2011年12月18日18時00分

「iPhoneとAndroidはどう住み分け?」「iPadに関心も…」KDDI田中社長インタビュー 石野純也氏による一問一答

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 KDDIの田中孝司社長は筆者のインタビューに応じ、同社の戦略や、来年以降の見通しを語った。一部媒体で「検討する」と報じられていたiPadについては明言を避け、「自分も使っていて興味はある」と述べ、関心を示すにとどまった。来年には、Androidも含めたタブレットにも注力していく方針だ。スマートフォンについては、iPhone 4S販売後もAndroidへの影響は少なく、「予想よりカニバリ(食い合い)していない」とした。おもな一問一答は次のとおり。

KDDI

――iPhone 4Sの販売を開始したが、iPadについてはどうか。

田中氏 自分も使っていて、興味はある。

――他社に比べて、タブレットが少ない印象を受ける。

田中氏 来年はタブレットがくると思っているので、いろいろなものを考えている。ただ、いま足元の数字を見るとiPadが大半で、しかも多くはWi-Fi版。3Gを入れて何をするのかが重要。来期は3M戦略(説明サイト)を立ち上げていくし、そのためにサービス、コンテンツまで含めてどうするのかを考えていきたい。

――タブレットなどの2台目、3台目の提案をしていく上で、料金にも手を加えるのか。

田中氏 料金もやらなければいけないが、いくつかのパズルを解く必要がある。安くすることはできるが、純増数を稼ぐために0円で出しても、ビジネス的にはあまり意味がない。

――iPhone 4Sの販売開始がAndroidに与えた影響は。

田中氏 もう少しカニバリ(食い合い)すると思っていたが、予想以上に影響が少なかった。iPhoneの弾が足りていない(発売から断続的に在庫不足が続いていた)のも、要因としてあるかもしれない。ただし、iPhoneとAndroidの住み分けについては、意志があるわけではない。キャリアの都合で全部この端末にしてくれというのはよくない、というのがきっかけ。

――ただ、KDDIのAndroidは、他社に比べるとややハイエンド寄りな印象を受ける。

田中氏 アーリーアダプターにはハイエンドがマッチするので、あえてそちらに振っている。その中で、少しずつ女性やライトユーザー向けが出始めたところ。iPhoneは、ワンプロダクトで中間層のボリュームゾーンを狙える。結果として、両方のセグメントがうまく分かれた。

――iPhoneの受け入れ態勢は整ってきたか。

田中氏 「○問題」(1xのネットワークにつながってしまうトラブル)も、あっという間に解決した。(ソフトバンク版との)機能差分としては、緊急地震速報をオンにしているときは、電池のもちが倍程度いい。導入当初は時間がなかったが、準備を整えれば、当然いろいろなことができるようになる。

――今後、iPhoneとAndroidはどのように受け入れられると見ているか。

田中氏 10月はスマートフォンのうちiPhone 4Sが5割を超えていたが、グローバルで見ると日本は比率が高いと思う。弾切れもあり、今後は徐々に落ち着いていき、3~4割ぐらいになるのではないか。Windows Phoneも、8になればブレークするかもしれない。

――来年にはLTEも開始するが、WiMAXとの使い分けはどうするのか。

田中氏 LTEは3Gの延長という見方。カバーエリアを広げて、最優先でつなぐ電波というふうにやっていく。一方でWiMAXは、都市部の基地局を密にしてある。今後は、よりPCやモバイルルーターに重きを置くようになるのではないか。

――グローバル端末と国産端末、どちらが主流になると見ているか。

田中氏 両極になっていくと思うし、実際マーケットもそのような傾向。速いもの、ハイスペックなものを求める人たちと、日本的な気づかいができるものに分かれている。ただし、ワンセグやFeliCaはグローバルメーカーもサポートしていくので、そういった差分はなくなるのではないか。

 iPhone 4S発売にこぎつけ、MNPでもプラスに転じた2011年のKDDI。田中社長が「モメンタムが回復した」というように、スマートフォンへの出遅れを急速に挽回している。WiMAX対応スマートフォンなど、ネットワークの強みを活かした魅力的な商品も取りそろえた。来年は、マルチデバイス、マルチユース、マルチネットワークの頭文字を取った“3M戦略”を、さらに推し進めていくという。一方で、タブレットの販売実績は、スマホに比べるとまだまだ厳しい。キャリア主導のスマホ用サービスについても、大成功に至っているものは少ない。このような状況を、KDDIはどのように覆すのか。2012年の展開が、今から楽しみだ。

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