2011年12月20日18時00分

国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の主力機たりうるか?

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket

 記事を書いた私も驚いたジャイアン鈴木さんの“愛機になるのか?”という、KDDI発表会での記事タイトル。あれが掲載されたら、実際に買ったかどうかぐらいは報告せねばなるまい。

国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の愛機となるか?

 結論から言うと、ISW11Fは発売日に無事ゲット。ということで、いきなり結論は出ているため、細かな情報、インプレッションに関しては週刊アスキーPLUSあるいは本誌を参照してほしい……で、終わろうと思っていた。しかし、使い始めてみるとそれではとても終わりそうにないため、“超私的視点”での簡単なレビューを書きたい。

 普段なら幅広く全体のラインナップや他キャリア向け端末の話も交えながらとなるが、今回は出発点が“プライベートの主力機買い換え”であるため、その視点を今回も変えずに行くことにしたい。

WiMAXスマホに切り替える理由の“おさらい”
国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の主力機足りうるのか?

 この年末時点で、なにか新しいスマートフォンがほしいと思うなら、iPhone 4Sが完成度という面でもっとも熟成されていることは間違いない。細かなパフォーマンス、デザイン、画面サイズ、機能などでは、Androidスマートフォンのほうがスペック上、上回る点も少なくない。しかし、そんな細かな違いなどほとんど気にならないぐらい、圧倒的な使いやすさがiPhone 4Sにはあると思う。

 残念ながらiOS 5はバッテリー問題、やや複雑さが増してしまった機能や操作性など、従来のiOSよりもじゃっかん完成度が低いようにも思えるが、そう遠くないうちにアップデートが施されるだろう。スマートフォンを初めて使うという人に、なにを最初の1台に? と尋ねられたなら、ガラケー機能をどうしても使いたいという場合を除き、iPhoneを勧めておけば間違いない。

 残念ながらAndroid搭載スマートフォンには、アップルのビジネスモデルを突き崩せるほどの使いやすさ、シンプルさを現時点では備えていないと思うからだ。メーカーの努力でカバーできる部分もあるが、端末メーカーだけでは解決できない要素(たとえばAndroidマーケットのセキュリティー審査やメニュー構成、ユーザーインターフェース要素の複雑さなど)も多く、この状況が変化するまでには時間がかかるだろう。

 しかし一方で、“個人的”にはAndroidに目を向けるべき状況に囲まれている。

 前回のコラムでも書いたように、筆者はWiMAXを内蔵していないMacBook Air 13インチを仕事道具として持ち歩いている。このため、WiMAXルーターを活用しているが、KDDIの回線に“+WiMAX”できるWiMAXスマートフォンなら、スマートフォンとWiMAXの契約を統合し、端末としてもひとつに集約できる。

 私にとってはスマートフォンも重要な仕事道具ではあるものの、もっとも重要なのは原稿を書き、アイデアを練るためのパソコン。それが使いやすくなるなら、iPhoneではなくAndroid搭載スマートフォンでもいいかな? と考えたのだ。

 目的は“+WiMAX”だけなので、“ガラケー機能”で使いたいものは、おサイフケータイぐらいしかない。赤外線もワンセグも不要な筆者には、発売が年の瀬まで押してしまったISW11Fではなく、HTC Sence 3.0の具合がよくパフォーマンスも高かったHTC EVO 3Dのほうが魅力的に見えていた。

 しかし、発表会場で富士通の担当者たちと話しているなかで、目標を高くもって開発をしたいという姿勢に触れて、その場で「買いますよ」と宣言。愛機になるか? はともかく、これからの主力機として手元に置くことにした。

 というのが、これまでの経緯。

もっとも気になったのはバッテリー消費
国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の主力機足りうるのか?

