今季の NFL もいよいよ、2月5日に米インディアナポリスで開催される『第46回スーパーボウル』で年間王者が決まります。今年も週刊アスキーでは現地取材を行ない、ナマの興奮をお届けしますよ!
そして芸能界随一のフットボール通といえば、日本テレビの『NFL倶楽部』でメインMCを務めるオードリーのお2人。彼らは前2回に引き続いて今年も“スーパーボウル PR 大使”に任命されました。そんな彼らの決意表明を直撃インタビューでお届けします!
今年もスーパーボウル PR 大使に就任したオードリー。自身のラジオ番組『オールナイトニッポン』で“アメフトの小部屋”というコーナーを設けていたほどのフットボールマニアだ。 |
――今回で3年連続の PR 大使に任命されましたね!
若林:アメリカのNFLファンの方でもね……一生に「ガ――ッ」
(いきなり電動カーテンが音をあげて動き始める)
あ、すいません、いまちょうどしゃべってるんですが……(一同爆笑)。
春日:いいねえ! もってるねえ。もってる男だね。裕ちゃん(※)か若林君だね。
※もちろん故・石原裕次郎氏のこと。
若林:失礼いたしました。そうですね。アメリカのNFLファンでも一生に一度観れるかどうかというスーパーボウルに3回も行かせてもらうということで、ホントに10年ショーパブで頑張ってよかったなって思う次第でございます(一同微笑)。
過去のスーパーボウルは2回とも、一生のうちでベストスリーに入るくらい楽しい経験だったので、今年もそれが味わえるということでホントに日本テレビさんに感謝の気持ちでいっぱいです。
春日:まあ、そのお、ええ(※田中角栄ふうに)。
若林:なに、そのちょっと古い?
春日:どうしてもだったんで、ね。お手数掛けました。
若林:いえ、とんでもない。
春日:3回めということで、多少スーパーボウルに慣れるかなあと思ったんですが、行くときの興奮が1回目と変わんないですな。このスーパーボウルというのは春日にとって、1年のなかで最大に楽しいことなんですよ。だから帰ってきたときの反動がすごいんです。燃え尽き症候群というか。
(前回は)帰りの飛行機のなかでいろんな人に「これ以上楽しいことってあるのかなあ?」って質問したんですけど、誰も明確な答えをくれなくてね。帰ってきたあとは苗場にスキーに行ってみたり、ボウリングしてみたり、いろいろやったんですが、スーパーボウルより楽しいものは見つからなかったんで、いまから反動が心配だな、と。
だから春日としては、スーパーボウルを10月くらいに開催してほしいんですよ。2月だと早いんです! 2月でイベント終わっちゃうから、あとは2月以降12月まで、惰性でしかないんですよ。それも心配しつつ、とにかく試合が楽しみ。興奮を日本のみなさまがたに伝えたいと思っております。
記者の質問に答えるオードリー。今年は若林がペイトリオッツ、春日がジャイアンツを応援することとなった。 |
――今季、春日さんはパッカーズを応援していましたが、プレーオフ初戦で負けてしまいました。これはやはり“春日の呪い”なんでしょうか?
春日:今年はフリが長かったですけどねえ。私もパッカーズを応援してましたけど、そのパッカーズをブッ倒していくということは、ジャイアンツは相当強い! というのがありますし、ジャイアンツは昨年度から私は応援してますからね。
2年越しに思いが叶ったというところで、1年間応援してきたパッカーズが負けて、その負かしたチームを応援するという春日の器のデカさっていうのをね、日本中に伝えてほしいですね。パッカーズのぶんもがんばってくるんで!
ツッコミ担当の若林正恭。日大二高アメフト部では RB として活躍し、東京都大会ベスト4進出という実績をもつ。80ヤード独走タッチダウンの経験あり。 |
ボケ担当の春日俊彰。若林とは同級生でアメフト部では RDE として活躍。オール関東に選ばれた実績をもつが、試合にスニーカーで出場したという逸話の持ち主でもある。 |
――今回の注目選手を教えてください。
若林:やっぱりペイトリオッツはQBのブレイディになってきますね。ブレイディがイケメンなので、女性のかたも注目してもらうと、アメフトをもっと知ってもらえるんじゃないと思ってるんで。
松尾アナも水卜ちゃんも「ブレイディはイケメンだ」って言ってて、日テレの女子アナは面食いなんだなあと思ったんです。あとはジャイアンツのディフェンスラインにものすごい選手そろっているんで。
春日:ありがとね!
