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iTunes Storeで週末に観たい映画「誰もが憧れるタイムスリップ」編|Mac

2013年04月20日 20時00分更新

 今週のテーマは「タイムスリップ」。あの時にやり残したこと、やり直したいこと。そして、未来の自分はどうなっているか。映画では定番のジャンルです。各映画ではどのように描き出されているのでしょうか。

テルマエ・ロマエ
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 もともと原作漫画の人気も高いうえ、その作者であるヤマザキマリさんが漫画「スティーブ・ジョブズ」の連載を開始するなど、何かと周りで話題にのぼることの多い「テルマエ・ロマエ」。

 古代ローマ時代で浴場設計技師として働くルシウスが、新しいアイデアに思い悩むあまりに現代日本のお風呂にタイムスリップしてしまい、さまざまな日本の風呂文化にカルチャーショックを受けるーーというのが軸となるストーリーです。

 実は映画が公開されると世間を賑わせたころは原作を読んだことがなく、ポスターなどを見ただけではその魅力があまりわかりませんでした。ところが、漫画を読んだいまとなっては、このメンツをそろえて日本人キャストで映画化したことや、原作よりもコメディー要素が存分に追加されたストーリー、古代ローマから現代にタイムスリップするときの意外な描写方法など、万人の視聴者が楽しめるようにうまく映像化していると驚きます。

 ローマのお城や街並み、テルマエ(公衆浴場)といったセットも本格的で、ローマでの撮影はもちろんのこと、アメリカのHBOとイギリスのBBCが共同制作した「ROME[ローマ]」というテレビドラマのセットを使ったシーンもあるそうです。このリアリティーのあるセットのおかげで、私たちまで古代ローマにタイムスリップしてしまったような気分になれます。

 また、前半のとにかく笑えるコメディータッチの展開が面白く、特に現代の日本の銭湯でやりたい放題のおじいちゃんたちに涙が出るほど笑いました。また、主演の阿部寛はもちろんですが、ハドリアヌス役の市村正親やケイオニウス役の北村一輝が、思わず吹き出してしまいそうになるほど真剣に役になりきっている姿は、この2人でなければ面白さは半減だったかも……。と思うほど、ぴったりハマっていました。

 原作を読まずに見ても絶対に面白いですし、逆に映画を見てから原作を読むと、この役を阿部寛が……。と、二度楽しめると思います。ぜひ、映画と原作、両方楽しんでくださいね(藤村)。

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(HD版レンタル:500円、SD版レンタル:400円)

ペギー・スーの結婚(字幕版)
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 今回は外していないと思います。監督は意外にもフランシス・F・コッポラ。娘のソフィア・コッポラも主人公の妹役で登場してます。一瞬なんで2回目に見てようやく発見しましたが。

 映画のストーリーは、40代の主人公の女性が高校時代の同窓会に参加したところ、気を失ってそのまま高校時代にタイムスリップするという内容です。誰しも、高校・大学時代に戻って違う人生を送ってみたいと思いますよね。そのまま戻るのではなくて今の知識と経験を兼ね備えた状態で。

 スゴイと感じたのは主人公役の女優さんが、40代の女性と女子高校生の両方を演じていること。演じているのは、キャスリーン・ターナーさんは映画公開時の'86年は31歳。女子高生役の違和感はハンパない感じです。当たり前ですが、周りはそんなそぶりをまったく見せないのが笑えました。

 ペギーは現在、離婚を前提に夫と別居しているという設定ですが、その夫とは高校時代に出会って結婚したので、当然タイムスリップすると若いころの夫に再会します。夫役はなんとニコラス・ケイジ。'86年当時は22歳ですが、こちらはチャラ男感をとても醸し出していました。高校時代はいわゆる「ドリーマー」で、歌の世界でひと山当てようともくろんでいます。そういう高校生の夫に経験値豊富なペギーが対峙します。そのほか、ジム・キャリーも高校生役で出演しています。

 最後はハッピーエンドで終わるのですが、仮にタイムスリップして過去の夫(もしくは妻)をいくら見直しても、現実はそううまくいかないと思いますけどね(吉田)。

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バック・トゥ・ザ・フューチャー
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 タイムトラベル映画のベストは? と聞かれたら100人中101が挙げるド定番だけど、全3作中のベストを聞かれると難しいシリーズだろう。映画好きと飲みに行くと必ずこの話になり(酔っているからループする)、「1作目」だ「2作目」だと激論の末、「店長あんたはどうなんだ?」と毎回聞く始末。それくらい難題だ。