 さて使用開始翌日から京都に出張に出かけ、翌日帰宅。その間、ずっと使い続けてきたが、心配された大きなバグやパフォーマンス上の問題には、まだ遭遇していない。おサイフケータイの設定を行なう際に、一度、関連するモジュールが落ちたが、再起動すれば問題なく使い続けることができた。

 パフォーマンスは、“指に吸い付くような”動きは、残念ながらしてくれない。スクロールの更新幅が大きく、ややカクカクとしたブラウザーの動きなどを指摘する声もあるが、指の動きに対する“ツキ”の悪さ、反応の遅れはiPhoneから乗り換えるとちょっとばかり気になるところ。

 このあたりは、タッチパネルドライバーの深いとこに手を入れなければ改善できないと聞いているが、そこまで開発が進める時間がなかった(つまり、今後のアップデートで改善する)のか、あるいは、これが開発目標としていた感覚なのかはわからない。

 しかし今後、ソニーがSony Tabletでタッチパネルの操作感を改善しているのだから、富士通東芝モバイルにも同じレベルの操作感をユーザーは期待するようになると思う。上位モデルだけに、ここでひとつ対策を検討してほしいものだ。

 次に心配されたバッテリー消費について。じゃっかんながらHTCやモトローラよりも、容量の少ないバッテリーが搭載されているが、実質的な差は大きくないと思う。たとえば、テザリング時のバッテリー減少ペースなどを調べてみたところ、テストで以前に使っていたグローバルモデル2製品との差はあまり感じなかった。

 これは期待できると思ったのだが、実際に使い始めると、少しビックリするほどバッテリーが減り始めた。追加インストールしているアプリケーションは、まだSeesmic、30min.、Foursquare、乗換案内程度で、Seesmicの自動更新も1時間に一度に設定している。そんな状況で、朝6時半から使い始めたISW11Fのバッテリーは、13時には40%ぐらいまで落ちてしまった(しかもこの間、WiMAXとWiFiはオフにしていた)。

 やったことと言えば、せいぜいメールの受信、返信、Seesmicでの読み書き、30min.で周辺のお店探しやGoogle Mapsでの周辺地図確認程度。カーナビを使いながら車で移動(当然、その間はスマートフォンを使えない)しつつの操作で、ここまでバッテリーが減るものかと驚いた、というのが正直なところだ。

 充電用の外部バッテリーを持ち歩いていたが、結局、帰宅までの間、外部バッテリーを約4時間接続していたが、帰宅時のバッテリー残量は28%しかなかった。最後の1時間ほどはずっと継続的にブラウザーやメールクライアントを使ってはいたものの、バッテリーが減っていくペースはiPhone 4の2倍近い感覚。

 あるいはプリインストールのソフトウェアや、システム設定のなにかがバッテリー消費速度に大きな影響を与えているのかもしれないが、まだ購入直後ということもあって追い切れていない。電源使用量の分析表示を見る限り、それ以前に使っていたGALAXY Sに比べてディスプレーの消費比率が高かったことを加味すると、HD解像度のIPS液晶パネルが高精細化に伴って電力消費を押し上げているような気もする。が、ディスプレーの設定もセンサー連動の自動モードで、しかもかなり暗い設定にしているので、これ以上、さらに暗くすることは避けたい。

 問題解決が可能か否かも含め、現時点ではちょっとばかりわからないことが多すぎる。いずれにしろテザリングで使うならば、外部バッテリーは持ち歩くのだが、それはそれでちょっとした問題も感じている。

発熱問題と充電
国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の主力機足りうるのか?

