2011年07月04日12時39分

5000人が燃えた! 『MIKUNOPOLIS in LOS ANGELES』ライブ徹底レポート

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 ロサンゼルスで7月1〜4日まで行なわれているアニメとマンガの祭典アニメエキスポ2011。そのイベントの目玉として現地時間の2日、初音ミクのライブコンサート“MIKUNOPOLIS in Los Angeles”が開催された。

 国内では2009年9月の“ミクフェス '09(夏)”を皮切りに、“ミクの日感謝祭”“初音ミク ライブパーティー2011 ミクパ♪”など、すでに何度か単独ライブを開いてきたが、海外では今回が初。約5150人が参加したこのライブをたっぷりご紹介します!

 ライブの会場は、アニメエキスポ会場の近くにある“ノキアシアター”。週末ともなればスティーヴィー・ワンダーなどのビッグネームがライブを開いている超メジャーなステージだ。

MIKUNOPOLIS

 会場に到着してまず驚いたのは、ノキアシアターのあちこちから行列が伸びていたこと。どうやら人が殺到して正面だけでは足らずに、別の入り口も解放したようだ。開演は20時30分なのだが、筆者は20時20分になってもまだ外で入場待ちしている状況。ボーカロイドのコスプレをしていたファンの多さも目を引いた。

MIKUNOPOLIS
MIKUNOPOLIS
ミク痛車のカローラも置かれて、コスプレをしたモデルさんが撮影攻めにあっていた。

 さらに入場してみると、そのホールの広さと客入りを見て驚く。客席は約7100席だが、今回のライブでは透過式スクリーンを採用するため、スクリーンの視認性の悪い端のほうの席は販売していない。実際にボードを設置した状況を見つつ、当日券も追加販売したところ、5158席が埋まったという。

 今まで初音ミクのコンサートというと2000人規模の会場だったが、それをゆうに超える広さに圧倒される。まわりを見渡すと1階だけでなく2階席まで埋まっており、開演を待ちきれないお客さんが緑色のサイリウムを振っている。客層も年配の方から子供まで幅広かった。

MIKUNOPOLIS

 そして20時40分過ぎ、“Project Diva desu.”が流れて幕が開ける。ライブが始まってからは、熱狂の連続だった。1曲目“ワールドイズマイン”が流れて透明ボードに初音ミクが現われると、1階席の中程以降は総立ちになり、ライトを全力で振りはじめる。

 ライブが始まって驚いたのが、まず何より、観客が日本のファンと同じくらいに慣れているということ。イントロが流れれば、どの曲か瞬時にわかって歓声を上げる。5曲目の“ぽっぴっぽー”では、「ソイヤ、ソイヤ! どっせい、どっせい!」のかけ声も完璧。「ここは日本か!?」という状況で、あっけにとられてしまった。ちなみに、鏡音リン・レンや巡音ルカが登場したときには、女性ファンの大きな歓声が上がっていて興味深かった。

MIKUNOPOLIS
(C)MIKUNOPOLIS 2011

 ステージ上のミクも、素晴らしいパフォーマンスを見せる。すでに日本でも行なわれている、映像を透過式ボード(ディラットボード)の裏側からプロジェクターで投影する方式を採用していたが、今回はこのボードを新調。さらにミクのアニメーション自体も高精細にレンダリングして、フレームレートを毎秒60フレームに上げている。おかげで、ダンスの滑らかさがアップし、スカートの反射や動きもよりリアルになっていた。聞くところによると鎖骨まで見えたらしいですが、わかった方いらっしゃいますか?

MIKUNOPOLIS
二次元なんだけど三次元というか。まるでミクが本当にそこにいるかのよう。(C)MIKUNOPOLIS 2011

 さらに演出が、映像のリアルさを最大限に引き出す。12曲目の“初音ミクの消失”では、膝から崩れて歌うという感情が伝わる演技を披露。終盤では「Thanks for coming today. ARIGATO.」とファンに感謝を伝えていた。たどたどしい英語だが、それが逆に日本からきたアーティストっぽい雰囲気を出しており、客席も大いに盛り上がっていた。ちなみに16曲目の“ワールズエンド・ダンスホール”では、開発を進めている英語版の初音ミクが利用されていたとのこと。

 加えて今回は、音楽面でも“The 39's”のバンドサウンドに、初めてバイオリンやチェロなどのストリングスが加わったことで、音の幅が広がって楽しかった。“初音ミクの消失”の終盤では、バスドラムの「ドドドド」という低音に弦の繊細な音色が重なり、鳥肌が立つギャップを生み出す。アンコール前、20曲目の“SPiCa”でも、美しいストリングスの音色が曲を盛り上げる。そうした音がノキアシアターの広い空間に反響して心地よさを生み出していた。

 “SPiCa”が終わって舞台から全員がはけると、「ミク、ミク、ミク、ミク……」と、コールが自然に起こる。そしてアンコール1曲目の“愛言葉”が流れると、今まで座っていた1階席前の人々も自然と立ち上がって舞台に手を振りはじめ、アンコール2曲目の“StargazeR”を経て最高潮の盛り上がりのまま、最後の曲“ハジメテノオト”に突入。2007年、パソコンの小さなディスプレーで見ていたこの曲が、こんな大舞台で流れるとは──。古参ユーザーなら、激動の約4年に思いを馳せて、思わず目から汗を流したかもしれない。そして大盛況のまま、90分の舞台に幕がおりた。

激動のライブが終わって……
MIKUNOPOLIS

 筆者が特に印象的だったのは、18曲目の“サイハテ”で、10代と思われる現地の男の子が、「ありふれた人生を……」と歌っていたこと。こんなに歌えるまで聴き込んでいたのか、と素直に衝撃を受けると同時にワールドワイドに広がる初音ミク現象を実感した。ひょっとして、坂本九の“SUKIYAKI”以来、日本の音楽業界がなかなか超えられなかった世界の壁を突き破れるのではないか。会場は、そう思わせるのに足る熱狂ぶりを見せていた。

 最後のMCで、ミクは「I’m looking forward to see you again」と語りかけた。次は世界のどこに“ただでさえ天使”が舞い降りるのか。その躍進に引き続き目が離せない。

●セットリスト
OP Project Diva desu.
1.ワールドイズマイン
2.えれくとりっくえんじぇぅ
3.恋スルVOC@LOID
4.クローバー♣クラブ
5.ぽっぴっぽー
6.ロミオとシンデレラ
7〜10.メドレー(裏表ラバーズ、パズル、VOiCE、1/6)
11.moon
12.初音ミクの消失
13.右肩の蝶(鏡音リン・レン)
14.炉心融解(鏡音リン)
15.Just Be Friends(巡音ルカ)
16.ワールズエンド・ダンスホール(初音ミク、巡音ルカ)
17.From Y to Y
18.サイハテ
19.ファインダー(DSLR remix・re:edit)
20.SPiCa

アンコール
21.愛言葉
22.StargazeR
23.ハジメテノオト

(7月4日19:00追記:初出時、ノキアシアターの説明に一部誤りがありました。訂正してお詫びします。記事は修正済みです)
(7月5日1:00追記:AnimeExpoより公式発表があったため入場者数を修正しました。)

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