2011年11月28日15時00分

わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

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わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 11月26日、ユビキタスエンターテイメント(UEI)は、学生向けミニゲーム開発コンテスト『9leap』の開発者向けカンファレンス『enchant.js meetup!&交流会 大阪』を大阪市中央区で開催した。参加者は20代の男性を中心とした33名、うち25歳以下の9leap本コンテスト対象者は7名となった。

 カンファレンスでは、9leapで一躍有名になったHTML5ゲームエンジン“enchant.js”の解説やプログラミングの実例を紹介。その後、1時間弱のプログラミング演習を行ない、6つのゲームが開発された。

イベントで開発したusamyu_さんの作品『スネークん』
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 タップで蛇のようなキャラの進行方向を操作するゲーム。リンゴを取るとスコアーが上がり、尻尾にぶつかったり、画面の外に出るとゲームオーバーになる。リンゴを取ると尻尾が長くなるので難易度も上がるという仕組みだ。ちなみに現在、9leapではワンボタンで遊べるゲームを開発する年齢制限なしのサブコンテスト『One Button Game Challenge』を11月30日まで実施しており、その応募作品として作成したとのこと。

ハイレベルな作品が続々
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 ほかにもまだ9leapには投稿していないようだが、9leapの常連開発者、blankblankさんによる格闘ゲームや、プロのFlashプログラマーによる痴漢撃退ゲーム、専門学校生によるシューティングなど、開発時間が短い割にハイレベルな作品が続々と発表された。

blankblankさんが『Coffee Script』を紹介
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 blankblankさんは、JavaScriptにコンパイル可能な言語『Coffee Script』で9leap用のゲームを開発している。そのユニークな手法が紹介された。

『Coffee Script』は超シンプル!
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』
↑右がenchant.js、左がCoffee Script。同じ内容でもCoffee Scriptのほうが文法がシンプル。

 『Coffee Script』はenchant.jsと連携が可能であり、同氏によると、『Coffee Script』はより短くキレイに安全なコードが書けるため、お気に入りとのことだ。

プログラミング歴ゼロのOLが9leapの定番ゲームをつくった
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 UEIの辻さんは入社する前はプログラミング歴ゼロ。しかし、同社で行なわれたハッカソン(ハックとマラソンの造語で、複数人のプログラマーが集まり、短期集中で開発するプログラミング演習)で、enchant.jsをより扱い易くしたスクリプト言語『アトラスX』を学んだことにより、9leapで約6000回遊ばれている定番ゲーム『ともだちポン!』を制作した。

 ゲーム制作の秘訣をうかがうと「ゲームはバラエティーを追加し、探求欲やコンプリート欲を刺激することで、つい何度も遊びたくなるものになる」とのこと。

辻さんの作品『ともだちポン!』
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 自分のツイッターのフォロアーアイコンを見て、ユーザー名を当てるゲーム。アイコンを見れば誰だかすぐにわかるのだが、ユーザー名とは一致しない場合が多く、プレーしてみると意外に難しい。

清水氏がenchant.jsの新機能やロードマップを紹介
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』

 UEI代表取締役清水亮氏より、enchant.jsの新機能とロードマップとプログラミングへの思いが熱く語られた。

Rubyのコードをenchant.jsで動かす
わずか1時間でゲームを6本も開発! 関西人の底力を見た『enchant.js meetup!』
↑『Ruby on enchant.js』の仕組み。図版はWISE9より転載。

 週刊アスキーの連載『9leap高校ゲーム開発部』でも紹介した、enchant.jsの新機能『Ruby on enchant.js』は、Rubyで書かれたプログラミングを間接的にブラウザー上で動かしてしまうという仕組みだ。 『Ruby on enchant.js』を使うことで、Rubyの開発者もenchant.jsの実行環境を使えるようになる。

 今後の9leap関連のロードマップは、11月28日にリアルタイムに通信ゲームがつくれるバージョンアップを実施。12月中旬に現在アンドロイド版のみの『enchantPro』のiPhone版ベータをリリース。ほか、年内までにenchant.jsのPC向け3Dエンジン『WebGL』の対応と、BOX2Dをベースにした物理シミュレーションプラグインのリリースを予定している。

 また、開発者イベント『leapフェスト』を来年2月12日(日)に秋葉原で開催し、合わせて、そのころにenchant.jsの書籍も発刊する予定。

 清水氏はモットーに“一億総プログラマー化”を掲げ、「プログラミングがあるからこそ、今のネット社会があると言っても過言ではない。現在、ゲーム業界は儲けを重視したソーシャルゲームが中心となっており、これではゲーム性を追求する活動が疎かになり、おもしろいゲームが失われるのではないかと危惧している。プログラミングを職業としてではなくて、誰もが手軽にゲームがつくれれば、もっとおもしろいことになるのではないかと思う。趣味としてのゲームプログラミングが文化として流行ってほしい。9leapではゲームの新しい可能性を発見するチャレンジが多く行なわれており、これを育てて行きたい。また、国産の言語であるenchant.jsを世界に広めていきたい。」と語った。

 最後に、大阪市から参加したフリーランスのプログラマーをしている30歳の男性の話が非常に興味深かったので掲載する。いわく「今まで大手不動産屋などのFlashのコンテンツを作成してきたが、スマホユーザーの増加によりFlashでは限界が見えている。さらに、ウェブコンテンツはFlashからHTML5へ確実に移行しつつあり、Flashコンテンツの発注量は減少傾向にある。HTML5でインタラクティブコンテンツを作成するために、enchant.jsに興味を持った。」と、まさに開発現場では、Flashのアクションスクリプトに代わる言語としてenchant.jsに期待がもたれているようだ。

●関連サイト
『enchant.js meetup!&交流会 大阪』のUstreamアーカイブ
9leap
WISE9
『スネークん』
『ともだちポン!』
 

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