同じ、中身が違う」

──満面の笑みで出て来ましたね。

田中 800MHzサポートがうれしくて。ホント、我慢して準備してきた甲斐がありましたよ。

──我慢して、とは?

田中 昨年(2012年7月)LTEの800MHzが使えるようになるより以前、もう2年も前から取り組んできましたから。正直、iPhone5がプラチナバンド(800MHz)非対応だったので、2.1GHzだけだとソフトバンクさんに少し分があるのは否めない。しかし800MHz対応となれば、これはもう大逆転ですよ。ええ、勝ったと思います。

──ウワサ通りドコモも来ましたね。

田中 今回、3キャリアそろったわけですけど、同じ商品、料金……はこれからですが、まぁそうたいして違わないでしょう。となると、あとはネットワークでの差別化しかありません。“見た目は同じ、中身が違う”という点をアピールしていきたい。

──800MHzはドコモも対応していますし、ソフトバンクにも900MHzがあります。

田中 ドコモさんもソフトバンクさん同様2.1GHz帯が中心ですし、そもそも800MHzの帯域は、そのほとんどを3G回線に割り振ってしまっていて、LTEのために割けたとしてもせいぜい5MHz程度と思います。ウチは15MHz幅のうち10MHzをLTEのために“我慢して”取っておいたわけです。ソフトバンクさんの900MHz帯に関してはまったくこれからでしょう。2.1GHz帯の拡大・高速化も進行中ですし、他社さんの設備が整うころ我々はもっと先へ行っていますよ。

──800MHz帯のアドバンテージとはズバリ何でしょう?

田中 ネットワークの評価はカバレッジ、スピード、浸透の3つです。浸透というのは室内や地下における電波の入り具合ですね。カバレッジに関しては低い周波数ほど少ない基地局で済みます。我々はすでに97パーセント、年末までに99パーセントをカバーしますからダントツです。スピードは先にも申し上げたとおり10MHz幅を使えるのは当社だけ。浸透に関しては800MHz帯の特性としてまず挙げられるものです。

──御社のAndroid端末はトリプルバンド対応(1.5GHz、2.1GHz、800MHz)をウリにしていますが、iPhone5s・5cだと1.5GHzがありません。auの最新Android端末より新iPhoneほうがネットワークの質が劣るということはありませんか?

田中 ものすごく(ネットワークが)混んでいるところで、わずかな差が出るかもしれないというレベルで、ほとんど気にならない違いです。iPhone5s・5cのネットワーク環境においては、日本ではauがダントツ。決して後悔させませんよ。

 いじょ。なんとも力強いお言葉でした。MNPナシで現iPhone5ユーザーが機種変を考えたとき、少なくともau版ユーザーには十分意味があり、ソフトバンクユーザーはネットワーク以外の機能向上(あるいはカラバリ)が気になるなら、といった感じでしょうか。

 それにしても田中社長、実に終始ご機嫌よろしかった。加藤社長、孫社長(←いらっしゃってない)にも是非お話聞きたかったです。もちろん、我々は新iPhoneの実機をゲット次第、社長の言葉の真偽を確認すべく通信速度ベンチ等に勤しむ予定でございますよ! どうぞ引き続き、ご注目くださいね。

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