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中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

2013年03月20日 12時00分更新

 前回アメリカではプリペイドでLTEスマートフォンが買えるとお話ししました。では実際にどんなものが買えるのか、先週のニューヨーク出張時に現地で利用してみました。

中国CoolpadのLTEスマホが売っている
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 LTEスマホを多数出しているのが地域大手事業者のMetroPCSですが、製品ラインナップを見てみると実は意外なメーカーの製品が見つかります。それは中国はCoolpadの製品。Coolpadは中国のHTCとも呼ばれる、中国のスマートフォン専業メーカー。海外ではまだ無名ですが、サムスンやファーウェイなどの有名メーカーに混じってアメリカでLTEスマートフォンを出しているんですよ。Coolpadの簡単な紹介は以下を読んでね。

【ライバルはHTC】中国最強スマホメーカー“Coolpad”のハイエンド機がスゴイ!

MetroPCSでもいい扱いを受けている
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 実は端末そのものは1月のCES2013取材時に買ったのですが、そのときは使う時間がありませんでした。今回ニューヨークで再利用する際にMetroPCSのお店へ端末を持ち込み、料金を払って再度開通。ちなみに本体価格は79ドル(約9300円)。他社のLTEスマートフォンが100ドル以上なことを考えても安いですね。

お金を払って、いざ使ってみましょう
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 ニューヨークのMetroPCSの店内でもCoolpadのこのLTEスマートフォン『Quattro 4G』は大々的に売り出していました。やはり低価格でLTEを利用できるので目玉として販売しているようです。筆者が手続き中もちょうど購入しているお客さんがいましたが、フィーチャーフォンから買い替えている様子でした。

これがCoolpadのQuattro 4Gだ
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 Coolpad Quattro 4Gの主なスペックは、4インチ・800×480ドットのディスプレー、1GHzのCPU、320万画素カメラ。ミッドレンジ製品ですが価格を考えると十分妥当なレベルでしょうか。本体サイズは66(W)×13(D)×126(H)ミリ、94グラム。やや厚ぼったいのですが100グラムを切ります。ただ本体はプラスチックの質感そのものといった感じなので、若干安っぽく感じるかもしれません。ディスプレー面もゴリラガラスなどではなく硬質プラスチックのようです。

背面はちょっとCoolな感じ
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 でもシルバーのバッテリーカバーは幾何学的な模様を入れるなどしてがんばっている感じがします。このバッテリカバーは、はずしたあとにちょっとはめにくいのは設計の甘さ? 店員さんが「あれ」とか首をかしげながらカバーを一生懸命はめていました。

バッテリーは1600mAh、やや不安かなぁ
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 バッテリー容量は1600mAhでスマートフォンとしては標準的でしょうが、LTE対応ということでやや不安なところでもあります。できれば予備バッテリーも付けてほしいところかなぁ。というのも大手メーカー品と違い、マイナーメーカーの製品なので追加のバッテリーの入手が難しそうなんですよね。

中身はフツーにAndroid 2.3
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 さてOSはAndroid 2.3。MetroPCSのサービス関連のアプリ以外はごくごくフツーのアプリが入っています。使ってみるとときたま動作がひっかかったり、音量ボタンを操作すると画面にその表示が残ることがあったりなど、やや非力&バグがあるようです。

ベンチマークはやはり低い
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 試しに『AnTuTu 安兎兎ベンチマーク』でベンチマークを取ってみたところ、このような結果に。まぁこのあたりは値段が安いことに免じて許容してあげましょう。なんてったってこの値段でLTEが使えるんですからね。ちなみに10ドル/月の料金を払ってテザリングオプションも付けちゃいました。

LTEは速かった!
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 ということで気になるのが通信速度。MetroPCSのLTEは大手キャリアほどスピードが出ないとのことでしたが、実測で5Mbps前後。スクショを撮るのを忘れてしまったのですが、普通に使うぶんにはストレスなくYouTubeの動画を見るのも快適でした。ホテルのネットがやや不安定だったので、部屋ではノートPCからテザリング接続してこのQuattoro 4GをLTEルーターとしても活用。LTEルーターとして使うのも十分アリです。

やはりバッテリーのもちはイマイチだったか
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 ですがLTEでガンガン通信してテザリングも利用していたらバッテリーはあっという間に減ってしまいました。普通の利用で半日程度、テザリングを使いまくると数時間でバッテリー切れになっちゃうようです。このあたりは予想していましたが、やはり外部バッテリーの利用は必須のようです。

本体に傷ついちゃったし(涙)
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 そして丁寧に使っていたつもりなんですが、ディスプレイ下のソフトキーの下部、本体がちょっと湾曲している部分に小さい傷がいつのまにかついてしまいました。フラットになっていればディスプレーにあわせて保護シールでも貼れるのですが、この部分は表面がカーブしているので貼れません。次のモデルからはこのあたりのデザインもよく考えてもらいたいなあ。

Coolpadの心意気に惚れた!
中国CoolpadのLTEスマホをアメリカで使ってみた

 Quattro 4Gは値段相応な製品と言ってしまえばそのとおりかもしれません。しかし中国のマイナーメーカーがアメリカにLTEスマートフォンを投入したぞ!……って心意気はすばらしいんじゃないでしょうか? 今回のアメリカ投入初モデル、Quattro 4Gは若干不満の残る製品ではありましたが、今後改良した製品を再び投入してくるでしょう。はたして1年後、CoolpadがどんなLTEスマートフォンをアメリカで販売しているのか、いまから楽しみです。

山根康宏さんのオフィシャルサイト
香港携帯情報局

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