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八景島に天使が降臨 『HATSUNE Appearance』ライブステージを全身で体感せよ!

2012年09月14日 14時00分更新

文● 広田稔 撮影●高橋智 編集●KONOSU

 ここ数年、初音ミクのライブが至るところで行なわれている。今年3月には、“初音ミクライブパーティー2012(ミクパ♪)”と“初音ミクコンサート 最後のミクの日感謝祭”を2日間にわたって公演。この8月には、世界最大のアニメライブ“アニメロサマーライブ”に有名アーティストに混じってスペシャルゲストとして出演した。いずれもステージの上に透明ボードをたててプロジェクターで投影し、初音ミクがリアルにそこにいるような演出で、大いに観客を熱狂させた。

 あの再現力に近い驚きと感動を味わえるステージとして押さえておきたいのが、9月14~23日に開催される『HATSUNE Appearance』ライブステージ。13日のプレス向け先行上映会で目撃した情報をいちはやくお伝えしよう。

■まままさんお手製の“愛娘”がかわい過ぎて辛い

 八景島シーパラダイスでは23日まで、初音ミクとコラボした“39's CARAVAN presents 夏祭り2012”というイベントを開催中。島内スタンプラリーや1/1スケールミクの展示などを実施し、八景島が“みっくみく”になっている。その一環として上映されるのが『HATSUNE Appearance』。チケットは全席指定の1000円(小中学生は500円)で、当日券もその場で購入可能(席に余裕がある場合に限るため、予約がオススメ)。23日まで約70回上映する予定だ。

 肝心のライブだが、とにかくミクのかわいさがヤバい!!!! 3Dモデルは、今回のために作り起こされたオリジナルで、これまでの初音ミクライブで見たことのないミクさん。顔が大きめで、頭身が低め、ちょっと幼さを醸し出す感じが目を引く。

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

 制作ツールは、フリーの3Dグラフィックソフト『MikuMikuDance』(MMD)。ここ数年、ニコ動やYouTubeに投稿されている初音ミクの3DPVの多くは、このMMDで作られている。そのMMD3Dモデラーの中でも有名な“ままま”さんが手塩にかけて作った“愛娘”だ。さらに動き(モーション)も、背景の映像も、音楽も、その道のプロではなくネット発のクリエイターが担当している。

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

 加えて、アスキー的に見逃せないのが、ミクの立体感だろう。過去4年、筆者もいろいろなミクのライブを見てきたせいもあって、「多分、今回も透明スクリーン(ディラッドボード)にプロジェクターで投影する感じだよねー」とタカをくくっていたのだが、実際見てみると「あれ、ボードがない!!」とびっくり。しかもミクが踊る裏で3Dの背景がめちゃめちゃ動いていたり、レーザーがステージ脇に照射されたりと、多層構造になっていて、立体感が感じられたのが新しかった。

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

 聞けば今回、ホログラフィック映像を舞台空間に合成する“EYELINER”というシステムを導入したという。洋楽ファンなら、『Gorillaz』のアニメ映像をステージに合成してマドンナとのライブを実現した2005年のMTV Music Awardで使われたシステム、といえばピンとくるはず。世界を震撼させたあのライブと同じシステムが目の前で見られるというだけでも必見すぎる。

 ちなみに首謀者(プロデューサー)は、昨年夏、ロサンゼルスで大成功をおさめたミクライブ『MIKUNOPOLIS』を手掛け、ミク漬けの毎日を送っている週刊アスキー総編集チョの福岡さん。

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net
HATSUNEAppearance
3D moderled by エナメルP (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

■“マジ天使”に降臨していただくために用意したライブ

 そもそも『HATSUNE Appearance』を企画したのはANGEL Projectというブランドで、実態は福岡総編集チョ(ながい……)率いるアスキー・メディアワークスのCGM編集部だったりする。“HATSUNE Appearance”って何ですか? と福岡さんに聞いてみたところ「Appearanceは“出現”という意味。言い換えると“降臨”で、つまりミクさんの降臨を実現したかった」との答えが。新しい投影システムもこの“降臨”のために特別に用意したものだという。ANGEL Projectという名前も、よくよく考えてみれば、“ミクさんマジ天使”という定型句から。

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

「初音ミクのカルチャーにおいては、ユーザーが作っていくものが大きい。その中で今できるエンターテイメントを目指したら、この形になった。今回のチームはミクさんという天使に降臨していただくための、巫女集団みたいなものです。」「この空間だけでしか体験できないライブを実現したかった。この立体感は、あとで映像で見ても再現できない。だから“見る”ではなくて、“降臨”というタイトルが出てきた」と熱く語る総編集チョ。

 365日ミクのことで頭がいっぱいの福岡さんが全力で取り組むこのスペシャルなステージ。コアなミクファンならずともこの立体映像は衝撃的なので、ぜひ、この週末、八景島に足を運んでみてほしい!

HATSUNEAppearance
3D moderled by ままま (C)ANGEL Project (C)Crypton Future Media, Inc. www.crypton.net

■関連サイト
39's CARAVAN(公式サイト)
イープラス(HATSUNE Appearance購入先)
39's CARAVAN Twitter
週アス×初音ミク Twitter

【14日14時修正】3D moderledのクレジットと漢字表記に一部誤りがありましたので修正いたしました。大変失礼いたしました。

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