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iPhone 5発売で世界が沸いた! 米・独・仏の仲間たち(行列)密着レポ

 世界中のガジェット好きがアップルストアに行列する、超人気のiPhone最新モデル『iPhone 5』。東京各地でのイベントレポートに続き、海外組の様子をレポートが届きましたので、写真満載で紹介していきます。

 まずは熱気あふれるニューヨークから!

【iPhone 5発売記念イベント:アメリカ編】

 こんにちは、カメラマンの篠吉です。こちらはニューヨーク、9月21日朝7時半。外はまだ少し薄暗く、肌寒い気温の中、5番街のアップルストア前だけは特別なにぎわいをみせています。普段なら容易に歩ける店前の広場も、従業員のみが行き来できるよう厳重に警備されているような状態。大変な数の報道陣と中継車が店の前を囲み、5番街を通過する車が、さらにその風景を見ようと徐行するため、ストア付近の道も混雑するといった有様です。

iPhone5イベント海外編NY

  時折、階下のアップルストアから従業員たちの大きな拍手と歓声があがると、それを受けるようにストア入り口近辺の従業員たちも拍手をし、いやおう無しに発売前の緊張感が高まっていきます。

iPhone5イベント海外編NY
↑ブルーのTシャツを着たApple Storeのジーニアスたちが、ショップ前に整列。

 iPhone4の発売時よりも今回の列は100メートルほど長いようで、最後尾はアップルストアから4、5分のところ。各所でレポーターたちがインタビューをし、あるラジオ局は並んでいる人たちに無料でドーナツを提供。さらには液晶保護シート、コーヒーなどを配る会社も出てきました。警官たちは“iPhoneの盗難に注意しよう”といった呼びかけのチラシを配っています。

iPhone5イベント海外編NY
↑長い行列を取材中、「iPhone5に関しての期待度は?」と犬にまで真顔でインタビューしはじめるレポーター。
iPhone5イベント海外編NY
↑ラジオ局95.5FM WPLJ が宣伝用にドーナッツを配る。ホワイトチョコの上に95.5の文字。
iPhone5イベント海外編NY
↑警官からのチラシ。盗まれちゃったときのためのFind My iPhoneの使い方が書いてある。

 発売まで1分を切ると、ニューヨークの人々は、まるで大晦日のカウントダウンのように大声で秒読みをはじめ、8時と同時に店員とハイタッチしながら順番にアップルストアへ!

iPhone5イベント海外編NY
↑恒例の歓声にむかえられながらハイタッチで店内へ。
iPhone5イベント海外編NY
↑お客さんもストア店員もハイテンション!

 最初にショップから出てきたのは、Hazem Sayedさん(54歳)とSageさん(31歳)。彼らがiPhone5を手にもって出てくると、待ってましたとばかりに大人数の報道陣の群れが彼らを囲み、インタビューや撮影を開始。なんと2人は、彼らの立ち上げたソーシャルメディアのVibeというアプリの宣伝のために並んでいたとか。とはいえ13日木曜日朝8時(!)から今日まで、根性の8日間。「途中で嵐の日があって、あれはつらかった。でも並んだ価値があったよ!」と早速持っているMacBookで真新しいiPhone5をアクティベートし始めるギークっぷり。

iPhone5イベント海外編NY

 そして3人目はGreg Packerさん(49歳)。彼はこの行列の常連で、BuyBack Worldという会社のTシャツを着て並ぶ代わりにiPhone5をもらうことになっているんだそうな。以下、なんだかとても親近感を覚えるGreg Packerさんです。

iPhone5イベント海外編NY
↑出てくるなり全身で喜びを表現するGreg Packerさん。左手にはiPhone5!
iPhone5イベント海外編NY
↑ストアの店員さんにハグされるGreg Packerさん。
iPhone5イベント海外編NY
↑「オレのiPhone5ー! オレのー!」と叫んでいるかどうかはわからないが喜び最高潮のGreg Packerさん。
iPhone5イベント海外編NY
↑少し落ち着いてメディアの撮影に応じるGreg Packerさん。
iPhone5イベント海外編NY
↑同志Hazem Sayedさんと固い握手を交わすGreg Packerさん。いい笑顔です。
iPhone5イベント海外編NY
↑4番手のKeenen Thompsonさん。髪型的にはビッグウェーブさんと近いものが。上着の胸元にはアップルマーク。

