シャア専用オーリスに乗ってきた！販売はファンの熱意次第!?

2012年10月12日 09時30分更新

　10月7日、お台場『MEGA WEB』のトヨタシティショウケースにて、『シャア専用オーリスCONCEPT』（以下、シャア専用オーリス）のイベントが開催。トークショーのほか、コンセプトカー『シャア専用オーリス』の試乗会が行なわれ、詰めかけたファンが盛り上がった。筆者も乗せてもらえたのでレポートする。なお、シャア専用オーリスの詳細については、既報（関連記事）を参照してほしい。

“家庭の理解が得られる車”がサンライズのオーダーだった！

　イベントには、サンライズの堀口滋氏、シャア専用オーリスのデザイナー松本雅治氏、通称ガンダム芸人のぬまっち氏、若井おさむ氏のトークショーが行なわれ、イベントを盛り上げた。堀口氏は、お台場の『ダイバーシティ東京プラザ』にある実物大ガンダム立像のプロデューサー。いわば、ガンダム・ワールドを実物にする第一人者だ。堀口氏によると、ガンダム立像は同じく白いボディーの新幹線を参考にボディーの質感を作っていったという。シャア専用オーリスでは監修的な立場で松本氏に協力したとのこと。

　堀口氏が松本氏から相談を受けたときに、要望したのが、「ザクやシャアの顔を大きくプリントするようなことは避けたい」という点だった。「家庭の稟議を通すときに、家族から理解を得られる車のほうがいい」と、“ガンダムのキャラクターグッズ”として作るよりは、より実用的でかつスタイリッシュなデザインであるべきとの考えを伝えた。赤い車と言えば、フェラーリやアルファ・ロメオが有名だが、3番目には“日本のシャアの車”と言われるような存在になってほしいと語った。

　若井おさむ氏（写真右から2番目）はアムロのモノマネが得意な芸人（ファーストガンダムのアムロの声によく似ている）だが、実は作中のライバルであるシャアの大ファンで、このシャア専用オーリスも「欲しい！」と語っていた。

　ぬまっち氏（写真右端）は、今回のイベント出演に際し、シャア･アズナブル役の声優である池田秀一氏から電話があったエピソードを披露。池田氏より「今週の日曜日行くんだってね。頑張ってね！」と応援をもらえたことに感動を覚えたという。オーリスのおかげでシャアの師弟関係が良くなったと喜んでいた。

　自分の専用機に乗り込んでご満悦のシャア大佐こと、ぬまっち氏。アムロこと若井おさむ氏も乗り込んで、機動戦士ガンダムの作中ではあり得なかった“わきあいあいとドライブ”という構図。

プロドライバーが運転するシャア専用オーリスに試乗

　試乗会で乗れるのは6名のみ。希望者多数のため、ジャンケン大会で試乗できる権利が争われた。

　イベント会場からトヨタシティショウケースのテストランコースに搬出されて整備を受けるオーリス。なぜか整備を受けている様子にモビルスーツっぽさを感じた。

　試乗会の前にデザイナー松本氏を乗せてテストラン。展示されている状態と走っている様子ではまったく印象が違う。オーリスの場合は、モビルスーツの重厚感よりも、モビルアーマーが軽快に駆け抜けていく感じだ。

　試乗会はプロドライバーが参加者を乗せて運転するというもの。どの参加者も乗り心地に満足したようだった。

　幸運にも一般枠のほかにプレスの試乗枠があったため、後部座席に乗せてもらうことができた。シートは固すぎず柔らかすぎず、お尻に自然にフィットするような感じ。これなら長時間乗っていても疲れにくい。モビルスーツの動きを意識した運転だったのか、カーブではさすがに遠心力で揺さぶられるものの、車としての走りは安定。また、直線では振動をほとんど感じない滑らかな走りで心地良かった。さすがに世界のトヨタが作った車だけあり、外見がモビルスーツでも内部は車としての走りと居住性の快適さが両立されていた。

気になる販売予定は？

　トヨタマーケティングジャパンの方に、気になる販売予定をうかがったところ、「イベントなどでの反応を見ながら前向きに検討したい」と明確な回答は得られなかった。ガンダムと車のコラボという初めてのコンセプトのため販売数量が見えず、ビジネスとして成立するか不透明なのが原因だろう。特に単価が高い車での見極めは難しい。とはいえ、シャア専用オーリスは今後も各地で展示イベントを行なっていく予定で、関係者の「売れるなら作りたい！」という熱意が伝わってきた。ガンダムファンの今後の盛り上げが販売につながるポイントのようだ。

■今後のシャア専用オーリス展示イベント予定
10月13日（土）～14日（日）三井アウトレットパーク倉敷
10月20日（土）～21日（日）三井アウトレットパーク仙台港
10月27日（土）～28日（日）キャナルシティ博多



↑ちなみにお台場『MEGA WEB』のトヨタシティショウケースでは、オーリスのノーマル仕様が展示されている。こちらはツヤありの赤。