若林:いや、ありがとっていうか。ピエールポールくんとか、
春日:JPP(※)ね。
※ジャイアンツのDEジェイソン・ピエールポール。2010年ドラフト1巡(全体15位)、今季はリーグ4位の16.5サックを挙げブレイクした。JPP というニックネームをもつのは本当。
若林:タックくんとかユメニオーラくんとか(※)、あとペイトリオッツのオフェンスラインがそれをどうパスプロテクションするのかが楽しみですね。
ウチの母親に「4回で10ヤード進めばいい」って何回説明しても覚えないんで、「何回説明してんだ!」ってこの前怒ったんですけど、ブレイディのイケメンのところにまず注目してもらって、フットボールの面白さを広めたいですね。
※DEジャスティン・タック、DEオシ・ユメニオーラ。JPPを合わせた3人で今季、30サックをマークしている。
春日:まあ、そのー(※田中角栄ふうに)。
若林:2回目はなかなかいいですね。
春日:ありがと。まあ彼も言ってましたけど、ペイツ(※)はブレイディくん。我がジャイアンツはディフェンスラインでございますよね。とくにディフェンスエンド。タックくんにユメニオーラくんにJPPね。その勝負になると思うんですけど、ただペイツのディフェンスもプレイオフに入ってからはいいんですよね。お互いにパスディフェンスがいいという印象なので、お互いのディフェンス勝負になるんじゃないかという見方もできるなと。
あとまあ、弟(※)ですよね。弟がここにきてグッと調子を上げてきて、存在感もありますし、お兄さんが今シーズンあんまりよくなかったんで、ここで活躍して、今日NFL倶楽部の収録で後藤さんもおっしゃってたんですけど、「もう弟なんて言わせない」と。ひとり立ちしてきているという話だったんで、そのへんの殻を破るというか、破れるかどうかも見どころですな。
※ペイトリオッツの略称は通常パッツ(Pats)。ペイツと言うのは春日くらいか?
※弟とはジャイアンツのエース QB イーライ・マニングの意味。兄はコルツの QB ペイトン・マニングで、フットボール界屈指の兄弟選手として知られる。父アーチーはかつてセインツでエース QB を務め、親子3人でドラフト1位指名を受けたという名家。なお兄ペイトンは今季、首の負傷でシーズンを全休した。
ペイトリオッツのヘルメットを手にする若林。今回のインタビューでは RB の話は出なかったが、RBベンジャーバス・グリーンエリスの活躍は気になるはずだ。 |
“春日の呪い”でパッカーズに引導を渡した春日は、ジャイアンツを応援。自身と同じ RDE でブレイクした JPP に熱い注目を寄せている。 |
――女性にはルールがわかりづらいんですが、簡単に説明してもらえますか?
若林:私も毎回、母親に言うのが、「4回の攻撃で10ヤード進むと、また1回目の攻撃から進む」ということなんです。もしなんだったら、知らない人にルールを説明する特番を一回組ませてもらいたいですね、だって、“つかんでいいのはディフェンス”なんていうと、とくに女性はパニックになっちゃうと思うんで。春日さんが笑いを挟みながらルールを説明する特番があればねえ。
春日:まあねえ。
若林:戦術とか、ムチャクチャおもしろいんですが、これがなかなか伝わらないんですよね。ボクも前の彼女と口げんか何回もしました。なんでわからないんだっていうのがあるんです。
春日:手っ取り早いのは、『Madden Football』(※)やってもらうというのがね。ゲームですけどね。
※ゲームソフト『Madden NFL』のこと。通算 8500 万本以上が売れているメガ人気ソフトで、NFL からも公認されている。ゲームのパッケージに起用されると活躍できなくなる“マッデンの呪い”でも知られている。
春日:あと女性のかたが観るんだったら、ボールを自分だと見立ててね、それを大男たちが奪いに来る感じ?
