スマートフォンより大きくて、タブレットよりコンパクト。その上、Sペンによる手書き操作を提案した『GALAXY Note』の後継機『GALAXY NoteII SC-02E』が、ついに発売されました。
ディスプレーは、初代Noteより0.2インチ増の5.5インチ(720×1200ドット)に大型化。縦横の比率が16:9になったため横幅は81ミリとスリムになり、丸みを帯びているため手にもしっかりとフィットします。動画を観るときも、画面にピッタリ収まる16:9が生きてきます。
『GALAXY NoteII SC-02E』
●ドコモ(サムスン)
↑初代『GALAXY Note』より大画面になっていますが、横幅は81ミリとむしろスリムです。
↑丸みを帯びているため、手にしっかりフィット。大画面ですが片手でもギリギリ操作できるのはそのためです。スペックは大幅に上がっていますが、約9.7ミリと薄いためポケットにもすっきり収まります。
■ペンの操作感が進化!
初代から大きく進化しているのが、Sペンの操作性です。初代Noteでも128段階の筆圧を感知し、手書きのような感覚で文字や絵を書くことができましたが、このペンの性能が大きくアップ。
感知できる筆圧は1024段階になり、繊細なタッチまで画面上に反映することが可能です。ペン先にはラバー素材が採用し、実際に紙とペンで文字を書いているような“抵抗感”も味わえます。Sペンの形状は円から三角形に近くなり、持ちやすさもアップです。
↑Sペンで検知できる筆圧は1024段階にアップ。ラバー素材を採用し、書き心地もよくなりました。また、形状が三角形に近くなり、指にかけたときのホールド感が増しています。
このSペンを使ったジェスチャー操作にも磨きがかかっています。GALAXY NoteIIでは、Sペンのボタンを押しながら上方向にペンを走らせると、“クイックコマンド”が現われます。
ここで“@”を書くとメールアプリが、“?”を書くと検索が、“!”と書くとマップが起動します。“@”の後に名前を書くと宛先が入力された状態で新規メール作成画面が開くなど、かゆいところにも手が届いています。もちろん、クイックコマンドには自分でアプリを割り当てることもできます。
↑文字を書くだけでアプリが起動する“クイックコマンド”。アプリが増えてきたときに役立つ機能です。
↑Eメールや検索などがあらかじめ用意されていますが、アプリを割り当てることも可能です。
Sペンには、“Air View”という機能も加わりました。これは、ペンを近づけるだけで画面が反応し情報などを表示する機能です。動画再生中であれば、ペンで指し示した位置のサムネールが表示して、どの場面かがひと目でわかります。
カレンダーの“Sプランナー”ではその日の予定を、メールアプリではメールの本文を、写真やSノートではフォルダーの中味を展開でき、タップして開いて違ったら戻るといった操作をしなくてもいいのが便利。見た目に驚きがあるだけでなく、実用性も兼ね備えた機能と言えます。
↑ペン先が近づいたことを検知する“AirView”。フォルダーを展開してくれるため、中身を確認してからタップできます。
↑動画視聴時に、再生位置を示すバーにSペンを近づけると、そのシーンのサムネールが出ます。
↑SプランナーでもAirViewを利用できます。スケジュールの中身をサッと確認する時に便利です。ちなみに、Sプランナーには手書きでメモができる機能も加わっています。
↑ギャラリーなどと同様、Sノートでもフォルダーの中身を表示することが可能です。
またSノートでは、ペン先や色を保存しておくことが可能になりました。保存したペンは、Sペンのボタンを押すだけで切り替えることができるのは、実際にある“三色ボールペン”の感覚で、色やタッチを変えられるという感じです。
↑Sノートでは、ペンの設定を保存できます。ここに登録したペンは、Sペンのボタンを押すだけで切り替えられます。
ペンの抜き差しがアプリと連動するのもおもしろいです。設定で“ポップアップノートを開く”にチェックをつけておくと、Sペンを抜いたときにメモが自動的に立ち上がります。通話中に話した内容をちょっとメモしておきたいというときに、便利な機能です。
ペン以外ではワンセグのアンテナが本体のアプリと連動します。アンテナを引き出すと自動的にテレビがつくというのは、ありそうでなかった仕組み。ユーザーが“次に何をしたいか”を先読みしてくれるスマートフォンと言えますね。
↑ペンを抜くと、ポップアップノートが自動的に立ち上がる。通話中にメモを取りたいときに役立つだろう。
■基本性能も高速スマホ
もちろん、高機能な大画面スマートフォンとして使えるのも、GALAXY NoteIIの魅力。CPUはサムスン製のクアッドコア『Exynos4412』で、LTEの高速通信と相まって、ウェブの表示などがとにかく速いです。
アプリがサッと起動するのも、GALAXY NoteIIならではです。RAMも2GBあるため、アプリを切り替えながら使っても動きはまったく遅くなりません。画面が5.5インチと大きいのは、冒頭で紹介したとおり。この大画面を活かしたマルチウインドー機能も、慣れると手放せなくなります。
戻るキーを長押しすると、画面のはじにランチャーが現われ、ドラッグすると画面が分割されます。動画を観ながらキーワードをブラウザーで調べたり、住所の書いたサイトを見ながらマップを起動したりといったことが可能です。サードパーティーのアプリは追加できませんが、基本的なアプリがそろっているため、これだけでもさまざまな用途に使えます。
↑クアッドコアCPUを搭載し、ベンチ―マークでも圧倒的な数値をたたき出しました。
↑戻るキーを長押しすると、画面左はじにランチャーが表示。ここでアプリを選び、ドラッグすると画面が2分割になります。
カメラは初代Noteと同じ800万画素ですが、センサーに裏面照射型CMOSを採用しているため、暗い場所でのノイズがグッと抑えられるようになりました。写りがよくなったのはもちろん、集合写真を撮るのにうってつけな“Best Face”機能を搭載。複数のベストな顔を合成して最高の1枚をつくり出すことができます。起動が早く、撮影間隔も短いためシャッターチャンスを逃すことはなさそうです。
↑背面には裏面照射型CMOSセンサーを採用した800万画素のカメラを搭載。連写にも強くなっています。
こうした性能を支えているのが、3100mAhの大容量バッテリーです。初代Noteでも2500mAhと大容量でしたが、それを600mAhも上回っているのが驚きです。CPUが省電力ということもあり、連続駆動時間は大幅に伸びています。公式のスペックでは、静止時の連続待受け時間は、LTE接続していても650時間。連続通話も3Gで約850分です。
実際に試してみたところYouTubeの動画を連続で再生していても、10時間弱電池が持ちました。これだけのスタミナがあれば、1日中小まめにネットにアクセスしても、電池が切れる心配はなさそう。まさに予備バッテリーいらずの1台です。
↑バッテリーは3100mAhと大容量。CPUの省電力性が高いこともあり、スマートフォンとは思えない電池の持ちを実現。
Sペンの操作性が大幅に増し、それを支えるスペックも現行モデルでは最高峰。そのうえ、Noteシリーズとしては初のおサイフケータイにも対応しすきもなくなりました。コンパクトなタブレットとしても持つのもよし、大画面のスマートフォンとして持つのもよし。GALAXY NoteIIは、幅広いシーンで活躍する1台と言えます。
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