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BT搭載G-SHOCK、 アニメ絵から立体レリーフをつくるサービス! カシオが面白い:CES2012

2012年01月12日 06時00分更新

 CES会場内を歩いていて、「お?」と思わず足を止めてしまったカシオブース。久々に、ハイスペックでトレンドを追うだけがCESじゃない、と思わせてくれたその展示内容とは?

●Bluetooth搭載のハイテクGショック発売間近

 スマートフォンとBluetoothはヘッドホン、ハンドセットからテザリングのBT-PAN接続に至るまで、切っても切れない深い関係。BT搭載ウォッチなるものは、過去にもいくつか発売されていたが、いかにも特別感ただよう外観だったりで、結局使わなくなってしまった人も多いのではないだろうか。
 そんな人にとっても、今度の時計は本命かもしれない。

Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ

『Bluetooth SMART G-SHOCK GB-6900』は、見た目は文字が青いだけの、誰もがよく知っているG-SHOCK。200m防水も搭載しつつ、さらには内部にBluetoothチップと、バイブレーションモーター、加速度センサーを内蔵している。3月に日本で発売予定で、価格は1万8000円前後を想定している。世界展開は2012年度中。

 BT搭載と聞くとまず、「充電しなければいけないのでは?」と思ってしまうが、説明員によれば通常使用(1日12時間の使用を想定)なら2年程度は電池交換の必要がないそう。聞けば、内蔵する電池も一般的な時計に使われるCR2032ボタン電池だそうだ。

 なぜこんなに電池がもつのかといえば、Bluetoothのインターバルを2秒ごとという、BT機器としては比較的長い設定にしているからとのこと。

 BT搭載ウォッチならではの機能として、Bluetooth 4.0がサポートする以下4つのプロファイルをサポートする。

TIP(Timeプロファイル)
スマートフォンと日時情報を同期することで、時計のズレを自動補正※1
PAS(PhoneAlarmプロファイル)
時計側からスマホ側の呼び出し音を止めることができる
ANPS(Alert Notificationプロファイル)
コールやSMS、e-mail着信時に着信相手を表示できる(カタカナ対応)※2
FMP(Find me profile)
時計を使って、電話を発見できる

※1 電話は基地局との通信で時計情報を合わせるため、時刻は比較的正確。その情報を取ってくるため、時刻がズレなくなる。
※2 アドレス帳のフリガナ情報を使用。フリガナが空欄の場合は電話番号そのものを表示するとのこと。漢字表示は非対応。

 注意点としては、まずBluetooth4.0に対応していることが大前提(3.0では使用自体ができない)。さらに端末側で上記のプロファイルをサポートしていることが必要になる。たとえば、現時点のiPhone4Sでは、Bluetoothは4.0であるものの、プロファイルのサポートが不完全なため使えないとのこと。この点は、OSのバージョンアップによって変わってくるので、“今のところは”という注釈が必要だろう。
 なお、展示機では、NECカシオ製の『MEDIAS BR』を使ってデモを行っていた。

Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ

●2D画像から立体レリーフをつくる独自技術

 さらに目を引いたのがこれ。CES会場にはめずらしい萌え系のイラスト。近くで見てみると……え、立体!? まずはイラストとできあがったレリーフを見て頂こう。

この平面イラストが……
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
この立体レリーフに!
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
元イラスト
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
レリーフ化した額縁
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
元イラスト
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
レリーフ化した額縁
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
元イラスト
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
こんな奥行きも出せる
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ
浮世絵もレリーフ化
Bluetooth G-SHOCK&2D3D化レリーフ

 人が手作業でやってないのだとすれば、これはなかなか面白い技術。2Dを立体絵におこすにはいくつかハードルがあり、そう簡単な話ではない。特にアニメ絵のようなベタ塗り系の絵は、奥行き情報の元になるものがないため難度が高いはずだ。参考展示かとも思ったが、聞けば、商用化前提での展示だという。そうなると、以下の5つの問題が考えられる。一問一答形式でまとめた。

Q1.どうやって奥行き情報を作り出すのか。3D CGなら、階調から奥行きを作り出すなどの話を聞いたことはありますが……
A1.階調を使っていないわけではないが、それだけじゃない部分が独自技術になっています。(自信を持っている技術なので)商用化にあたっては安売りはしたくない、というのが基本です。

Q2.奥行きをつくるのは画像データをプログラムに読み込ませるだけでできるのですか?
A2.完全にオートかというと、人が手作業を入れる部分は多少は残されています。ただ、商用前提ですから、大きな労力は発生しない程度のものです。

Q3.3Dデータを作り出した後、レリーフに起こすには? 削り出しなどの手法でしょうか?
A3.これも独自技術の部分なので回答しづらいですが、少なくとも削り出しではありません。

Q4.レリーフの価格帯設定は?
A4.先ほどのとおり、技術の安売りはしたくありませんので、お客様からどの程度、価値を認めてもらえるのか、反響を見極めています。とはいえ、いつまでも様子見するという意味ではありません。

Q5.ではいつからサービスイン?
A5.2012年春ごろを目処に、ワールドワイドで順次展開するつもりです。その中には日本も入っています。

ということで、2012年度には、何らかの価格設定などがアナウンスされるようだ。
ちなみに、今回複数展示されていたイラストは、イラストレーター氏による描き下ろしだそうだ。写真からの立体化も可能だという。

ces2012まとめ

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