若林:大事にしてもらってね。
春日:肉食系の男たちが私のことを奪い合うという見かたをしたら、感情移入して楽しめるんじゃないかなあと。ただ蹴り飛ばされたり、50ヤードくらい投げられたりしますけどね(笑)。
若林:ボールをエンドゾーンまで運べばいいわけなんですが、ボクも正直、日本というアジアの国で流行らせるためには、ルールが難し過ぎると思います。そこをなんとか我々が、面白い選手を挙げて紹介しいたりするんですよ。
春日:そうなんだよねえ。
若林:ジャイアンツの選手で「協調」という漢字のタトゥーを入れている選手が大乱闘起こしてましたから(一同爆笑)。
春日:59番だったかな(※)。
※OLBマイケル・ボリーは、右腕の二の腕に縦書きで「協調」のタトゥーを入れている。NFCチャンピオンシップでは乱闘を起こすものの、49ersの TE ヴァーノン・デイビスがトバッチリ的に反則をもらっていた。
若林:そういうところから入ってもらうのもいいんですが、やはり特番をやらしてもらいたいですね!
春日:いい時間で特番やらせてもらいたいね。
若林:私が早起きして(試合の生中継を)観るんですから。楽しいことアメフトしかないですから。それをみなさんに伝えたいんですけどね。
春日:まあ、時間かけてやっていきましょうや。
「特番やりたいよねえ」とアピールする2人。日テレさん、ぜひお願いします! |
――おふたりが考えるフットボールの一番の魅力はなんですか?
若林:戦術次第で強いチームに逆転できるっていうのがありますね。プレーの種類が300~400ありまして、それを全部覚えているっていう頭脳戦でありまして、しかも専門家の人に聞くと、前の試合がフリになっていたりするんです(※)。
でもまずは、やはり大男たちのぶつかり合いですね。
※前の試合で見せたプレーの逆を突くプレーを繰り出すなど、相手チームのスカウティングをいかにダマすかという心理戦の要素も大きい。
春日:格闘技に近いダイナミックな部分もあれば、細かく戦術を使った頭脳戦もありますし。またスーパーボウルで言うと、マイケル・ジャクソンとかが出たりする“ハーフタイムショー”というのがありまして、今回はマドンナだっけ? アメリカが詰まってますね。
「ザ・アメリカ。
スーパーボウルこそアメリカだ」
ここ、太字でお願いします。
若林:ペイトリオッツのディフェンスラインにウィルフォーク(※)というのがいまして、150kgくらいある選手と白鳳のどっちが相撲が強いんだっていう話でね。この前、NFL倶楽部で大激論になってました。
※DT ヴィンス・ウィルフォーク。188cm、146kgの巨体で相手攻撃ラインを圧倒する。各ポジションから1人しか選ばれないオールプロに2007年、2009年、2010年、2011年と選ばれたプレミア選手。
「他の分野でも一流になれる人材がたくさんいる」と強調する春日。あのボブ・サップでさえ、NFL では1試合しか出場できなかったのだ。 |
――まわりにはアメフト好きをカミングアウトした人もいるのでは?
若林:やはりスーパーボウルってすごくて、爆笑問題の太田さんにお土産を頼まれてるんですよ。勝ったほうの帽子を買ってきてくれって。あとビートたけしさんも、「オードリーをうらやましいと思うのは、スーパーボウル観に行けることだ」っておっしゃってました。明石家さんまさんもお好きですし、あとはピースの綾部祐二くんも好きなんですよ。
そういったそうそうたる人たちが毎回、スーパーボウルを楽しみにしてるんです。だからその面白さをもうちょっと上手く伝えられたらいいんですけどね。このメンバーを集めて特番組んだら、視聴率18パーセントは獲れるんじゃないかな。
春日:もしかしたらノーギャラとかで出てくれるかもわかんないですよ。
若林:たけしさんとさんまさんと太田さんに来てもらって、われわれがMCやって、みなさんにひな壇に座ってもらってね。特番やりたいですよ。
話が芸能界のフットボール好きに及ぶと「太田さん、たけしさん、さんまさん、綾部君」と指折り数えながら名前を挙げた若林。長嶋茂雄氏や坂本龍一氏も NFL 中継にゲスト出演したことがある。 |
――去年はハーフタイムショーに乱入したいとおっしゃってましたが?
