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大型撮像素子搭載 ニコン初の高級コンパクト機『COOLPIX A』

2013年04月04日 12時30分更新

『COOLPIX A』
●ニコン(関連サイト
実売価格 12万円前後

COOLPIX A

■唯一のレンズバリア搭載機

COOLPIX A

↑APS-Cサイズ機では唯一のレンズバリアを採用。キャップの付け外しの手間がないのが快適。

■シャープネスに頼らない自然な解像感

COOLPIX A
COOLPIX A
NEX-5N
COOLPIX A

↑同等のミラーレス機『NEX-5N』(1610万画素)と画面の一部を拡大して比較すると、シャープネスが控えめなぶん派手さはないが、本製品のほうが輪郭の精細感があり、細部を滑らかに再現している。(画像は500倍に拡大)

質感だけでなく操作にも高級感あり

 デジ一眼に採用されているAPS-Cサイズの大型撮像素子を搭載する高級コンパクト機。同ジャンルにはシグマ『DP』シリーズや富士フイルム『X100S』などがあるが、老舗カメラメーカーからついに登場したことで注目を集めている。
 手にした瞬間に一般的なコンパクト機との違いがわかる、アルミやマグネシウムを採用した金属製のボディーは剛性感が高い。サイズはライバル機と比べるとひと回り小さいが、構えると前面のレザー調グリップに指がかかりホールド感はバツグン。特に操作系の高級感には感銘を受けた。電源用のレバーは、スイッチやボタン式よりも滑らかにオンオフできる。シャッターボタンがほどよいストロークとソフトなタッチなので心地よい。こういったスペックではわからない操作感にも高級機としてのこだわりが感じられる。
 AFはじゃっかん遅めだが、撮影時には背面の十字キーで測距点を移動できるので、迅速に求める位置でピントを合わせられる。“OK”キーを押すと即座に中央にリセットされるので、様々なパターンを試してみたいときには重宝する。

シャープネスは控えめで豊かな階調再現

 撮像素子はライバル機と同様に、モアレや偽色を防ぐかわりに解像感が犠牲になる“ローパスフィルター”を排除。建物の輪郭などの細部は精細に再現されているが、画像仕上げのシャープネスが控えめでライバル機ほど解像感を強調せず、階調豊かな柔らかい描写だ。素材感重視なら本機を選びたい。
 28ミリ相当の単焦点レンズは過度な補正をせず、周辺光量の低下やゆがみはあるが、RAW現像で補正できるレベルなので、最終的な絵づくりはユーザーにゆだねるという意図が伝わる。 小型ボディーでキャップが不要なレンズバリアの採用など、軽快に撮影できるのはライバル機にない魅力。使いこなすことを楽しみ、自分好みに仕上げたい写真好きに向けたカメラだ。

SPEC
撮像素子 APS-CサイズCMOSセンサー
有効画素数 1616万画素
レンズ 単焦点、F2.8、35ミリ換算28mm
液晶 3インチ(約92万ドット)
バッテリー駆動時間 約230枚(静止画撮影時)、約1時間10分(動画撮影時)
インターフェース USB、HDMI出力
記録メディア SDXCカード
動画記録 1920×1080ドット(30p)
サイズ/重量 111(W)×40.3(D)×64.3(H)mm/約299g(撮影時)

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