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欧米で発売間近! “最新Chrome OS”搭載機をひと足先に触ってきた!!

2011年06月13日 16時54分更新

 6月15日に、米国、英国、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、スペインの7ヵ国でグーグル“Chrome OS”を搭載したPC『Chromebook』がついに発売される。サムスンの『Series 5』とエイサーの『Acer Cromia』の2機種で、それぞれWiFi版と3G版がある。と、ニュースリリースのような書き出しで始めましたが、なんでこの中に日本が入ってないのでしょう! 悔しい、悔しすぎると、グーグルに“Chrome OS”を触りたいなーと頼んだところ、快諾していただきました!

chromeOS
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 “Chrome OS”は、ウェブアプリケーションの利用に特化したOS。元々、同社が『Chromeブラウザー』を開発した背景には、'04、'05年当時のブラウザーがウェブアプリケーションを促進するには動作が遅く力不足だったこと、さらにウェブ標準を採用したブラウザーが必要だったことがある。「ないなら自分たちでつくっちゃえ」というわけ。その甲斐あって、その後、開発競争が生まれ、HTML5の登場などウェブの標準化がは進み、動画や音声などエンターテインメイント機能も標準化し、それを備えるブラウザーも増えてきた。そのブラウザー開発の延長線上に、今回のウェブを最適化したOS“Chrome OS”が生まれ、それを使うデバイス『Chromebook』が登場するに至った。

 

 なお、今回使わせてもらった機体は、15日に発売する両製品とは別のサンプル機。残念ながら、以前からあったやつです。が、Chrome OS自体は、最新のものにアップデートされていました。まあ、予習にはもってこいということで気を取り直し、まず電源ボタンをポチリ。すると、BIOSなどの読み込みもなく『Chrome』のマークが出現。

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 初回起動すると、まずログインを要求され、グーグルアカウントの入力を求められる。ここで最初に登録したアカウントがメインのアカウントとなる。その後は、別のグーグルアカウントを増やしたり、ゲストでの利用も可能。

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 今回はすでに初期設定が済んでいる機体のため、新規アカウントの登録から。アカウントのビジュアルは、搭載するウェブカメラで簡単につくることも可能。写真は編集部のあたらし、背景にいるのはこーのスです。

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 ログインするとデスクトップはなく、“ブラウザー”画面が立ち上がる! 『Chromeブラウザー』を全画面表示しているようなもので、ユーザーインターフェースはほとんどまったく同じ。
 まずは、トラックパッドのレクチャーから。右クリックから2本指でのコントロール、ドラッグ・アンド・ドロップなど、少しマックに近い使い心地。

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 で、実際“Chrome OS”の使い勝手はどうなのか!? を説明したいところなんですが、使い勝手は『Chromeブラウザー』を使っているのとまったく同じで、むしろ違いを説明するのが難しかったり……。

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 ログインすると、ふだん使っている『Chromeブラウザー』にインストールしたアプリ、拡張機能をそのまま使える。新たに人気ゲーム『Angry Birds』をインストールすると、しっかり追加された。この後、ふだん使っているPCで、『Chromeブラウザー』を開くと同期している。クラウド上で連携するので、万が一ハードが壊れても別の機体で瞬時に同じ環境を使えるというわけ。

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 テーマを選択すると、このとおり。おなじみミクさんの壁紙になった。

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 『Chromeブラウザー』と違う部分は、無線LANの電波、バッテリー残量、時計、ブラウザーの切り替えを示すアイコンが右上に出ることくらい。無線LANなどのネットワーク設定もここからできる。

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 ハードウェア的に通常のPCと違うのは、まず“キーボード”。Chrome OS専用のキーボードとなる。ちなみに、Chrome OSは単体での提供は行なわれない。また、ウィンドウズとのデュアルブート環境なども構築できない。あくまでも、専用の機体にプリインストールした状態で提供することになる。“F1”などのファンクションキーはなく、その部分に音量や輝度調整、“戻る・進む”など、ウェブブラウザー操作に便利なキーを配置。またCapsLockの位置に“検索キー”があり、ここを押すと新規のタブが表われ、ボックスから検索を行なえる。

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 今回は試せなかったが、USBやSDカードでデータを取り込む“ファイルハンドラ”という機能がある。ファイルの種類を自動判別して、たとえば写真の場合は『Picasa』や『Flickr』が自動的にアップロード先として指定され、簡単に操作できるという。あらゆるところで、ネットとの連携を基につくられている。さすがにこのChrome OS上だけで仕事をするのは、今の日本の環境では難しそうな印象をもったが、ウェブアプリがさらに充実してくれば、そんな日が来てもおかしくないかも。基本的にはウェブブラウザーでできることがすべてなので、ウィンドウズ環境を使っている人で使いたいというなら、『Chromeブラウザー』を使えばいい話だ。

 また気づいた人もいると思いますが、日本語環境はすでにあります。『Google 日本語入力』で日本語入力も可能。つまり、15日発売の製品を欧米で買ってくれば使えるとのことです。技適の問題は未確認ですが。個人的にはかなり欲しいので、はやく日本でも発売してほしいところ。早期の日本投入を期待していますよ!

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