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AMDの新APU“Richland”で自作する3つの理由

2013年06月30日 20時30分更新

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 AMDの最新APU“Richland”は、基本構造は前世代となる“Trinity”を受け継いでおり、製造プロセスも同様の32nmとなる。AMDは今年末に、28nmプロセスの"Kaveri"の投入を予定しているため、Richlandはいわば中継ぎ的な存在。

 Trinityとの違いは、動作クロックの向上とDDR-2133メモリーへの対応。そして、内蔵GPUは型番を変更しつつも中身は一緒だが、クロックが微増していることの3つ。

RichlandはKaveriまでの中継ぎ
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↑今後はデスクトップ向けを含む全てのAPUは28nmプロセスに移行予定。Richlandは最後の32nmプロセス製品となる。

 中継ぎ的な存在とはいえ、コストを抑えつつ性能を追求したいならRichlandは超ド定番。AMDシステムでの自作がオススメの3つの理由を、6月28日発売の自作増刊号のAMD自作特集からご紹介します!

その1 APU単価を抑えつつシステムが構築できる

最上位はインテルCore i5相当
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RichlandとTrinityのスペック一覧
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 Richland世代の最上位である『A10-6800K』でも1万円台後半で購入できるコストパフォーマンスの高さがウリ。ほぼ同性能のインテル『Core i5-4670K』は実売価格が2万5000円前後と、AMD製APUの安さはダントツだ。

 なお、オーバークロック狙いなら倍率フリーの“K”型番を選ぶべし。DDR3-2133サポートは最上位版のみだ。

その2 グラボを内蔵GPUで強化できる
 

デュアルグラフィックスの効果
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↑Catalyst 13.4ドライバーで“Cloud Gate”を実行。HD6670もデュアルグラフィックスを利用すると、HD7750相当のスコアーをマーク。

 AMD製のAPUは、シリコンダイの42パーセントをGPUが占めており、インテル製CPUより描画性能が高い。内蔵GPUでも中量級ゲームのプレーには十分だが、さらにグラボの処理を内蔵GPUで補助する"デュアルグラフィックス"機能を利用可能。

 対応するのはRADEONの下位モデルで、DirectX11対応のソフトでないと効果はないため、購入価格を抑えたり、手持ちのグラボを流用するときに有用だ。おおむね1~2割の性能向上が見込める。

 編集部の検証では、動作対象外ながらRADEON HD7750でもデュアルグラフィックスで動作した。

その3 対応マザーが安い!

 AMD自作のメリットはマザーボードの価格も安価に抑えられるところにもある。最上位のA85Xチップセット搭載マザーでも1万円前後で購入可能。また、チップを問わずにオーバークロックできるところも自作PC派にはうれしい。

 なお、Richland利用時にはBIOS更新が必要。特に古めのマザーではBIOS更新にTrinity世代のAPUが必要になるため、購入前に必ずショップやメーカーに確認しよう。

グラボを3枚使える高級マザー
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↑A85Xチップセット搭載のASUS『F2A85-V PRO』はPCI-E×16スロットを3本搭載しながら実売1万3000円前後とお買い得。

9万円台で快適PCが組める

 中~上級構成でも9万円台で組めるのがAMD自作の魅力。表の構成での3DMarkの“Cloud Gate”スコアーが8681と、中量級ゲームなら十分快適。RAID構築やフルレングスのハイエンドグラボも搭載できる拡張性も確保している。

Richlandで快速構成PCを自作
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↑中〜上級パーツ構成でも9万円台で自作できるのがAMD構成の魅力。
パーツ構成
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 オーバークロックを堪能できるしシステムが安い! 費用対効果の高さならAMD自作でキマリ。インテルの“Haswell”情報が満載の自作増刊号ですが、AMD自作もバッチリ掲載してしておりますよ! ぜひ店頭でお手に取ってご覧になってください。

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