  今回はスティーブ・ジョブズのTシャツを着て並ぶ姿は全く見かけず、この機会を利用して宣伝効果を狙う人たちが多かったのが特徴。とはいえ、中にはiPhone5の歌を作って披露する双子のシンガーが現われるなど、個性的な人たちも多くいたニューヨーク。確かに1番乗りでiPhoneを買えば、ニューヨーク、いや全米のメディアに自分たちの写真や情報が無料で掲載されるのだから、こんな良い手はないのかもしれません。

iPhone5イベント海外編NY
↑iPhone5の歌を披露する双子のシンガーたち。
iPhone5イベント海外編NY
↑“あなたの古いiPhoneを現金で買います”という広告を持った男性も。

 「恒例のお祭りみたいなもんだよ」とは警備にあたっていたNYPDの警察官。「俺には理解できないけどな(笑)」

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【iPhone 5発売記念イベント:ドイツ編】


 ドイツでも21日午前8時からiPhone 5の販売がスタート。時差の関係で、日本から7時間遅れでの販売となります。

 写真関連イベントphotokinaのため、ドイツ・ケルンに滞在していた私、小山は、ちょうど期間中にiPhone 5が発売されるということで、ケルン市内にあるアップルストアを訪問しました。あわよくばSIMロックフリー版を購入しようという計画です。目指すは市内の西、Weiden Zentrum駅の前にあるショッピングモールRhein-Center内に、9月1日にオープンしたばかりのストア。場所のチェックもかねて、前日に覗きに行ってみました。

iPhone5イベント海外編
↑発売を翌日に控えた、ケルンのApple Store。
iPhone5イベント海外編
↑前日の様子をうかがいにRhein-Centerへ!
iPhone5イベント海外編
↑ショッピングモール内にあるストアということもあって、目につく場所で並んでる人はいない様子。

 販売前のお祭り騒ぎという雰囲気はなさそう……と思いきや、モールの入り口に、すでに列が。前日20時の段階で、列の数は20人ほど。先頭のアップルTシャツを着たアップルファンの男性は、14時から並びはじめたとか。その後ろには「ちょっとの差」(本人談)で2番目になった男性。こちらはデュッセルドルフから来たそうです。

iPhone5イベント海外編
↑モールの外に出てみるとで20人弱の行列。iPhoneの被りものをしている人などはいないようです。

 これなら明日になってもそれほど大した列にはならないだろうと思っていたのですが、これが甘かった!

iPhone5イベント海外編
↑翌朝来てみれば長蛇の列!

 翌日、朝7時にRhein-Centerに行ったところ、すでに長蛇の列……!! ざっと数えても人数は400人以上に達している(Googleマップで計測した列の長さは110メートル)。終電前、もしくは始発後に列が急激に伸びたのでしょう。その後も数は増え続け、200mを超えたあたりで行列は打ち止め。地元テレビ局と思われるカメラや警察官数人、多くのセキュリティが出ています。

iPhone5イベント海外編
↑モールの角を曲がって……。
iPhone5イベント海外編
↑モールを取り囲むかのようにぐるりとドイツの人、人、人!

 早朝で寒い中、ひたすらモールの外で待ち続けること1時間。特にスタートイベントというものはなく、列は遅々として進みません。さらに待つこと1時間……少しずつ列が進み始めたと思ったところで、「完売!」の声。えーーーーーっ!!

iPhone5イベント海外編
↑行列待ちの人に配られたのは、携帯ショップのパンフレットと青リンゴ。
iPhone5イベント海外編
↑8時を回り、モールの入り口でおもむろに整理券を配り始めるスタッフたち。

