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強烈な画質 IGZO液晶ディスプレー『PN-K321』が編集部に来た

2013年02月04日 13時00分更新

 ついにPC用のディスプレーも4K(3840×2160ドット)の時代へ――。

 シャープが2月15日に発売予定の『PN-K321』が編集部に到着しました。スマートフォン、タブレットが先行して搭載していた酸化物半導体液晶技術“IGZO”を採用した初のPC用ディスプレーであると同時に、32インチという小型サイズ初の4K解像度を実現した超高精細ディスプレーでもあります。

PN-K321
↑32インチ(3840×2160ドット)のIGZO液晶ディスプレー。2月15日発売予定で、予想実売価格は45万円前後。

おもなスペック
画面サイズ: 32インチワイド(3840×2160ドット)
輝度: 250カンデラ
表示画面サイズ: 横698×縦393mm
インターフェース: DisplayPort×1、HDMI×2、RS-232C×1、φ3.5mmステレオミニジャック×1ほか
スピーカー: 2W×2
消費電力: 120W
サイズ/重量(ディスプレー部のみ): 750(W)×35(D)×441(H)mm/約7.5kg

 業務用途を想定したPC用ディスプレーということもあり、メインの映像入力端子はDisplayPort。今回は、動作確認のとれているHP製のワークステーションで検証を行ないました。
 なお、HDMI端子はPC/AV用に2系統搭載されていますが、4K入力については最大30pまでの対応になっています。つまり、4K/60pが一般的なPCはもちろん、ゲーム機やBDレコーダーといった一般的な映像機器のソースの4K入力もできません(一部例外を除く)。
 さまざまな機器をつなぎたくなるところですが、あくまでPCとDisplayPortで接続して使うものと考えたほうがよさそうです。

PN-K321
↑DisplayPort×1基、HDMI×2基の入力端子がある。

 4Kネイティブのデモとして用意されたCADデータを表示すると、まず異次元の表示の細かさに圧倒されます。ppi換算では140ppiと、300ppi超もある最新スマホには及びませんが、PC用ディスプレーとしては異例な情報密度。10センチ程度まで近づいてみても、ドットを判別できません。
 遠目から見てもインパクトは強烈で、編集部で実際にデモ映像を鑑賞していると、あまりの高画質ぶりに周囲からワラワラと人が集まっては上映会を繰り返すという盛況ぶりでした。

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↑あまりに高画質と話題だった4Kネイティブ映像。かたつむりが這ったあとのヌメリが目の前にあるよう。

 3840×2160ドットもあると、Windowsのデスクトップのアイコンや各種ソフトのツールなどのサイズは小さめで見にくいこともあります。一方ウェブブラウザーでは、週アスPLUSが2画面+もう1画面別のサイトを開けるくらい余裕でした。Googleマップを開いてみても、広域表示で全体を見渡せると同時に、個別の建物の名称まで表示可能です。

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↑週アスPLUSなら2画面+別の画面もオマケで表示可能。
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↑Googleマップは広域なうえ、建物名まできちんとわかる。

 HDMIによる4K入力の例外として挙げたものが、HDMI端子で24pの信号のみ4K解像度にアップコンバートして出力できるタイプのAV機器です。今回使用したのはパナソニックのBDレコーダー、DIGAのフラッグシップモデル『DMR-BZT9300』。1080/24pで収録されている映画のBDを再生している時のみ、出力解像度を2160/24pに出力するよう設定できます。試しに4Kネイティブ以上のオリジナル解像度を持つ『ダークナイト ライジング』を再生すると、緻密にアップコンバート、復元された4K映像を楽しむことができました。

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↑パナソニックのBDレコーダー『DMR-BZT9300』で4K入力にも成功。
PN-K321
↑HDMIとDisplayPortの2画面表示にも成功。ちなみにどちらも4Kで入力している。

 32インチという、自宅にも設置可能なサイズの4Kディスプレーですが、あくまで販売は法人や個人事業主向け。一般的な量販店の店頭に並ぶことはなさそうです。また、現時点ではDisplayPort搭載の対応グラボの公式情報がなく、購入のハードルが高いのは事実。シャープでは購入前の相談窓口(外部サイト)を設けているので、欲しい人は相談してみるといいかもしれません。

 これまでの常識を覆すあまりの高画質ぶりは、たとえ45万円でも欲しくなること間違いなしです!

■関連サイト
シャープ PN-K321 製品サイト

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