2012年09月03日08時00分

続々お目見えするWindows8搭載PCの注目ポイント by 本田雅一:IFA2012

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 ドイツ・ベルリンで開催されているIFA2012は、各社Windows8搭載パソコン発表の場となった。筆者が見て回ったWindows8搭載パソコンだけでも、ソニー、東芝、レノボ、デル、エイサー、サムスンがある。全体の傾向として、モバイル系の製品はタブレット型とノートPC型を行き来できるコンバーチブル型製品が、デスクトップ型はオールインワンの20インチクラスが主流だ。

Intel

↑インテルがプレスカンファレンスで紹介したタッチ対応ウルトラブックの数々。

 モバイル系のWindows8搭載機に純粋なタブレット端末が存在しない理由は、インテル・コアアーキテクチャーのプロセッサーが、薄さと軽量さが求められるピュアタブレット型には採用しにくい、という事情もあるのだろうが、ピュアタブレット型にはARMプロセッサーを用いるWindows RT機のほうが、本質的に向いているからと考えるのが妥当だろう。

 とはいえ、コンバーチブル型、デスクトップ型ともに、タッチパネルを最大限に生かした設計がされている。

VAIO Duo

↑ソニーヨーロッパが発表した、スライド式キーボードを搭載したウルトラブック『VAIO Duo 11』。11.6インチのフルHD液晶を搭載。

 たとえば、ソニーのVAIO Duo 11は画面サイズは11インチと小さいが、Windows8で主流となる全画面表示アプリケーションを前提に考えるなら不便は少ないと感じた。またデジタイザー・ペンを利用できるため、指によるマルチタッチだけでなく、書き味の良いペン操作にも対応できる。

東芝

↑東芝のコンバーチブル型『Satellite U920t』は画面サイズが12インチ。

 東芝のSatellite U920tも同じくコンバーチブル型だが、12インチと画面が大きく、VAIO Duo 11よりも、ノートPCとしての使い勝手が重視されている印象だ。従来のデスクトップアプリケーションの使用比率が高く、手書きはあまり使わないというのなら、画面サイズぶんだけ魅力は大きいと思う。

VAIO tap 20

↑家庭向けの一体型タッチPC『VAIO tap 20』。スタンドで自立するほか、のぞき込みながら操作できるほど傾けられる形状。10点の同時タッチに対応。

 デスクトップではVAIO tap 20のユニークさが光る。スタンドの調整で画面が水平になるまで寝かせることが可能で、マルチタッチセンサーを用いて何人かで画面を囲みながらアプリケーションを使うことができる。通常のデスクトップ型パソコンとしても利用できるので、リビングルームなど家族の共有スペースに置いておくパソコンとして最適という印象をもった。

 さて、展示会初日を終えた段階で本稿を書いているため、漏れもあるかもしれないが、Windows RT機もサムスンATIVE TabとデルXPS 10がIFAで発表されている。マイクロソフト自身のSurface、ASUSのTablet 600などがこのほかにあり、またレノボもWindows RT機を発売すると見られている。

0830ativtab

↑サムスンの『ATIVE Tab』はWindows RT搭載タブレット。厚さ8.9ミリ、重さ570グラム。1.5GHzのデュアルコアCPU、10.1インチ(1366×768ドット)液晶を搭載。

 このうち、サムスンのATIVE Tabに関しては現地で自由に触れることができたので、簡単に触れておきたい。ATIVE TabはクァルコムのSnapdragon S4(デュアルコア/1.5GHz)を搭載した10.1インチ型タブレットだ。すなわち(搭載メモリー量などはともかく)心臓部となるアプリケーションプロセッサーのパフォーマンスは、最新のスマートフォンと同等ということになる。

 ところが実際に動かしてみると、一般的なWindows PCに期待するのと大きくは変わらない応答性を示していた。純粋に処理能力だけならば、インテルアーキテクチャーのほうが上になると予想されるが、タブレット端末としての使い勝手で劣る面はないようだ。

 なお、Windows RT機はAndroid端末などと同様に、搭載するハードウェアとOSのすり合わせを行ないながら開発が進められる(通常のWindows8機は従来通りOSをインストールするだけ)。使用するアプリケーションプロセッサーベンダーごとに、サポートできるメーカー数が限られるため、開発の第一陣は一部のメーカーのみが選ばれる形になっている。日本からは東芝がWindows RT機メーカーの第一陣(ティア1)に選ばれていたが、IFAで東芝が会見したところによると、残念ながら開発の中止を決定したそうだ。

 東芝デジタルプロダクツ&サービス社の営業統括責任者・檜山太郎氏によると「Windows8発売で販売が盛り上がる時期に、必要な数の製品を供給できないため、泣く泣く開発を中止した。我々としても残念」とのこと。東芝はWindows RT機に採用するアプリケーションプロセッサーを発表していなかったが、NVIDIAのTegra3には供給問題がないため、クアルコムのSnapDragon S4を十分な数、調達できなかったか、あるいはTIのOMAP5430採用機の年内投入が絶望的になったか、いずれかだと推察される。

 さらにSnapDragon S4をサムスンとASUSが採用していることから(各アプリケーションプロセッサーベンダーは2メーカーまでサポートしている)、東芝が断念した理由はOMAP5430の調達が見込めなかったのが原因という可能性が強い。なお、ソニーはこの第一陣に加わっていないため、最も早いタイミングでも年明けすぐぐらいの発表になるだろう。

 なお、東芝も採用するアプリケーションプロセッサーの調達が見込める次の商戦期にはWindows RT機を発売するとのこと。もちろん、レノボ、デル、ASUSあたりからは日本向けにWindows RT機が発売される可能性は高いはず。まずは近々あるであろうWindows8発表会を楽しみに待ちたい。

●関連リンク
IFA2012

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