Googleは、RSSリーダー『Google Reader』のサービスを7月1日に終了すると公式ブログで発表した。理由のひとつに、利用率の低下としているが、未だに人気をほこるRSSリーダーに変わりはなく、ソーシャル上でも困るといった声があふれている。もうひとつの理由に、よりよいユーザーエクスペリエンスのため、少数のサービスに焦点を絞るとしている。
Google Readerのブログでは終了までの3ヵ月のあいだ、“Google Takeout”(関連サイト)を使い別のサービスへの移行をうながしている。
そのほか、“春の大掃除”と題したエントリーでGoogleアースとマップで3Dモデルを作成できる『Google Building Maker』、MSオフィスでGoogleドライブ上のファイルを利用できる『Google Cloud Connect』とBlackBerryの音声アプリ『Google Voice App for Blackberry』、写真編集ツール『Snapseed Desktop』そのほか開発者向けAPIなど7つのサービスの終了を発表した。
Google Readerとの決別からは、Googleアカウントで他サービスの認証を可能にする“Google+Sign-In”やPicasaのウェブアルバムからの誘導など、現在チカラを入れているソーシャルサービス“Google+”の存在がうかがえる。
RSSが未だに多くの人に使われているという前提はあるものの、RSSの次の段階としてネットでの情報収集は、いまソーシャルから情報集める“キュレーション”サービスに注目が集まっている状況だ。RSSを登録するようにサイトに設置された“いいね!”や“+1”することで、そのサイトの更新情報を確認する。そんなふうにFacebookなどのソーシャルサービスを使っている人も多いだろう。
そのキュレーションもただたんに、自分のタイムラインやソーシャル上の話題を集めて表示するのではなく、集めた情報を分析し自分が好む記事を集める分析型キュレーションサービスへと進化している。発売中の『週刊アスキー3/26号(3月12日発売)』では、特集“ネット自動収集の秘技”で、『Gunosy』などユーザーの行動を分析して情報収集するサービスを紹介している。
そして、Googleが狙う“よりよいユーザーエクスペリエンスのため”に彼らがチカラを入れるだろう情報収集サービス、そしてソーシャルを利用するキュレーションの先にあるものが、Androidで提供する“Google Now”だと筆者は思っている。位置情報から交通情報、付近の人気スポットを表示する“Google Now”。個人情報、ソーシャルを組み合わせれば、ユーザーの行動をより詳細に分析して、その時、その場所にあったニュースや必要な情報をユーザーに送ることができる。その表示にはメガネ型端末『Google Glass』が使われる、そんな体験がスグそこまで来ている。
■関連リンク
A second spring of cleaning(Googleオフィシャルブログ)
Powering Down Google Reader(Google Readerオフィシャルブログ)
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