春日:今回は空気を読んでですかね。マドンナとも会ったことなくて、初見ですから。
若林:楽屋にも挨拶に行きたいな、と。
春日:先輩ですからね。
若林:姐さんですよ。
春日:マドンナ姐さん。人形焼きでも持っていこうかなと思ってます。もしスーパーボウルに出られたら、ポロリしないように気を付けないとね。
若林:ジャネット・ジャクソンね(※)。
春日:ちゃんと星形のシール貼っていかないと。
若林:ここは、あんま触れるなということになってるんですけど。
春日:印象に残ってるんでね。
※2004年の第38回大会ハーフタイムショーにて、共演のジャスティン・ティンバーレークがジャネット・ジャクソンの右胸をはだけた事件。乳首こそ星形のシールで隠されていたが、全米から苦情が殺到(※米国ではテレビで乳首をさらすことはありえない)。演出を担当した MTV は出禁処分となった。
QB 若林に、DE 春日が迫る! スーパーボウルでも、QB ブレイディにジャイアンツ守備ラインがプレッシャーをかける場面が見ものになるはずだ。 |
――昨年のダラスでは、試合以外にもいろいろ体験してきましたね。
若林:今年も時間があったらいろいろ行きたいなあって思ってるんです。去年はホテルのジムでルームランナーで走ってたら、転んで手をけがしちゃいまして、フロントにバンドエイドをもらいにいったら、全然「バンドエイド」が通じないってね。じゃあいいやって、部屋に帰ったことがあったんですけど。
ほかにはロデオを観に行ったりして面白かったんですが、今年はあんまりイベントがないみたいです。
春日:エクスペリエンス(※)は行かせていただいて、あとは街ロケしたいですね、食レポとか。『モヤモヤさまぁ~ず』みたいな感じでぶらーっと行って「あれ~っ!?」とか言って、おもしろい人イジったりしてね。あと、帰ってきたら『ヒルナンデス!』で東京マラソンが控えているんで(※)、街を走ってみたいというのはありますね。
※スーパーボウル開催地では、一般客が NFL 体験できるパビリオン型施設の『NFLエクスペリエンス』が楽しめる。
※オードリーが水曜レギュラーを務める『ヒルナンデス!』にて、各曜日からひとりずつ東京マラソンに出場する“東京マラソン走るンデス!”企画にて、春日が代表に選出。代表者のなかで1位になれなかったら、髪型を変えて私服で出演するらしい。
プレッシャーをかいくぐってパス! 150kgの巨体が目の前に迫ってきても、眉ひとつ動かさずに正確なパスを投げるのがプロの QB だ。 |
――去年はスタジアムで、フットボールにちなんだコントをやってましたが?
若林:去年ショートコントやったときに、フリで受けちゃってオチが受けなかったんです。アメリカのお笑いってのがよくわからないんで、今年はやめとこうかなっと。
春日:好評だったんだけどね。
若林:スーパーボウルでは保安検査が厳しいので、“スタジアムに入場する時のセキュリティチェック”というショートコントをやったんです。走ってきて、バーンってぶつかって、係員にヘルメットをとれと。でも、お前もヘルメットしてるんだろうっていう。2人ともヘルメット被ってるんで、というコントだったんです。
で、ぶつかったときにウケて、「お前もだろう」ってところで超スベるっていう、よくわかんない展開。それなのに向こうのスタッフは「ファニーボーイ!」って爆笑していたという。ぶつかったら受けるのかなあって、よくわかんないですよね。
春日:そういうことなんだよ、向こうのお笑いってのはね。人がコケるとか、「アウフ!」って叫ぶハプニング映像とか観てるとね。そういうところを向こうに合わせたほうがいいかもしれんな。
「オレのボールだ!」と激しくボールを奪い合う2人。実際の試合でもファンブルボールをものすごい勢いで奪い合うシーンは見もの。経験者ならではの的確な感想を口にする2人のトークにも注目したい。 |
――最後に、視聴者のみなさんにこんな感じでスーパーボウル楽しんでほしいというのをお願いします。
若林:簡単に言うと、長いパスが通ったときの興奮ですとか、2m近い男たちがぶつかるところとかが見所です。我々が単にアメフト好きみたいな楽しみかたをするので、いっしょになって観ていただければ必ず楽しめると思うんで、ぜひ観ていただきたいなと思います。
春日:そうですなあ。難しいこと考えずに、迫力というのを我々といっしょに体験していただきたいなと。前回も前々回もそうだったんですが、私は「おお、すげえ!」くらいしか言ってないんで、今年はそれ以外の単語が出るのかって楽しみかたをね。ご自宅にバドワイザー(※)とチキンウィングを用意して、観ていただきたいですね。
※バドワイザーを発売するアンハイザー・ブッシュは NFL の公式ビールスポンサー。契約料は6年間で12億ドル(約915億円)にもおよぶ。
●関連サイト
NFL倶楽部(日本テレビ)
NFL JAPAN 公式サイト
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