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CES2011:レインマンを撮影したスイートルームで聴くドルビーのPC向け新技術

2011年01月09日 15時00分更新

ラスベガスで開催される世界最大級の国際家電ショーと新製品をレポ!
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 ドルビーラボラトリーズはCES 2011に出展。ラスベガスコンベンションセンターではインテルの隣にブースを構えて、ホームシアターシステムをはじめとして、PCプラットフォーム向け、ゲーム向け、Mobile向けなど、さまざまなシチュエーションにおける最高の音響体験を体験できる各コーナーを用意してデモンストレーションを繰り広げている。

CES2011:DOLBY:レインマンを撮影したスイートルームで聴くドルビーのPC向け新技術
ラスベガスコンベンションセンターのセントラルホールにあるドルビーラボラトリーズのブース。

 
 また現地時間の7日限りのイベントとして、プライベートラウンジ『Dolby Definition Lounge』を開催。イベント会場はダスティン・ホフマンとトム・クルーズが主演して1988年に公開された映画『レインマン(Rain Man)』のラスベガスにおけるロケ地となったホテルのスイートルームで、現在は文字どおり『Rain Man Suite』の名称が付いた特別なスイートルームになっている。

CES2011:DOLBY:レインマンを撮影したスイートルームで聴くドルビーのPC向け新技術
Rain Man Suiteの様子。こちらのカットをはじめとして主寝室の様子など、いたることろで映画の各シーンが思い出される読者もきっといるだろう。

 
 ドルビーラボラトリーズはCESの開幕にあわせて、現地1月4日にPC用の最新オーディオ技術『ドルビーPCエンタテインメント・エクスペリエンス・プログラム』(以下、ドルビーPCEEプログラム)を発表している。これは2つの技術パッケージで構成され、ひとつは様々な形式のエンタテインメントコンテンツに対応し、臨場感あふれるサラウンドサウンドと高品質オーディオを提供するドルビーホームシアターv4。もうひとつは、様々なエンタテインメントコンテンツに対応し、安定したリスニング体験、内蔵スピーカーによるバーチャルサラウンドサウンド、高品質オーディオを提供するドルビーアドバンストオーディオv2。これらの新技術はまず、Acerのマルチメディアノート『Aspire Ethos』に搭載された。続いて『Aspire Zシリーズ』にも搭載予定となっている。いずれもドルビーPCEEプログラムに向けてスピーカーをはじめとしたハードウェアを最適化して設計、出荷される。

 Rain Man Suite内にある一室で実際のその効果を試させてもらった。『Aspire Ethos』は日本の事情で考えればデスクトップに置き換わるような大型のノートブックだが、スピーカーが2chであることは変わらない。ドルビーホームシアターv4では、サラウンドサウンド・バーチャライザー機能で、PC内蔵スピーカーやヘッドフォンでバーチャルサラウンド再生ができる。そのほかダイアログ・エンハンサーは、再生環境によっては映画における効果音にまぎれてしまってて聞き取りにくくなる台詞の部分を明瞭化するもの。デモでは搭載されているインターフェイスアプリケーションを使って機能をON/OFFすることでその効果を実感できた。

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『Aspire Ethos』を使ったドルビーホームシアターv4のデモ。インターフェイスアプリケーションを使ってどういった調整が行われているか視覚的に確認できる。映画、音楽、ゲームに最適化されたされたプリセットが用意されているほか、自分でさらに最大6個のプリセットを構成しておくこともできる。
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ドルビーPCEEプログラムの概要を説明してくれたのは、ドルビーラボラトリーズでPCセグメントの上級マネージャーを務めるDawn Leonetti氏。ボード右側にドルビーホームシアターv4のマークが付いている機能が、ドルビーホームシアターv4で効果を得られる。

 
 なお、今回の発表では最初のドルビーホームシアターv4搭載パートナーとしてAcerが選ばれているが、ドルビーラボラトリーズはPCメーカー各社への働きかけを続けており、今後も採用メーカーを増やしていく方針。今年の二月にはAcerに続く2社目のパートナーも発表できると予告している。

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こちらは、前出の『Aspire Ethos』をホームシアターシステムに接続して、TVシステムの2chや、実際の5.1chサラウンドでの環境での効果を体験できるデモンストレーション。

 
 Rain Man Suiteでは、他にもさまざまなドルビーラボラトリーズの技術が各室でデモンストレーションされた。

CES2011:DOLBY:レインマンを撮影したスイートルームで聴くドルビーのPC向け新技術
出力環境だけでなく、コンテンツ制作時における音響効果の最適化を紹介するコンテンツクリエーションの現場を再現したデモは主寝室で行われていた。PIXARの『ファインディング・ニモ(Finding Nemo)』を素材に、PIXARとドルビーラボラトリーズのコラボレーションで音響効果がチューニングされていく。
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PCゲームのプラットフォームではマルチプレイゲームにおけるチャット利用時のノイズを軽減して音声のやりとりを最適化するなど、既発表の技術も紹介されている。この部屋にはElectronic Arts社のスタッフも常駐し、同社の『Need for Speed』を使ってその効果を紹介していた。ちなみに写真では一人でプレイしているように見えるが、実際はラスベガスコンベンションセンターにある同社ブースとインターネット接続されており、ブース内の同じ環境でプレイする3名とあわせて、4名の同時プレイとなっている。
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こちらも既発表の技術『Dolby Mobile』。モバイルプラットフォームにおいてバーチャルサラウンドを実現する。デモでは左下のボタンをタップすることで効果をON/OFFに切り替えて、その違いを体験できるようになっている。
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今回のCES2011出展にあわせて、サンフランシスコ在住のアーティストDave Hunter氏が特別にデザインしたというポスター。
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