2012年10月02日16時00分

『アプリ甲子園2012』優勝は女子中学生作品の秀逸なプレゼンタイマー

文●シバタススム 編集●KONOSU

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  D2Cの中高生を対象にしたアプリ開発コンテスト『アプリ甲子園2012』決勝戦が9月30日(日)に開催された。アプリ甲子園はiPhone、アンドロイド用のアプリ作品を制作し、自らプレゼンする”企画力”とプログラムコードの中身をチェックする”実装力”の2つの部門で審査、合計得点を競うという開発コンテスト。小学6年生(特別参加)から高校3年生まで、167作品の応募があり、決勝戦大会ではそのうちの11作品が争われることになった。

アプリ甲子園2012

↑決勝大会を制したみなさんと記念撮影。第2回となる今回からは、“日本の科学技術振興への貢献”を目的とする、文部科学省の後援事業認可も受けている。

アプリ甲子園2012

 審査委員は、本誌『AppBankでございます』でもお馴染みの、AppBank 代表取締役CEO 村井 智建氏、カヤック 代表取締役CEO 柳澤 大輔氏、GClue 代表取締役社長 佐々木 陽氏、慶應義塾大学環境情報学部 専任講師 中澤 仁氏、D2C 代表取締役社長 宝珠山 卓志氏の5名が勤めた。

■優勝は大人顔負けの技術を持つ女子中学生

アプリ甲子園2012

 第2回のアプリ甲子園を制したのは、600点満点中532点を獲得した中学2年生、角南 萌さんの作品『見えるプレゼンタイマー(iOS用)』

見えるプレゼンタイマー - Pieceture Inc.

アプリ甲子園2012 アプリ甲子園2012

 角南さんの学校ではプレゼンの授業が盛んなため、自分たちが便利に使えるようにつくったアプリだそう。従来のプレゼンタイマーでは、単に残り時間をカウントするものが多かったが、角南さんのアプリはひと味違う。予めプレゼン内で話をする内容を決めておき、時間配分を設定することで、タイマーの画面にプレゼンする内容と時間配分が円グラフで現れる。これにより、発表者は話をする内容と残り時間を把握できるというもの。実際に使ってみると、その実用性の高さに驚かされる。

アプリ甲子園2012

 企画力審査のプレゼンでは、角南さん自らこのアプリを使ってプレゼンを行なった。その内容もまさに大人顔負け。自らのアプリの有用性を実証するような、しっかりとしたプレゼンは、とても中学2年生の女子とは思えないほど立派なもの。審査員一同、アプリの完成度とプレゼンの素晴らしさに脱帽していた。審査員の宝珠山氏は「プレゼンもソフトの出来も、文句なしの1位です」とのコメント。なお、角南さんは、今後も自分や友達、家族が便利に使えるソフトを開発していきたいと語ってくれた。

■準優勝は世界の伝統色を学べるデザインアプリ

アプリ甲子園2012

 492点を獲得して2位となった中学2年生 田中響和くんの作品『PunchColors(iOS用)』。こちらはデザインセンスが高く評価された。

アプリ甲子園2012

 このアプリは、日本、フランス、中国の伝統色180色の色の名前を覚えるもの。連続して切り替わりながら表示される色を覚え、どの色が表示されたか一覧から選択する。選択する時間の早さと正確さで高得点となる。田中君のプレゼンも素晴らしいもので、ソフトの機能や利点を、アニメーションを使ったスライドに合わせ、明確に説明。まるでアップルの発表会のようで、実際に田中君はスティーブ・ジョブズやティム・クックのプレゼンを研究し、1週間練習したとのこと。

■3位は小学6年生の超ユニークRPG

アプリ甲子園2012

 作品が優秀だったため、小学6年生ながら特別参加を認められた小原凱也くんの作品『計算RPG(iOS用)』。465点を獲得して見事3位を獲得した。

アプリ甲子園2012

 このRPGは、出題される計算問題を解くことで、敵にダメージを与えて倒すというもの。RPGと同じく敵を倒すと経験値やゴールドが手に入る。回復アイテムや装備を調えることによって、プレイヤーを強化していける。小原くんによると、“楽しみながら(計算問題で)頭が良くなり、金銭感覚も身につき、ゲームしているのに親に怒られない!”のがポイントだという。

 従来のRPGとは違い、回復アイテムなどは借金して買うことができるが、借金状態ではラスボスに挑めない仕組みだ。微妙に世知辛い大人の世界を表現したユニーク設定が面白い。審査委員の中澤氏によると、応募作品中で一番コードが長く、よく作り込まれていたとのこと。また、ゲームバランスも高く評価されていた。

4位はセンター試験受験生の心強い味方に!