1作目の舞台は劇中の30年前となる1955年、両親の青春時代。
2作目は逆に30年後となる2015年の未来(再来年なんだよね)。
3作目は100年前の1855年の西部開拓時代。

 同じ町を舞台に時代だけが変わって、同じ人が同じ役をやるのに、3本全部おもしろいんだから、「タイムトラベル」話の傑作でしょう。

 ちなみに自分は2作目がベストで、レーザーディスクの新聞や、秒単位まで当たる天気予報、乾燥機能付きジャケットとか、バカっぽい未来感がたまらない。壁掛けテレビや、ゴーグル型のディスプレーなんかは実現しているので、今観ると中途半端に正しいあたりも楽しめる。できることなら頭を強打して、もう一回初見で楽しみたいくらい。

 で、BTTF激論の末、2軒目に行くと「あ、この前どのFFが好き? て聞いてきたお客さんだ」と言われたときは、元気よく舌を噛みたくなりましたね(三宅

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ミッション:8ミニッツ(日本語吹替版)
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 まず最初に謝罪します。「今回のテーマはタイムスリップがいい」と言い出したのは私なのに、観てみたらタイムスリップではありませんでした……!  正確にはタイムスリップではないというだけで、限りなくタイムスリップものに近くはあるのですが。

 死の直前8分間の記憶に入って体験できるシステムを用い、スティーヴンス大尉は列車爆破事故の真相を探る任務につく。どうして自分がこのようなミッションを課せられるのか混乱したまま、とにかく時間がないと焦る軍人たちに説得され、「8分間」に潜入しては死亡して現実に引き戻されるのを繰り返しながら、犯人を絞り込んでいく。これはタイムスリップではなく、あくまで記憶の再生。だが、スティーヴン大尉の取る行動によって周囲の乗客の反応が変わり、次第にタイムスリップしている感覚になってくる。自分が「過去」を変えれば未来が変わるのではないか? そして極秘任務の中、自分が誰でどうしてここにいるのかを調べ始める。

 画面を注視せずに気楽に観たかったので、あえて吹替版を選択しました。スピーディーな展開と頭のこんがらがりそうな設定についていくには、案外吹替版がアリでした(山口)。

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(HD版レンタル:500円、SD版レンタル:400円)

バタフライ・エフェクト3/最後の選択(字幕版)
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 やべえ、何かすごい映画見ちゃった。小ぎれいな清純派(死語?)で売ってるタレントが、楽屋でテーブルにガバッと脚載っけてタバコ吸ってんの目撃した的な。でもその姿に妙にそそられちゃった的な。

 1作目の「バタフライ・エフェクト」(2004年)は、本当に良作なんです。限りなくA級に近いB級映画とでも言いましょうか、主演もアシュトン・カッチャーだし。アシュトンといえば、近日公開予定の「jOBS」でスティーブ・ジョブズ役を演じている俳優ですよ。余談ですけど。

 そうだ「バタフライ・エフェクト」の話。過去に「ジャンプ」できる能力を持った青年が、よかれと思ってその能力を使うほどに悪循環に陥るというストーリーで。1作目は、脚本が実によく出来ていて感心したものです。その年に見た作品のトップ3に入るくらい、個人的には好きでした。

 本作は同シリーズの3作目。ちなみに2作目は見ておりません。見ようと思ったら、iTunes Storeには1、2作目は入ってなかったんです。なにこのラインアップのテキトーさ加減。ただ、本シリーズはストーリー上のつながりはない、「主人公が過去にジャンプできる」という設定だけを借りた、それぞれが独立した物語なのでこれだけ見てもOKです。

 設定を借りただけとはいえ、路線変更っぷりがものすごい。1作目はSF風味のシリアスなドラマだったのに対し、本作はエロ、グロありのサスペンス・スリラーもの。1作目へのリスペクトがなさ過ぎです。監督がやりたい放題やった印象。でもそれが功を奏して、B級ど真ん中の作品として楽しめる仕上がりになっています。ストーリー上のツッコミどころも満載ですが、B級なので問題なし。

 そしてオチがまたすごい。「真犯人は誰か」という部分はある程度予想の範囲だったのですが、そこからあの結末に持って行くとは! いい映画というのは、後から人とあーだこーだ語りたくなるものですが、本作も見事にそのタイプ。ああ、誰か見た人と感想を言い合いたい! (諸富大輔

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(HD版レンタル:400円、SD版レンタル300円)

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