 どうやら8時から整理券を配りはじめたものの、あっという間に予定枚数の配布が終了してしまったんだとか。最初から予定枚数は分かっていたはずだし、列の状況も把握しているわけで、整理券が無くなった時点で行列を解消せず、そのまま並ばせ続けたストア側の対応に、周囲からは「プロモーションのためか!」という怒りの声も。最終的にアップルストアのスタッフに詰め寄る人も出てくるという有様で、楽しい雰囲気はどこへやら……。

iPhone5イベント海外編
↑Apple Store前に集まる人々。左奥の方はSIMロックフリー版の購入を待つ人の列。

 行列の進み具合を考えると、並んでいた人の半分近くが購入できなかった様子。スタッフに聞いても最終的な入荷台数は教えてもらえず。そもそも整理券の配布を販売時に設定する方法もどうなのかと思いますが、いずれにしても購入した人の喜びの表情を見て複雑な気持ちになってしまったケルンの朝でした。

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【iPhone 5発売記念イベント:フランス編】

 ふぉふぉふぉふぉ~~~ん。20日までドイツ・ケルンでPhotokina2012の取材をしていたみやのです。今日9月21日といえば、世界的にiPhone5の発売日なので、超特急THALYSに乗って3時間10分でパリに到着。時刻は10時30分で、もうストアは開店してるからダメかも~と思いながら、旗艦店のルーブルへ。

iPhone5イベント海外編パリ

 ここは、パリでいちばん観光客を集めるモナリザがいらっしゃるルーブル美術館の地下に広がるショッピング街で、アップルストアはそのなかでも一等地(=あのガラスのピラミッドの真下美術館の入り口前にある)。とはいえ、ピラミッドから中に入ろうとすると、美術館の大行列に邪魔されたりするので、まわりにある階段を下るのが吉なのである。地下鉄ルーブル駅からは、地上に出ずに、サインのとおり美術館をめざせば、そこにアップルストアはある。

  ケルン組(ヤンギー&こやまっち)の惨状をツイートで知っていたので、よもやパリの旗艦店に開店後に行って買えるとは思っていなかったのだが、むむ、この行列&立て看板は。。。

iPhone5イベント海外編パリ

 このまま直進して並ぼうとしたら、「のんのん」と止められたので、自慢の流暢なフランス語でゴリ押ししてやろうと思ったら、いきなり日本語で「ここは列の途中なので、外に並んでください」と、日本のアップルストアと同じ明るさで返ってきた。フランス語力を見せつけられないのは残念だが、ここは日本語で「並べば買えるんですか?」、「はい」、 「SIMロックフリーですか?」、「はい」、「回線契約なしで買えますか」、「はい」。

 というわけで、とりあえず外へ。そこには80人くらいの行列がありました。炎天下で、ケルンとは打って変わった暑さです。

iPhone5イベント海外編パリ

 並びながらツイートしていたのですが、30分くらいして、日本にいる編集部のまっつんから値段の質問を受け、「うっ、きいてなかった」と気づいても後の祭り。ここまできたら、買うしかありません。青いTシャツのアップルストア店員さんが、たまに愛嬌をふりまきにくるけど、値段を聞いて気持ちが折れては困るので、そのまま並びます。

iPhone5イベント海外編パリ

  ちなみに、自分の後ろに女子大生(たぶん)の5人組が並んでいたのですが、2人はブラックベリー、2人はアンドロイドスマホで、iPhoneユーザーは1人。全員iPhone5に買い替えるつもりなんでしょうか?

 夜、テレビのニュースで知ったのですが、お祭り的イベントはオペラ地区にあるパリ2号店でやったようで、熱いiPhoneファンはそちらに集中したらしく、ルーブル店はまだ買えたわけです。

iPhone5イベント海外編パリ
↑この黒シャツの店員さんはちょっとエライ人みたいで、しきりに青店員に指示していました。でも、この写真を撮ったあと、「撮影料をちょうだい」とオドケテくれました。
iPhone5イベント海外編パリ
↑暑いので、屋根の下までたどりつくとちょっと一息です。
iPhone5イベント海外編パリ
↑ちなみに、行列を仕切って、横入りを排除していたのは、メン・イン・ブラックなおにいさんたちで、警備会社の専門家だそうです。
iPhone5イベント海外編パリ

