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日立GST買収発表後初! ウエスタンデジタルが都内で発表会を開催

2011年03月09日 22時28分更新

 ウエスタンジデタル(WD)は3月9日、都内で『WD Media Day 2011』を開催した。3月7日に約43億ドル(現金約35億ドルとWD株式2500万株:7億5000万ドル相当)で日立GST(HGST)の買収を発表。その直後のイベントとあって、会場には多数の取材陣が詰めかけた。

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 イベント冒頭には同社代表取締役社長の金森苧(かなもりあさお)氏が「世間をお騒がせして」とコメントし、HGSTの買収について触れた。

 HGST買収により、'10年第四四半期ベース換算で同社の31.1パーセントとHGSTの18.3パーセントを合計すると、HDDのシェアはほぼ半分となる49.4パーセント。シェア第二位、29.2パーセントのシーゲイトに約20パーセントの差をつける、圧倒的シェアの超巨大HDDメーカーが誕生する。

 HGSTとの合併は9月を予定。今後は「2社のシナジー効果でよりいい製品をつくっていく」とコメントした。

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 発表会では、海外では発売済みのDLNAメディアサーバー『WD TV Live Hub』のデモが行なわれた。ただし、現時点で日本での発売は未定。
 1TBのHDDを内蔵し、動画対応形式はAVI(Xvid、AVC、MPEG1/4)、MPEG、VOB、MKV(H.264、x264、AVC、MPEG1/2/4、AVC、VC-1)、MP4/MOV(MPEG4、H.264)、M2TS、WMV9。
 HDMI1.4とコンポジット出力、ギガビットLANのほかUSB端子を2基備える。FacebookやFlickr、YouTubeなどのサービスも利用可能だ。 
 デジタルコンテンツを屋内のPCや液晶テレビで共有できるほか、12桁のコードでiPhoneと24時間以内にペアリングすることで、出先の3G回線経由でも自宅の動画や音楽を楽しめる。もちろん、iPhoneからの動画や静止画のアップロードも可能だ。

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 『WD TV Live Hub』や別室のテレビ、PCと接続するPLC『WD Livewire』も展示。家庭内でのデジタルコンテンツ共有環境がトータルシステムとして提供される。
 

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 デモでは「今まではストレージを保管し、パスワードなどで保護する」ことがWDの役割だったが、今後は「いつでもどこでもデジタルコンテンツを楽しむ。家族や友人とシェアする。複数の端末でコンテンツ楽しむ」と、デジタルコンテンツの共有環境に注力していく方針を提示。「デジタルコンテンツが“4つのウインドー”(PC、液晶テレビ、タブレット、スマートフォン)の中心になる」とコメントした。
 現在までのPC総出荷台数は約14億台、米国での家庭内のストレージ容量が1TBに迫る勢いという現状も、同社が示すデジタツコンテンツ共有の方向性に合致する。

 WDとHGSTが合併することで、大手HDDメーカーは今年中にWD、シーゲイト、東芝、サムスンの4社になる。1986年にはHDDメーカーが76社あったことを考えると、業界再編の波は想像以上に高く、そして速い。

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