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ドコモのspモードに何が!? 相次ぐ不具合の原因と対策

2012年01月09日 10時00分更新

 ドコモの“spモード”が、相次ぐ不具合に見舞われている。昨年12月20日には、送信者のメールアドレスが入れ替わってしまう不具合が発生。元日にもサーバーが故障し、メールの不達があったという。それ以前からも、アクセスポイントとしてのspモードがボトルネックになり、通信速度が低下する問題が指摘されていた。

spモード不具合
↑spモードの不具合について会見で説明し謝罪した、ドコモの辻村清行副社長。

 特に深刻なのが、昨年12月のメールアドレスの入れ替わりだ。引き金は、光ケーブルの切断だという。これにより短時間の通信障害が起こり、膨大な数のスマホが一斉に再接続をかけ、サーバーがダウンした。ドコモでは端末のIPアドレスと電話番号、メールアドレスをユーザー管理サーバーでひもづけていたが、ここが正常に機能せずトラブルが起こった。同社の辻村清行副社長は「8月にも念を入れてチェックしたが、期待どおりにはならなかった」と反省する。今後は、山田隆持社長を中心にした『ネットワーク基盤高度化対策本部』を設置し、再発防止を徹底する構えだ。

メールアドレスが入れ替わる不具合が発生
spモード不具合
↑AさんがBさんに送ったメールが、Cさんから届いたように扱われた。このメールアドレスの入れ替わりによって、返信が正常にできなかった。
不具合の原因はサーバーの処理能力
spモード不具合
↑再接続が急増し、IPアドレスと電話番号、メールアドレスをひもづけるユーザー管理サーバーがダウンしてしまったのが不具合の原因だ。

 ただ、メールの誤配信については、IPアドレスと電話番号をひもづけて認証を行う特殊な仕組みが原因だという見方もある。では、ほかのキャリアはどのような方法をとっているのだろうか。auはPCで一般的なIMAPを、ソフトバンクは国際標準のMMSをベースにしており、今回のようなミスは理論上起こりえないという。

 “品質のドコモ”を目指す同社にとって、このトラブルはかなり痛手になるはずだ。スマホの数が増えることは既定路線で、spモードの処理能力には前から疑問の声があがっていただけに、もっと早く対策するべきだった。ドコモには、サーバーの強化に加え、根本的な仕組みの見直しも含め、総合的に検討してもらいたい。

 ユーザー側は自衛策として、抜本的な改善が行われるまでは、moperaも契約しておいたほうがよさそうだ。spモードとmoperaを同時契約しても割引が適用され料金は片方だけのときと変わらないため、バックアップとして使えるだろう。

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