 1時間ほどで、ようやく最初に見つけた看板まで来ました。なぜかこのあと、行列の進みが速くなります。

iPhone5イベント海外編パリ

 右手の角にストアが見えてきました。すると、ニコニコ顔の店員さんが、カードの入った箱を持って前から登場。1人ずつ色と容量を聞いてカードをくばっていきます。

iPhone5イベント海外編パリ
↑残念ながら、64GBは売切れということで、黒の16GBを選択です。買える感が盛り上がりますね。アップルマークは銀色の箔押しでお金かかってます。
iPhone5イベント海外編パリ
↑カードの裏にはこんなことが書かれていました。いよいよストアの正面に移動です。
iPhone5イベント海外編パリ
↑ついに、アップルストア横に到着。速いです。

 はい、ここで2手に分かれます。契約する人とそうでない人です。半々くらいに分かれるかと思ったら、9割がたが右の契約なしのほうに行きます。ううん、みんなSIMのサイズが変わっていることしってるのかなあ?

iPhone5イベント海外編パリ
↑ほっとしたのもつかの間、ストアの前はトグロ状態で意外と人数がいました。まさにTDL行列方式ですね。うまいです。
iPhone5イベント海外編パリ
↑はい、ここでお水いただきました。「ここでかよ!」とひとりで突っ込みましたが、ストアの店員さんは笑っていました。屋外の行列のときにほしかったです。
iPhone5イベント海外編パリ
↑うねうね行列のいいところは、並んでいるいろんな人を見られるところですね。この若者たちは全員iPhone4/4Sでツイート中です。
iPhone5イベント海外編パリ
↑さあ、もう入口は目の前! 入口に店員さんが1人ずつ出てきて、1組ずつ中にご案内します。
iPhone5イベント海外編パリ

 じゃじゃーん、見事にげっと。店員さんはクレジットカードを挿せるハンディ端末を持っていて、お店のどこでも決済可能なんですね。レシートは、ストア内の商品展示テーブルの下に隠れたプリンターが印字します。レジもあるけど、そこに並ぶ必要なし。店員さんの数だけレジがあるわけで、お店にはいって10分で終了です。

iPhone5イベント海外編パリ
↑ストアの外観全景はこんなです。

 問題のお値段はというと、ずばり 679.00ユーロ です。はい、107円をかけると約7万2000円ですね。うちTVAという消費税額が111.27ユーロ(19.6%!!!)もかかっているので、本体は579ユーロ(約6万円)です。海外旅行者は総額の12%がデタックスで返ってきますから、実際は579.52ユーロ(約6万4000円)で買ったことになります。

~以下、おまけ~

  さて、ヨーロッパのアップルストアでもうひとつ買うべきなのが、純正の『Lightning-MicroUSBアダプター』です。日本では発売されないアクセですが、ヨーロッパでは“スマホはかならずマイクロUSMで充電できないとダメ”みたいな決まりがあるそうで、アップルさんもそれに従っているわけですね。

 今日はアップルストアに入荷しておらず、入荷時期も未定だそうです。残念。ついでに、後ろの女子大生(勝手な思い込みですが)の5人は、ストアに近づいたところで、彼氏たちが登場しました。さすがパリジャン、やりますね。

 さて、アップルストアにはiPhone5のケースもなにもなかったので、“フランスのヨドバシ”と呼ばれている、『Fnac』に行ってみました。

iPhone5イベント海外編パリ

 iPhoneケースコーナーのハジの10%くらいが、“New iPhone”用です。業者さんも最後まで5になるのか、新しいになるのか分からなかったみたいですね。地味めのフリップケースと、いわゆるバンパー型の枠だけのもの、ヘビデな耐衝撃ものがありましたが、柄物はまだこれからですね。

iPhone5イベント海外編パリ
iPhone5イベント海外編パリ
iPhone5イベント海外編パリ
iPhone5イベント海外編パリ
↑ちなみにPhotokina2012のgollaというかばん屋さんのブースには、こんな5用ハードケースが並んでいました。日本でも売るそうで、待ち遠しいです。

  明日はキャリアのショップに行って、ナノSIMのプリペイド版など探してみます。成功したら別途レポートしますので、お楽しみに!


【9月24日18:00】一部漢字の誤りを修正しました。お詫びして訂正させていただきます。

iPhone5まとめ

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