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24時間テレビ漬け! スマホでどこでもテレビが楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

2011年06月24日 21時49分更新

 スマホでどこでもテレビ番組が楽しめちゃう……と書くと「ワンセグとどこが違うの?」と思われがちですが、『Slingbox PRO-HD』はネット経由で映像を配信できるエンコーダーユニット。具体的には、自宅のDVDレコーダーなどに接続すれば、外出先でスマホやPCなどから、録画番組やDVDソフトなどを鑑賞できちゃうわけです。

 本製品は2011年2月からイーフロンティアを通じて販売されているのですが、Android、iPhone、iPad用視聴ソフト『SlingPlayer』がバージョンアップを経て、かなり快適になっているという話を聞き、本体のセットアップから、全プラットフォームの視聴ソフト比較まで試してみました。

パケは意外とずっしり
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
各種ケーブルを多数同梱
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 パッケージには、ステレオオーディオケーブル、コンポジットAVケーブル、Sビデオケーブル、コンポーネントケーブル、アンテナケーブル、電源アダプター、赤外線リモコンケーブル、LANケーブルなどが同梱されています。網羅的にケーブルが同梱されているので、基本的にべつに購入・用意しなければならないものはないです。

背面は端子だらけ
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 中央右寄りの“緑”、“青”、“赤”の端子はコンポーネントケーブル用端子。画質にこだわるなら、DVDレコーダーのD出力端子とこのコンポーネントケーブル用入力端子をつなぎましょう。同梱品で挙げた“コンポーネントケーブル”がこの変換ケーブルにあたります。

放熱に配慮しつつレコーダーの上などに設置
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 電源アダプター、LANケーブル、映像・音声ケーブル、赤外線リモコンケーブルなどを接続したら、レコーダーの上などに設置します。

 赤外線リモコンケーブルは、接続したDVDレコーダーなどを外出先から遠隔操作するためのもので、DVDレコーダーの赤外線受光部付近に、ケーブル先端の発光部を設置します。

ルーターの設定は難易度高め
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 Slingbox PRO-HDの設定はほとんど自動化されているので悩むところはありません。少々難易度が高いのがポートの開放。と言っても、“静的NAT設定”(※ルーターによって名称が違います)に、宛先IPアドレス、変換対象プロトコル、変換対象ポートを入力すればオーケイです。なお、変換対象プロトコルには“TCPとUDP両方”を選ばないと、iPhoneとiPadで3G通信経由での視聴ができないので注意しましょう。

意外にはまりがちな“録画用出力端子”
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 それとレコーダーの多くに“録画用出力端子”があって、この端子を映像出力端子に利用すると、メニューなどが表示されません。つまり事実上外出先から操作できないわけですね。意外にはまりがちですので、気をつけましょう。

セットアップ完了!
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 セットアップの途中で、接続するレコーダーを選ぶ項目があります。ここでレコーダーを選ぶことで、リモコンの設定が割り当てられるわけです。ブラウザー版では実際のリモコン画像も表示されます。ほとんどのレコーダーは網羅されており、私が使っている東芝の『RD-X9』も、ちゃんと設定が用意されていました。

 設定は大体このような流れで、所要時間は30分ぐらいです。これに加えて、スマホから鑑賞するためには、専用の視聴ソフト『SlingPlayer』を、プラットフォームごとに購入・導入する必要があります。

 ですが、視聴ソフトの設定自体は、登録済みのIDとパスワードを入力するだけと、非常にお手軽です。

 さて、それではいよいよ、Android、iPhone、iPad端末での画質、インターフェースを比較してみましょう。ますは画質からですが、実際のテレビ映像は著作権上使用できないので、DVDレコーダーのメニュー表示で代用しました。

Android(GALAXY S II)
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPhone4
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPad2
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 解像感から言うと、iPad2≧Android(GALAXY S II)>iPhone4です。スペック上はiPhone4がもっともディスプレー解像度が高いのですが、おそらくiPhone3GSなどと互換性と保つためにこのような仕様になっていると思われます。

 つぎにプレーヤー自体のインターフェースを比較してみましょう。

Android(GALAXY S II)
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPhone4
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPad2
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 インターフェースはもっとも使用頻度が高いと思われる“MISC(すべて)メニュー”で比較しました。インターフェースの優劣は、ボタンの数で単純に比較することはできませんが、あえて比べるとiPad2>Android(GALAXY S II)>iPhone4となります。

 ここまで、画質とインターフェースを比較しましたが、実はもっと重要な要素があります。それは回線速度です。

Android(GALAXY S II)
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPhone4
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』
iPad2
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 回線速度は、ちょっと比較するのに気後れするほど、Android(GALAXY S II)>iPad2>iPhone4という結果でした。実際、1週間ほど各端末をとっかえひっかえ使っていたのですが、明らかにAndroid(GALAXY S II)の視聴が快適で、iPhone4、iPad2はSQ(標準画質)モードでも再生が止まることがひんぱんにありました。

 一方特筆したいのが、Android(GALAXY S II)のFOMAハイスピード通信の快適さです。対応エリアであれば、HQ(高画質)モードでもストレスなく再生できます。

FOMAハイスピードでこそSlingbox PRO-HDが大活躍!
スマホでどこででもテレビ番組が楽しめちゃう『Slingbox PRO-HD』

 Slingbox PRO-HDを実際に使い始めるまでは、iPad2がプレーヤーの本命でした。実際WiFi環境下で視聴するなら、iPad2が最良の選択です。でも自宅なら、据え置き型のテレビで観ますよね。外出先で使ってこそのSlingbox PRO-HDです。

 Android(GALAXY S II)なら、“快速”にでも乗ってなければ、意外に粘り強くテレビ番組を視聴できることがわかりました。せっかくGALAXY S IIに搭載されているワンセグ機能はあまり出番がなさそうです!

Slingbox PRO-HD
販売元:イーフロンティア
価格:3万4980円
製品公式サイト

ソフト入手は下記リンクから
SlingPlayer Mobile(※Android版)
価格:2407円
SlingPlayer Mobile(※iPhone版)
価格:3500円
SlingPlayer Mobile for iPad
価格:3500円

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