週刊アスキー

  • Facebookアイコン
  • Twitterアイコン
  • RSSフィード

ドコモ夏モデルで使いたい! スマホを本格カーナビに変身させる『SPX-SC01』

2011年05月18日 18時05分更新

  パイオニア製『SPX-SC01』はスマートフォン用クレイドル。『ドコモ ドライブネット』をインストールしたドコモの対応スマートフォンと組み合わせることで、PNDどころか本格カーナビ顔負けのシステムに変身させることができる。今回は実際に車にセットアップして、その使い勝手を試してみた。

 なお当然のことながら、走行中の操作は助手席に座った私が行なった。くれぐれも走行中に操作しないように心がけてほしい。

装着はしっかりと確実に!
SPX-SC01

  クレイドルの取り付けは、基本的にPNDの手順と変わらず難しくはない。しかし、中途半端に取り付けていると、走行中に落下して大きな事故の原因となることもある。付属の吸盤板を使って確実に固定し、シガーライター電源ケーブルもシフト操作の邪魔にならないように、適当な長さでくくってケーブル長を調整しよう。

まずはBluetooth設定
SPX-SC01

  スマートフォンをクレイドルに装着する前に、Bluetooth接続を済ませておこう。クレイドルにシガーライター電源ケーブルを挿入していれば、スマートフォンの“Bluetooth設定”からペアリングを行なえる。パスコードは“1234”だ。

ドライブネットを起動
SPX-SC01

  スマートフォンをクレイドルに固定したら、あらかじめインストールしておいたドライブネットを起動する。ちなみに今回は、『GALAXY S SC-02B』をテスト機に使用した。

初回起動時はクレイドルを指定
SPX-SC01
ドライブネットを申し込み
SPX-SC01
“スマートループ”を有効に設定
SPX-SC01

 ドライブネット初回起動時のみ、使用するクレイドルを指定しなければならない。

 また必須ではないが、最新エリア情報、ルート検索、ルート案内、渋滞情報案内表示、オービス・取締り情報などのサービスを利用するのであれば、ドライブネットをインストールするだけでなく、My docomoからサービスを申し込む必要がある。月額350円だが、初回契約時の最初の月はすべての機能を無料で利用できるので、まずはお試しで利用してみるといいだろう。

 なお、走行中に他車とリアルタイム渋滞情報などのデータを共有する“スマートループ”がデフォルトではオフになっている。パケット定額サービスに入っているのであれば、スマートループを有効に設定することをオススメする。

 以上で準備は完了だ。

検索方法を指定
SPX-SC01
検索キーワードを入力
SPX-SC01
検索結果から目的地を指定
SPX-SC01
目的地を確認
SPX-SC01
ナビゲーション開始!
SPX-SC01

  ドライブネットの操作はナビを一度使ったことがあれば悩むところはないだろう。実際に体験した者としては、ナビをスマートフォン感覚・速度で操作できるので、本格ナビよりも快適に感じられた。

マップは解像感十分
SPX-SC01

  PNDより解像度が高いが、画面を構成するアイコンなどは最小限に抑えられており見やすい。

ダッシュボードではこのように見える
SPX-SC01

  確実に固定できる場所ということで、ダッシュボードの奥にクレイドルを設置した。本製品をテストした日は太陽光が強めだったが、ディスプレーを一番明るくすれば問題なく視認できた。マイクロUSBケーブルから給電しているので、最大輝度に設定してもバッテリー残量を心配せずに済む。

案内のタイミングは正確かつ適切
SPX-SC01

  SPX-SC01には、GPSレシーバーだけでなく自車位置センサーも内蔵されており、ドライブネットのナビゲーションにはスマートフォン内蔵のセンサーは使われない。GPSの精度が低いと評価されているGALAXY Sでも、SPX-SC01のGPSレシーバーが使われるため、走行中の案内も的確なタイミングで行なわれた(国道と県道を平均して20〜40キロ程度で走行)。

踏切では警告アナウンス
SPX-SC01

  踏切では警告メッセージが流れる。およそ50メートル前でメッセージが再生されたので、注意喚起としては十分身構えられるタイミングだ。

渋滞情報も表示
SPX-SC01

  スマートループを有効に設定していれば、このようにリアルタイム渋滞情報が表示される。

ドコモダケが各種情報を案内
SPX-SC01

  ドコモダケをタップすると、近辺の駐車場満空情報、テレビ紹介スポット、グルメ情報、GS価格情報などを調べられる。ドライブネットでもエージェット役として活躍するわけだ。

解像度の高さが活きる!
SPX-SC01

  このような細かい情報を表示する際に、スマートフォンの高解像度が有効に利用されている。もちろん走行中に凝視できる情報量ではないが、このような詳細情報表示は安価なディスプレーを搭載したPNDには真似できない。

ここはちょっと不親切
SPX-SC01

  慣れで解消できるレベルだが、ルート終端に印がないのに違和感を感じた。とは言え音声で目的地に到着したことはアナウンスされるので、実用上はまったく問題ない。

降車後も利用を継続できる
SPX-SC01

  エンジンを切り、マイクロUSBからの給電がカットされたタイミングで、スマートフォン内蔵のGPSで利用を継続するかどうかの選択肢が表示される。

横位置でも利用可能
SPX-SC01

  クレイドルの首の部分が回転するので、画面を横にしての利用も可能だ。このほうが通常のカーナビユーザーには馴染みやすいかもしれないが、今回試用したかぎりでは圧倒的に縦画面のほうが使いやすかった。言うまでもなく、より遠くの交差点などをマップで確認できるからだ。

実用性高し!
SPX-SC01

  筆者はPNDのナビを常用しているが、今回のAndroidスマホ+本製品+ドライブネットの組み合わせには大変魅力を感じた。操作スピードが快適なことと、地図アップデートを意識せず利用できることは、PNDだけでなく高価格帯ナビと比べても大きなアドバンテージだ。

 またナビ中の
電話着信を数度テストしてみたが問題なく行なえた。

 ただし、ドライブネットに若干不安定さを感じることもあった。ドライブネットの起動、終了を繰り返した際に、メモリー不足というメッセージとともに起動できないことが何度か発生したのだ。無理にドライブネットを起動させないことで、ドライブネット自体の正常動作を担保しているのかもしれないが、そのたびにタスクマネージャですべてのアプリケーションを終了させるのも面倒だ。むしろ、大量のメモリーを必要とするのであれば、ドライブネット起動時にすべてのアプリケーションを終了させるという設定項目を用意しておいてもいいかもしれない。私個人はそのほうが使いやすいように思える。

 SPX-SC01というハードウェア自体の完成度が高いだけに、ドライブネットのいま一歩の不安定さが残念だ。ナビゲーションという走行時の安全性に大きく関わる製品だけに、ソフトウェアの安定性をぜひとも向上させてもらいたい。

スマートフォン ナビクレイドル SPX-SC01
メーカー:パイオニア
希望小売価格:1万5750円
発売日:発売中
製品公式サイト 

この記事をシェアしよう

週刊アスキーの最新情報を購読しよう