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渋谷に未来きてるっ!!スマホのNFCで周辺ラーメン店や終電対応カフェがわかる

2013年07月25日 14時00分更新

 東京・渋谷公園通り沿いの街路灯に設置された“NFCタグ”に、NFC搭載スマートフォンをかざして、渋谷の街の情報を得られる“Shibuya Clickable Project”が2013年6月10日より開始されている。このプロジェクトは“渋谷の街をクリッカブルにしよう”をコンセプトに、街路灯に設定されたNFCタグにスマホをかざすだけでインターネットにつながることを、サイト上のバナーをクリックする事と同義と捉え、“Shibuya Clickable project”と名付けられた。

Shibuya Clickable Project
Shibuya Clickable Project

 ICタグには書き込まれている内容はプロジェクトのサイトにつながるブラウザーの立ち上げと、シリアルコードの2つ。ICタグにはひとつひとつシリアルコードが振られていて、それにより場所をサーバー上で確認。たとえば情報を得た街路灯から近くのラーメン店を表示し、そこまでルートが出て道案内してくれる。またサイトは時間により内容が変わり、終電後に情報を得れば、まだ営業している飲食店だけを表示する。

 現在は公園通りの街路灯130本に200枚が実際に貼られており、8月中に道玄坂、さらに宮益坂への設置を予定している。

Shibuya Clickable Project

 実際に街路灯のNFCタグにNFC対応スマートフォンをかざしてみると、数秒でブラウザーが立ち上がった。非対応機種はQRコードでもアクセス可能だ。このプロジェクトで使用されているNFCチップの容量は約40キロバイトで、位置情報などは入力されておらず、シリアルコードと専用サイトにアクセスできるようブラウザーを立ち上げる命令が書き込まれている。

Shibuya Clickable Project
Shibuya Clickable Project

 サイトに表示する情報は、今まさに渋谷で行なわれているイベントやタイアップ、商業施設の情報は時間に連動しており、常に情報が変化する。メニューには今やっていることがわかるイベント情報“Today's Event”、“Cafe”でアクセスした時間に合わせて、営業時間によって表示される情報が変わる。“Ramen Near You”では近くのラーメン店を表示し、マピオンのマップと連動しタッチした街路灯の近くを表示して、そこから道案内をしてくれる。

Shibuya Clickable Project

 また“Secret”では飲食店などでサービスを得られる、渋谷にいる人しか得られないお得な情報を掲載。“Shibuya mania”は渋谷で実際には垂らしている人に話を聞いた読み物的なコンテンツ、“災害・緊急情報”は渋谷区の緊急災害情報サイトにつながる。

Shibuya Clickable Project
Shibuya Clickable Project

 このプロジェクトを担当するのが、サービスを開発するサイバーエージェントと渋谷の街情報を提供するシブヤテレビジョン、NFCタグの印刷とクラウド環境を用意する凸版印刷の3社だ。

Shibuya Clickable Project

↑左から凸版印刷の情報コミュニケーション事業本部の柴田秀樹主任、シブヤテレビジョンの経営企画局の河野智英子氏、サイバーエージェントの中橋敦氏。

 現状、多いときで1日100タッチ程度の実績があるという。まだまだスマートフォンがNFCを搭載しているという認知も少なく、一般の人がタッチする土俵には乗っていないという。8月には渋谷の街頭ビジョンなどで流すPV作成中で、それにより広く告知をする予定だ。またネットのプロモーションとリアルのイベント連携させる構想もある。

 将来の理想としては、街中のありとあらゆるところ、商業施設内などとの連携、商品などにも貼り付けられるところを目指している。希望はNFCを使った渋谷を舞台にして宝探しゲームなどの街を回遊してもらえるような施策も実現できればと考える。また現状の災害情報は、渋谷区のサイトへつながるだけだが、独自の災害情報も視野に入れ、緊急時に近くの避難所を表示したり、避難所の受け入れ情報など渋谷区と連携していきたいとのことだ。

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