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HD 7970を2基搭載するPowerColorの新ビデオカードは9月発売か!?:COMPUTEX TAIPEI 2012

2012年06月08日 19時30分更新

 南港展覧館の5階に個別の展示スペースを用意していたPowerColorは、AMD製GPU“Radeon HD 7970”を2発搭載するビデオカード『Devil13 Radeon HD 7970 X2』のプロダクトサンプルの展示と、同製品を使ったデモ機の展示を行い大きな注目を集めていた。

 

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南港展覧館の大きな展示スペースではなく、あえて別の会議室のみで展示をおこなうPowerColor。今回発表されたDulaGPUモデルは注目的で連日、プレスや他メーカーの担当者が引切になしに会場を訪れていた。

 

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今回の目玉の『Devil13 Radeon HD 7970 X2』の展示スペース

 

『Devil13 Radeon HD 7970 X2』は、厚さ5cm、重量1kg以上の超重量級のビデオカードで、巨大なGPUクーラーに3連ファンを搭載している。今回の展示では、プロダクトサンプル以外に、クーラーを取り外した基盤状態のものと、実際にデモ稼働をさせているものの合計3つの展示が行われていた。

 スペックだが、パワーを重視するため、ダウンクロックは行なっておらず、RADEON HD 7970は2つとも定格で動作させているとのこと。消費電力は450~500Wの間を想定しており、補助電源は8ピンが3つとなっていた。

 発売される予定のモデルは、定格電圧での動作モデルを予定しているが、オーバークロックは付属するソフトから可能となっている。また、GPUを2つ搭載しているということでBIOSも2つ搭載しており、設定の切り替えるさいにはボード背面にあるスイッチでBIOSを切り替える仕様となっている。ボードのレイアウトや、使用する電源コンデンサなどのレイアウトはほぼ確定したもので、発売まで大きく変更されることはないだろうとのこと。発売時期は、定格電圧での動作は安定稼働しているので、AMDのGOサインがあれば、いつでも発売可能となっているが実際に発売されるのは9月上旬を予定している。

 若干時間があるが、OC仕様になる可能性について聞いてみたところ「現時点では付属するソフトを使って、ユーザーがOCを行う形を予定している。ただ、発売までに時間があるので、今後行なっていくOCテストの結果次第では、発売されるモデルが若干OC仕様になっている可能性もある」とのことだ。

『Devil13 Radeon HD 7970 X2』を支えるための支柱もオジリナルデザインのものとなっており、非常にこった作りとなっているが、ボードとともに目を引いたのが豪華なパッケージ。蝋で封をされたされた豪華な作りのパッケージとなっている。パッケージは2層式で、上段部分にドライバーやアプリケーションなどのCDや接続ケーブルといったオプション類が入り、下段にビデオカードを収納する予定とのことだ。

 

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定格電圧で稼働するRadeon HD 7970を2発搭載する『Devil13 Radeon HD 7970 X2』。ベンチマーク結果は未公表だが性能が楽しみな1台。発売時期は9月上旬ごろになると予想される。

 

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GPUクーラーを取り外した基盤むき出しのものも展示。基盤の中央部分に2つのGPUチップが並んでいるのがわかる。

 

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使用するコンデンサやチップもほぼ確定しており、レイアウトも大きな変更なく製品化される予定とのこと。

 

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補助電源は8ピンが3口となっており、500W超える消費電力にも対応できるが、予想される消費電力は450~500Wの間とのこと。

 

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出力系は、DVI-I×2、HDMI×1、DisplayPort×2の計5系統。DisplayPortの上部に見えるボタンがBIOSの切り替えボタンとのことだ。

 

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『Devil13 Radeon HD 7970 X2』の可動デモ機。

 

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『Devil13 Radeon HD 7970 X2』支える支柱もオリジナルデザインのものを予定しており、製品版にも同梱される。

 

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箔押しを使ったハイエンドな商品にふさわしい豪華な化粧箱。上面を蝋で封するなど、少し厨二的な雰囲気となっている。

 

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箱は2層式で、上段にドライバCDや付属ケーブル類などが入り下段に製品を収納。ドライバCDなどが入るパッケージも紙製で開け口は蝋封する予定とのことだ。

 

■RADEON8000シリーズ向けに“Vortex”シリーズが進化!

 先日発表された、Radeon HD 7970と7870のOCモデルを搭載した『Vortex II』シリーズの次期となる『Vortex III』向けに開発中のファンの展示も行なっていた。

 Vortex IIでは、ファンの高さを変更する際にファン全体を掴んで引き出さなくてはならない仕様となっていたがこの可動部分の機構を進化させ、片手でファンをスライドさせるだけで瞬時にファンの高さが変更できるようになっている。もちろん、冷却効率もVotex IIで13~15%だったものにたいして、さらなる向上を目指して、ファンの羽には羽の先端部分が折れるギミックが加えられていた。

 ファンの羽は、現在開発中のモデルとなっているため、最終的な仕様はまだ未定とのことだが、高速回転時には効率良く排熱を行うために羽が伸びた状態となり、低速回転時には羽の先端部分が折りたたまれることによって、排熱効率を落とすことなくノイズを低減できるとのことだ。

 Vortex IIIの搭載を予定しているのは、AMDの次期ビデオカード“Radeon HD 8000”番台を予定しているが、実際の発売される時期はまだ未定とのこと。

 

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Radeon HD 8000シリーズで採用予定の最新モデルVortex III。ファンの高さを変更するギミックがスライド式になったため、好きな高さで止められるようになり、調節の自由度が増している。

 

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可動ギミック部分のアップ。このギミックなら、スライドさせるだけなのでカードを取り付けたままでも高さ調節が可能だ。

 

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Vortex IIIに搭載予定の新機構の羽の先が折れまがるギミックを搭載したファン。性能がどれくらい向上しているかはまだ未好評となっていた。

 

■関連サイト
COMPUTEX TAIPEI

 

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