週刊アスキー

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ROLLYがダンスミュージック!? ロックの殿堂Vol.7

2012年10月19日 21時30分更新

文● 藤本 健 撮影●岡田清孝 編集●相川真由美

 全国のFM放送系列であるJFN(JAPAN FM NETWORK)の番組でROLLYがパーソナリティーを務める『D.N.A.~ロックの殿堂~』。同番組内で展開している週刊アスキー コラボコーナー第7回が放送されました。

※放送局によって放送日程は若干異なりますが、下記の放送局にて月に1度、第1週に放送しており、10月ぶんは7日から順次開始しております。

ネット局予定:FM秋田、FM新潟、FM富山、岐阜FM、Kiss FM、FM OSAKA、FM山陰、FM香川、FM徳島、FM長崎、FM大分、FM宮崎
※放送局、放送時間などは変更の可能性があります。詳しくは各放送局のHPをご覧ください。

 IPサイマルラジオ『radiko』でも聴取可能です(一部地域限定)。また、auのスマートフォン用アプリ『LISMO WAVE』、ドコモのスマートフォン用アプリ『ドコデモFM』なら全国で聴取可能です。

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 今回の放送で取り上げたのはコルグの『iKaossilator』というiPad、iPhone用アプリ。

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 これは、コルグの人気シンセサイザー『KAOSSILATOR』をiOSに移植したもので、ハードウェア版と比較すると価格も1700円と圧倒的に安く、一部で話題になっています。

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KAOSSILATORの新製品であるKAOSSILATOR2、実売価格1万3000円前後。

 KAOSSILATORをご存知ない方のために簡単に紹介しておきます。シンセサイザーといっても鍵盤がついたものではありません。パッド上を指で擦るように動かすと、音楽が演奏できてしまうという不思議マシンで、楽器演奏がまったくできない人でも音程やテンポをはずすことなく、カッコイイ演奏ができてしまうというもの。利用シーンとしてはハウス、ダンス、テクノといったジャンルが中心で、ROLLYさんのロックな世界からすると、ちょっと縁遠いようにも思える機材です。ところが、事前の打ち合わせでROLLYさんから「iKaossilatorを取り上げてみよう」という提案もあり、これに決まりました。

 実はROLLYさんもハードウェアのKAOSSILATORを使った経験があり、レコーディングも行なったことあるそうな。2009年には『ROLLY カオシレーターによる序曲』という作品をこっそりYouTubeにアップしたりもしているんですって。もっとも「誰も気付いてない!」と言ってましたが(笑)。

 さて、そのiKaossilator、数多くのシーケンスパターンがプリセットされており、これを選ぶだけでまずはそれっぽい音楽が再生できるようになっています。番組中にいくつかのパターンを紹介してみようと、まずは“Electro House”というのを選んで再生してみました。

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 すぐにROLLYさんがそれに合わせてギターを弾いてくるんですよね。

ROLLY×週刊アスキー『iKaossilatorで演奏!』音源1

 ギターが入ると、いわゆるハウスとはだいぶ雰囲気も変わり、カッコいいポップスという雰囲気に変わります。
 また、このプリセットを見てみると、実はハウスやテクノだけでなく、だいぶ違うジャンルのものも入っています。たとえば“R&B”を選んでみると、ROLLYさん、ちょっと人が変わって、エリック・クラプトンのような感じの演奏に!

ROLLY×週刊アスキー『iKaossilatorで演奏!』音源2

 さらに“Jazz”を選べば、まさにジャズギタリストのような感じで弾いてくれるROLLYさん。

ROLLY×週刊アスキー『iKaossilatorで演奏!』音源3

 改めて、そのすばらしいギター演奏テクニックに感激してしまいました。

 ただ、これらの音をよく聴いてみると分かるとおり、R&Bだ、ジャズだといっても、バックで鳴っているiKaossilatorの音はあくまでもシンセサイザーのサウンド。正直なところ、iKaossilatorの音だけを聴いていると、この手のジャンルのプリセットサウンドはそれほどグッとくるものではないのです。でも、ここにギターが乗ってくるとガラリと雰囲気が変わります。

 ここでもう一歩踏み込んだiKaossilatorの使い方にチャレンジしてみました。

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スケールやキーの設定は自由にできる。
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シーケンスパターンのステップ数などの設定も可能だ。

 iKaossilatorはたんにプリセットのシーケンスパターンを鳴らすだけでなく、自分でシーケンスパターンを組むこともできます。そこで、番組収録前の打ち合わせの際、ROLLYさんと2人でとってもシンプルなパターンを打ち込んでみました。ドラムパターンは既存のものを利用しつつ、そこに低いFのベースサウンドで“ドドドドドドド……”と演奏するだけのもの。ここで指でパッドを動かすと“ピュンピュン”というUFOのような音が鳴る仕掛けにしておきました。

 これを番組中に使ってみると、そのリズムに合わせてディストーションの効いた低いギターサウンドで“ガッガッガッガッ…”といきなりヘビメタふうに。さらにROLLYさんのボーカルが入ってくると、完全にドイツのインドストリアル・ヘビーメタルといった雰囲気に……。

ROLLY×週刊アスキー『iKaossilatorで演奏!』音源4

 一方で、このシーケンスパターンの再生を止めて、“ピュンピュン”のUFOサウンドだけを使ってギターを弾くと、今度はまたまったく違う雰囲気になってしまうんです。

ROLLY×週刊アスキー『iKaossilatorで演奏!』音源5

 「これひとつあれば、ひとりで何時間でも遊べますよ」とROLLYさんも言っていましたが、単体で遊べるのはもちろん、ギターなどの楽器と組み合わせることで、その音楽性が大きく広がる楽しいアプリです。

『iKaossilator』
●1700円
●コルグ

AppStore アプリをダウンロード

●関連リンク
JFN『D.N.A.~ロックの殿堂~』

welcome to ROLLY net .com(ROLLY公式サイト)

藤本健の“DTMステーション”

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