2013年03月14日20時00分

初音ミクが加速させたニコニコ技術部の創作【ニコ動今昔物語】

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 週刊アスキーの連載ページ『ネット早耳かわら版』に掲載している“ニコニコ動画 今昔物語”クロス連載。週刊アスキー3/26号(3月12日発売)では、“ニコニコ技術部”カテゴリーを始めとする“つくってみた”のジャンルを掘り下げています。

ニコ動今昔物語つくってみた編

 ゲストは、ニコ動発の同人イベント“ニコつく”を運営する八田大次郎さん、ニコ動運営の伊予柑(伊豫田旭彦)さん。さらに“kanju”さんにもご出演いただいて、等身大Lat式ミクやシャドーボックスを披露していただきました。

ニコ動今昔物語つくってみた編

 ニコニコ技術部を語る上で外せないのが、初音ミクの存在。初音ミクの発売は、2007年の8月31日。その直後の2007年9月、彼女をデフォルメした“はちゅねミク”がネギを振るという動画が人気を集ます。そのネギ振りマシーンを実体化した動画が現れたことがきっかけで、「オレもつくってみたい」と電子工作系の人々が流入してジャンルが大きくなっていきました。


↑いろいろな創作の元となった『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」を歌わせてみた』。


↑時計をベースに腕を振らせる動画。“ニコニコ技術部発祥の地”のタグが示すように、この動画が象徴となって“野生のクリエイター”が集まってきました。

 そのジャンルは電子工作、フィギュア、ロケット、AR、楽器などさまざま。人気のジャンルでは、“ボーカロイド実体化計画”や“ミクさん召喚部”といったタグが付けられているものもあります。


↑等身大で、しかも動く初音ミクをつくってみたという動画。その愛にひたすら感動します。


↑網戸に映像を投影して、その場に初音ミクがいるような錯覚を覚えさせるシステム。身近な道具で安価に初音ミクのライブを実現したところがスゴい!


↑ロケットを宇宙に飛ばし、無重力下でロケット内の初音ミクにネギを振らせるという、文字に起こすとさっぱり謎でスゴい作品。

 ミクというひとつの題材を求めて、個人や小さなコミュニティーで活動していた人々がニコ動で投稿を始めるようになり、ジャンルを横断したニコニコ技術部が生まれたわけです。

 伊予柑さんは、「昔はそれぞれのジャンルごとにコミュニティーがあったけど、横のつながりを生む場がなかった。ネットで自分の作品を発表する人もいたけど、検索してそこにたどりつけるのはよっぽど好きな人だけ。それがニコ動というプラットフォームができて一様に見えるようになり、さらに初音ミクが出てきたことで、技術を投入する対象ができた」と解説していました。

 生放送の取材では、そんなつくってみた×初音ミクの中から、kanjuさんの『等身大Lat式ミク』を紹介しました。

ニコ動今昔物語つくってみた編


↑MMDでポーズを取らせて、それをA0用紙4枚のうえにバラバラに配置し、プリントアウトして組み立てる。制作にかかったのは1ヵ月半。ちゃんとパンツまでつくり込んでありましたよ!

 Kanjuさんの専門は、“シャドーボックス”(シャドーアート)。ひとつの絵柄を何枚も用意し、飛び出したい部分だけ切って重ねて立体化するアートです。ニコ動でシャドーボックスのつくり方講座をみたことで興味を持ち、もともとトレーディングカードゲームが好きで、その余ったカードを立体化してみようと始めてハマっていったそうです。

 Kanjuさんいわく、シャドーボックスは主婦が余暇に創作する“おかんアート”のひとつとのこと。「昔の画家の絵画を使ってやるというのが一般的。人口は多いはずで、カルチャーセンターではやってるんですけど、あまりネットではコミュニティーになってない」と解説していました。


↑等身大ミクの前には、ボカロ曲『ワールドイズマイン』に出てくるミクの立体化も手掛けていたり。


↑イラストレーターの祐月莉玖さんとコラボし、楽曲『焔ノ鳥』の1シーンを立体化。OHPシートで水を表現しているのがスゴい。

 kanjuさんは、4月28日、ニコニコ超会議2内で開催する“ニコつく3”に出展するそうです。等身大ミクはすこしボロボロになってきたので、新作を作ると語っていました。シャドーボックスは、動画と実物とでは感動の度合いがまったく違うので、ぜひ現地でチェックしてください!

ニコ動今昔物語つくってみた編

↑ニコニコ超会議2併催の“ニコつく3”では、深海をイメージしたシャドーボックスキットを1000円ぐらいで頒布する予定。無印良品で売っているケースに入れて飾れるという。

■関連サイト
週刊アスキーチャンネル(ニコニコチャンネル)

■週刊アスキー 連載ページ『ネット早耳かわら版』
 リニューアルしてパワーアップしたネット情報満載の連載ページ。SNSを使いこなすテクニックやウェブアプリやサービスの紹介、ソーシャルメディアの話題など、盛りだくさんの4ページでお届けしている。

■著者紹介-広田稔
 ウェブサイト“ASCII.jp”でMacやネットサービスなどのネタを担当。初期からニコニコ動画を取材し、2007年には笛のお兄さんの「Fooさん」を取材(関連サイト)していたりして、有り体にいえば“ニコ厨”(ニコ動好きな人)、好きが高じて『ニコニコ動画めもりある ~ニコニコ大会議編~』という書籍を執筆。

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