アプリ甲子園2012

 440点を獲得した高校3年生 新矢竜くんの作品『センタータイマー(iOS用)』

アプリ甲子園2012

 センター試験を受ける友達のために作成したのだというこのアプリは、センター試験までの残り日数と、受験科目の勉強時間をカウントできるもの。勉強時間をツイッターでつぶやくことも可能だ。単なる日数カウンターに留まらず、受験生の励みになる名言100個の中からランダムで表示する機能があるのもポイント! 審査委員からは「日数カウントだけでは、逆に焦ってしまって心が折れる受験生が居る。しかし、このアプリは勉強時間を累積できるため、自分がどれだけ勉強したか励みになる。また、ツイッター連携機能により同じ境遇の受験生と励まし合える。」と大きく評価された。

■5位は加速度センサーを活用したドキドキ盛り上がりゲーム

アプリ甲子園2012

 438点を獲得の高校2年生 鈴木柚花さん(デザイン担当・左)と楠野 成美さん(プログラミング担当・右)のペアが作成した『棒人間orz(iOS用)』

アプリ甲子園2012

 ノートの上に居る棒人間を落とさないようにバランスを取るアプリで、加速度センサーと連動し、スマホを傾けて操作する。棒人間は跳ねるため、バランスを取るのがかなり難しい。“ドキドキコミュニケーション”というコンセプトで開発し、みんなでまわして遊べるアプリを目指したという。そのため1回のプレー時間も1分以内を想定。審査員の村井氏は、「棒人間は特にアメリカで人間がある分野。このアプリは世界で戦える」と好評価。同じく中澤氏は、「加速度センサーからの膨大な数値情報をうまく処理しつつ、遅延がないのは素晴らしい」と2人の実力を称えていた。

■惜しくも入賞ならず! 大健闘のエントリー作品たち

高校2年 笹本健斗くん『VoiceZoo(iOS用)』

アプリ甲子園2012

↑動物の鳴き声を当てる幼児用のアプリ。弟が大好きで、小さい子達に遊んで欲しいと作ったものだという。味のあるイラストがとってもかわいくて楽しげ!

中学1年生 宗國開くん『ScoreAnalyzer(アンドロイド用)』

アプリ甲子園2012

↑ゴルフ好きなお父さんのために作ったソフト。ゴルフのスコアを記録してグラフで表示できるアプリだ。こんな父思いの優秀な息子が欲しい?

中学1年生 米山維斗くん『ケミストリークエスト(iOS用)』

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↑小学3年生にして、起業(!)して作り上げたカードゲーム『ケミストリークエスト』のアプリ版。酸素、水素、窒素、炭素の4つの原子を組み合わせて物質を作る。

高校1年生 高瀬里奈さん、伊藤美怜さん『パズル*花と水*』

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  プレイヤーのイメージするデザインをボタンをタッチして作り上げるアプリ。幻想的なデザインが美しい。

高校3年生 中塩成海くん、三浦和樹くん、遠藤拓也くん『Ishinomaki Hackathon Game Collection(アンドロイド用)』

アプリ甲子園2012 アプリ甲子園2012 アプリ甲子園2012

 それぞれの作者が作った3つのミニゲーム集。Lua言語で作られている挑戦的なアプリ。審査委員からは『無限ティッシュ』が受けていた。今後は50本のアプリを作りたいとのこと。

中学3年生 杉浦勇希くん、梶浦彰人くん『Photo Flower(iOS用)』

アプリ甲子園2012

 カメラで撮った写真をタイムラインにして一つの花としてまとめるアプリ。旅行などの写真をまとめたり、ラーメンの食べ歩きに使いたいとのこと。

 第2回大会は応募作品が多いこともあり、確実にアプリのレベルが上がっているのが実感できた。特に大人でも実用できる角南さんの『見えるプレゼンタイマー』や加速度センサーを自在に使いこなす、鈴木さん&楠野さんペアの『棒人間orz』などは、学生たちのアイデアと実装力の高さを示したものだと思う。

 印象的だったのが、各企業を束ねる審査委員たちの表情が作品のプレゼンが進むにつれ、子供たちの真剣さに打たれ、大人が作ったアプリ同様に経営者としてアプリの内容を真剣に精査して評価を行っていたところだ。アプリ開発の最前線に立つ審査委員たちにとっても刺激のある内容だったに違いない。今回の参加者の多くは、将来エンジニアやプログラマーを志しており、彼らは世界の科学技術を支える存在となっていってほしいと思う。

■関連サイト
アプリ甲子園 2012
小・中学生のプログラマーが参戦!プログラマーキャンプ『Life is Tech!』

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