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Googleが新しい災害対策の取り組みを発表――災害対応の経験、教訓を踏まえて【追記あり】

2012年03月07日 21時30分更新

 Googleは、東日本大震災での災害対応の経験、教訓を踏まえ、新しい災害対応の取り組みを3月7日より開始すると発表した。

Google


 

『パーソンファインダー』
Google

 東日本大震災時にも提供された『パーソンファインダー』を、NTTドコモによる『災害用伝言板』と、KDDI・沖縄セルラーによる『災害用伝言板サービス』からも利用できるようにした。個人の持つ携帯電話からもアクセスしやすくなり、また『パーソンファインダー』で安否を確認したい携帯番号を検索すると、キャリアが提供する災害用伝言板サービスに直接アクセスできるという。

 通常は災害時のみ提供されるが、ツールに慣れる機会になればと、『パーソンファインダー』を3月11日(日)の1日だけテスト稼働する予定だ。

『災害時ライフラインマップ』
Google

 ライフライン・インフラの情報を集約して、新たに『災害時ライフラインマップ』として公開したこちらは、KDDI・沖縄セルラーとの提携に基づきau携帯電話のエリア復旧状況や、東京ガスのガス復旧エリア情報、本田技研工業の協力による自動車通行実績情報を地図上に表示する(※現在、同サイトのページに表示されている情報は、2011年3月当時の状況をデモとして再現)。

災害情報まとめサイトを常設
Google

 さらに、『災害時ライフラインマップ』と『パーソンファインダー』を含めた、災害関連情報やツールを集約したサイトを常設。同サイトには、Googleのクライシスレスポンス(災害対応)の活動についてもまとめて掲載する。

 同社は“備えが最大の災害対応”との思いから、パーソンファインダーとの連携や災害時ライフラインマップへのデータ提供など、パートナーなどに向けたお問い合わせフォームも公開。「クライシスレスポンスはGoogleのミッションの一部」とし、「次の災害の時には、もっと速く、広く、もっと多く、情報を伝えたい」とする。

 実は筆者も、東日本大震災の際に『パーソンファインダー』の安否情報を利用した経験がある。起きてほしくはないが、“イザ”というとき有益な情報がまとまっているサイトを知っているのは、安心材料のひとつになるかもしれない。

【追記】
 Googleでは更に、社外の視点から活動の記録と検証を行うサイト『東日本大震災と情報、インターネット、Google』を立ち上げた。

Crisis Response Google

 社員や関係者、被災地の人々に直接取材をし、震災時の情報サービスがどういう分野で特に役立ち、どういうところではまったく機能しなかったのか、また、何かをやり直せるとすれば、それはどこなのかをジャーナリストの林信行氏とライター/編集者の山路達也氏が真摯にレポートする。

 一般からもエピソード、こんなサービスが欲しかったという要望を受け付けているとのこと。将来必ず起こると言われる大規模災害に立ち向かう術を考えるため、ぜひ、意見を寄せてほしい。

■関連サイト
Crisis Response
パートナー お問い合わせフォーム
東日本大震災と情報、インターネット、Google

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