2013年02月05日10時00分

アキバ地下に埋設された高速インフラの解放実験が18日からスタート(追記あり)

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 秋葉原の万世橋から神田明神下交差点まで、約300メートルの道沿いに、2月4日、公衆無線LANの路上アクセスポイントが7ヵ所設置された(最終的に全8ヵ所を予定)。

 これは、国道17号の地下に埋設された道路管理用光ケーブルを公衆無線LANとして解放する、社会実験の下準備。実験は2月18日から3月末まで行なわれ、回線は一般の人にも無料で解放される。国道にアクセスポイントを設置する試みは、全国初だ。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑万世橋交差点での工事風景。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑街灯に取り付けられたアクセスポイントには“通信環境整備社会実験 おこないます”と書かれたステッカーが貼られている。

秋葉原通信環境整備社会実験
(記者発表資料より抜粋)

↑今回予定している社会実験のエリア。

 この試みは、国土交通省関東地方整備局と、国土交通省、東京都建設局、東京地下鉄、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルが参加する検討組織“通信環境整備社会実験協議会”によって進められてきたもの。

 国道には、もともと道路管理用の光ケーブルが敷設され、情報表示版や雨量計といった道路管理用の機器との通信用として使われている。東京23区内だけでも166キロメートルほどの長さになるが、まだ回線に余裕があるため有効活用しようといった提案が、東日本大震災を機になされたのだ。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑昌平橋付近に設置されたアクセスポイント。歩道から約3メートルの高さに、街灯の電源を利用して設置された。

 今回、実験区間として設定された中央通りから入る国道17号線沿いは、12時間で3万人程度が通行する道路で、東日本大震災の夜には不安定なネット環境で断片的な情報を得ながら、帰宅難民が歩いた道のひとつでもある。こういった主要道路にふだんから通信回線を解放しておくことで、非常時に人々が比較的スムーズに防災情報や安否確認ができる環境を整えたり、道路管理者が災害の状況を把握するための通信手段として利用できるようにしようといった目的だ。

 ちなみに、実験用に設置されたアクセスポイントは、屋内用の製品を防水ボックスに入れることでコストダウンが図られている。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑今回設置されたアクセスポイントの中身。防水ケースは換気扇付き。屋外用のアクセスポイントは1台20万円ほどしてしまうが、屋内用を利用することで半額に納めたとか。

秋葉原通信環境整備社会実験
(記者発表資料より抜粋)

 無線LANネットワークは、全体のうち数台を有線接続し、残りはノード同士が高速な無線通信を行なうことで配線工事の省力化を図れるだけでなく、一部で障害が発生しても自動的に障害を迂回できる“無線LANメッシュ”技術を導入。ルーターは万世橋交差点前の国土交通省 関東地方整備局万世橋出張所に設置されるとのこと。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑国土交通省 関東地方整備局 東京国道事務所万世橋出張所。

 実験では、不特定多数が通過する路上で利用者ひとりにどれだけの帯域を確保できるかといった検証のほか、電波到達範囲の確認、LINEやSkypeといったVoIPアプリの利用感も調査対象となる。

 また、3月には非常時を想定したミニ防災訓練も検討されており、回線を道路管理者向けに優先的に割りつけた際の通信状況なども確認する。道路管理者が災害時の状況をスマホで撮影し、リアルタイムで動画を送って報告するといった情報収集の流れも検証される予定だ。

秋葉原通信環境整備社会実験

↑この下に電線や通信線などのインフラが収容された“電線共同溝”と呼ばれる地下空間があるなんて、知ってた?

 協議会によれば、一般からのアクセス方法を、MACアドレスの記録のみで認証も暗号化も行なわないセキュリティの低い方法と、SSIDと接続パスワードを事前掲示して暗号化を行なうセキュリティの高い方法の2種類を検討中。肝心のスピードについては「やってみないとわからない」(関係者談)とのこと。詳細がわかり次第、こちらに追記する予定だ。

【2月5日18時40分】一部用語と道路管理用の光ケーブルの長さについて国交省関東整備局からの指摘があり、修正いたしました。

 アクセス方法が発表されましたので、追記します。(2月15日)

■社会実験用無線LANアクセス方法

開始時間:2月18日(月)14時から
SSID:roadwifi(全アクセスポイント共通)

※IDやパスワードの設定は必要有りません。
※SSID:無線LANのアクセスポイントを認識するための名前

-------------------------------------------------- 
■開始したので、行ってみました!(2月18日)

 アクセスポイントの設置場所に行ってみたところ、No.1~No.7までのナンバリングと“通信環境整備社会実験をおこないます”の立て看板が。提供が始まった18日午後は雨のためアクセスポイント下で立ち止まる人もほとんどなく、ほぼ独り占め状況!

アキバ地下に埋設された高速インフラの解放実験が18日からスタート(追記あり)

 そのうち、4ヵ所のアクセスポイントで『GALAXY Tab 7.7 Plus SC-01E』を使い接続テストを行なってみたところ、下りでは最高30.33Mbps、上りでも最高31.78Mbpsという結果に。

アキバ地下に埋設された高速インフラの解放実験が18日からスタート(追記あり)
アキバ地下に埋設された高速インフラの解放実験が18日からスタート(追記あり)

 場所によっては下りで9.85Mbps、上り8.35Mbps程度に落ち込むが、関係者によれば、無線LANメッシュで接続する場所は光ケーブルに直接つながった場所に比べて、スピードに差が出てしまう可能性があるとのこと(測定したうち遅めだったのはNo.1、速かったのはNo.3、No.5、No.6だった)。

 VoIPアプリ利用を検討していることから、ハンドオーバーでの利用ができるのではとの期待があったが、その保障はできないようだ。接続したAPから離れると途切れてしまう可能性があるが、それでも外でこれだけのスピードがある回線が利用できるなら、大満足ではないだろうか。

 接続実験は3月18日まで1ヵ月間行われ、3月初旬には防災訓練も予定している。

 と、いうわけで、みんなも実際に測定しに行ってみよう!

■関連サイト
国土交通省関東地方整備局

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