 さて、ISW11F発売日には、充電で温度が上がった場合に、安全のため機能を無効にする可能性があるとの注意書きが入っていた……というユーザーからの声も話題になった。

 しかし、この注意書きは筆者の持っている製品には入っておらず、販売店からも渡されてない。

 ということで、さっそく室温24度の環境で、充電しながらカメラアプリを起動してみたところ、確かになにも操作を行なっていなくても、数分後に充電がストップしたとの情報が表示された。バッテリー情報アプリを使って観察したところ、バッテリー温度が45度を超えてくると充電を一時的に抑制し、電源部の発熱を極力抑える動作をするようだ。私は経験がないが、どうやらさらに温度が上がると、無線LANなどほかの機能も停止するという報告も見た。

 こうした動作は安全のために行なわれるため、手で持ったときに火傷したり、直接的な故障の原因になることはない(そうならないよう、積極的に制御している)と考えられるが、45度ぐらいで早々に充電が切られるようだと、外部バッテリーを接続しながら本機を鞄のなかに入れっぱなしにし、テザリングでパソコンを使っているなんてケースでは、真夏に充電が十分に進まなくなる可能性もあるだろう。

 同じ基準でNTTドコモ向けの兄弟モデルも設計されているとしたら、この問題は携帯電話事業者を跨っての問題かもしれない。夏場までには時間があるのだから、可能性が考えられるのだとしたら、アップデートなどで問題が未然に防がれることを期待したい。

消費電力問題とカメラの“惜しいところ”以外は概ね満足
国産最高峰スペック端末『ARROWS Z ISW11F』は本田雅一の主力機足りうるのか?

 WiMAXの受信感度も、大きな違いはないようだ。我が家の環境では、じゃっかん、ISW11FのほうがHTCやモトローラの製品よりもWiMAXの入りがいいと感じたが、行き付けのカフェでは逆の印象。多少の違いはあるだろうが、大きく違わないというのが正解ではないだろうか。

 その一方で3Gのデータ通信はマルチキャリア搬送の高速モードに対応しているため、グローバルモデルの2倍の速度を得られる。その違いはスマートフォンのアプリケーションだけを使っているとわからないかもしれないが、WiMAXエリア外でのテザリング時には有利に働くだろう。

 定型文や記号、顔文字が入力しやすく、手描き文字認識も組み合わせた入力環境をATOKと組み合わせた入力環境を提供するNX! inputも使いやすい。NX! comfort UIも、派手さや特殊な機能はないものの、Androidの標準ユーザーインターフェースが使いにくい部分を素直に改善しており好感を持った。

 ただし、カメラに関してはやや不満も。カメラユニットの保護ガラスが、見たところ表裏ともにコーティングされていないようだ。逆光撮影、あるいは金属など反射の強い被写体に向けると画質が落ちてしまう。

 また、その傾向はガラス面に指紋が付いていると顕著となる。同じように指紋を付けても、iPhoneなどでは大きな画質低下は見られないのだが……。同様の傾向は、たとえばサムスンの携帯電話全般にもあるが、きちんと対策されている製品もある。せっかく最新のカメラユニットを搭載しているのに、これは少しばかりもったいない。

 もっとも、バッテリー持続時間とカメラのちょっとした不満を除けば、それ以外についてはおおむね満足している。発熱に関してはファームウェアで対策できなくもないように思うのだがどうだろう。日常的な利用シーンでは、まだ温度警告は受けていない(受けても温度が下がればすぐに復帰する)ので、工夫のしようはありそうだ。

 バッテリーに関してもチューニングはできるだろうが、外部バッテリー前提で使う場合に、本機にはちょっと使いにくい面もある。防水・防滴仕様であるため、端子が露出しておらず、コネクターをつなぐ際にいちいちフタを開け閉めしなければならない。

 卓上ホルダ用の充電接点を活用した、USB端子からの充電ケーブルなんてものは作れないかな? と思うのだけど。富士通さん、純正でなくともいいから、どこかから出してもらえないかな?

ARROWS Z ISW11F
メーカー:富士通
キャリア:au
発売日:発売中
予想実売価格:3万円台
製品公式サイト

関連記事

あわせて読みたい

follow us in feedly

最新のニュース

もう読んだ!? 週アス冬の増刊号 秘密情報局

アスキーストア人気ランキング

特集

Comic

アクセスランキング

Like Ranking

BEST BUY

みんなが買っている最新アイテムはこれだ!

Amazon.co.jp