2009年11月17日23時50分

日本一ウィンドウズフォンに詳しい中の人を直撃!

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Windows Mobile 6.5
↑マイクロソフト モバイルコミュニケーション本部の部長さん、 越川慎司氏にライター ヤシマが訊きました!

──ウィンドウズモバイル6.5搭載のウィンドウズフォンと、従来のウィンドウズケータイは何が違いますか?
越川氏 ビジネスに加え、プライベートでも手軽に楽しんでいただける点ですね。ウィンドウズケータイというと、これまではどうしてもワードやエクセルが中心で、取っ付きにくいイメージがありました。が、ウィンドウズフォンではジョークアプリやゲームなどエンタメ色の強いコンテンツを簡単に楽しめる環境が整っています。

Windows Mobile 6.5
↑カプコンやコナミなど、日本の大手ゲームメーカーがウィンドウズフォン向けコンテンツ参入を表明している。

──ユーザーがウィンドウズフォンを選ぶメリットとは?
越川氏 操作しやすいとか、バッテリーのもちがいいなど、ユーザーにとってのメリットはいくつかありますが、やはりいちばん大きいのはアプリですね。バラエティー豊かなアプリを利用していただける環境、すなわちウィンドウズ・マーケットプレイスがオープンすれば、アプリを簡単に追加できるので、本体も陳腐化しにくくなります。

Windows Mobile 6.5
↑ウィンドウズモバイル6.5のみならず、6.1と6にも対応予定。旧モデルや同OS搭載PDAでも利用可能なのはiPhoneにない魅力か。

──そのマーケットプレイスの規模はどの程度なのでしょう?
越川氏 日本のマーケットプレイスはオープン当初、大手ゲームメーカーなど約30社にご協力いただき、100本超からスタートします。ほとんどがジョークアプリやゲームの見込みですが、その他のジャンルも随時拡充します。

──ネットではすでに無数のアプリが配布されていますが、マーケットプレイスとの棲み分けは?
越川氏 マーケットプレイスは決して排他的なものではなく、既存のアプリを登録し、配布することも可能です。アプリの入手経路がひとつ増えたと考えてもらってかまいません。アプリはこれまで、操作性を改善するユーティリティーが中心でしたが、世界共通の課金システムが存在せず、ゲームメーカーが参入しようにも事業の見通しを立てられないのが最大のネックでした。今回12月上旬にマーケットプレイスをオープンすることで、こうした問題を解決し、結果的にみなさんに良質なアプリをお届けできればと考えています。

──先行するApp Storeは海外アプリの説明文が未翻訳だったりと、日本語対応が中途半端な気がします。マーケットプレイスはどの程度日本語化されますか?
越川氏 日本のマーケットプレイスは、アプリの説明文から決済画面に至るまで100パーセント日本語で提供します。そもそも開発者がアプリを登録する際に、日本語以外、受け付けないシステムになっています。海外の開発者には酷かもしれませんが、日本のみなさんには安心してお使いいただけるものと自負しています。

──マーケットプレイスの決済手段は現在クレジットカードのみですが、ほかの方法でも支払えるのですか?
越川氏 いちばん簡便なのは、ケータイ料金と合算する方法ですよね。実現に向けてすでに各キャリアと検討中で、時期は未定ですが近い将来、必ずケータイ料金と合算して支払えるようにします。また、Xboxで展開しているマイクロソフトポイントにも対応予定です。クレジットカードを持たない若年層にもぜひ楽しんでいただきたいので。アプリ内課金やアイテム課金にも'10年初頭をメドに対応する予定です。

──アプリの互換性はどんな状況でしょう?
越川氏 すべてのアプリについて動作確認したわけではありませんが、既存アプリは引き続きウィンドウズフォンで動作すると思っていただいてかまいません。また、マーケットプレイスも現行のウィンドウズモバイル6.1と6に対応する予定です。つまり、ウィンドウズモバイル6以降の機種であれば幅広く楽しめるわけです。

──購入したアプリが内部メモリーに入り切らない場合、メモリーカードに移動させて起動できますか?
越川氏 開発者の方々に安心してアプリを提供してもらうことこそが、マーケットプレイスの生命線と考えています。そのためにはアプリの著作権をしっかりと保護する必要があります。ファイルにはDRM処理をしてあり、購入したアプリは5回までダウンロード可能ですが、メモリーカードに移して起動することはできません。

──でも、そうなるとアプリをたくさん入れておきたい人は、入れ替えのたびに手間がかかりますよね。
越川氏 現状では確かにそうですが、マーケットプレイスに登録するアプリには、ファイルサイズ10MBという上限を設けていますし、ハードウェアの進化にもめざましいものがあります。違法コピーだけは絶対に避けなければならないので、マイクロソフトとしてはメモリー容量の増大というハードの進化に期待しています。

Windows Mobile 6.5
↑マーケットプレイス経由で購入したアプリは本体メモリーのみへのインストールとなる。ヘビーユーザーには痛い仕様か。

──指先でタッチ操作がしやすくなったのは、待ち受け画面やスタート画面だけですか?
越川氏 その他にもじつは、予定表の枠を大きくしたりとか、アラームのボタンを大きくするなど、細かい部分まで手を入れています。画面デザインに統一感がないとか、メニュー階層が深くて分かりにくいというご指摘も承知していますので、今後OSのアップデートに合わせて継続的に改善していきたいと考えています。

Windows Mobile 6.5
↑ペンを用いず操作できるのはiPhone譲り。むしろ独自性を追求し、ペン操作を極めてほしかった(ACCN談)。せっかく高精細液晶が多いんだし、DSだってペンで普及したのだ。しかし、まぁウィンドウズフォンならメーカー次第で可能性はあるといえよう。

──ウィンドウズフォンの見た目は、これまでと代わり映えがしないという意見もあります。
越川氏 インターフェースだけを見ればそうかもしれませんが、マイクロソフトはもっと広い世界を思い描いています。3スクリーン構想と呼んでいるのですが、モバイル、PC、テレビ、この3つの画面を自由に往来できるプラットフォームを構築するのが我々の使命だと考えているのです。これからはアプリの魅力でプラットフォームを選ぶ時代です。OSのバージョンと売れることとは無関係なんです。いかにして魅力的なアプリを我々のプラットフォームに呼び込むかが重要であり、いたずらにインターフェースを変えることが得策とは思っていません。

Windows Mobile 6.5
↑MSが提唱する、ひとつのコンテンツをPC、モバイル、テレビでシームレスに扱える“3スクリーン構想”において、ウィンドウズフォンは重要な位置づけとなる。

──もうひとつの目玉であるMy Phoneですが、連絡先は日本語ならではの名前のよみに対応していますか?
越川氏 当然対応していますし、名前のよみをウィンドウズフォンと同期することも可能です。ベースとなったシステムはポルトガルのモビコンプという企業のものですが、日本語化作業自体は国内の開発チームが進めていて、翻訳精度や2バイト文字への対応など細部まで行き届いたものになっています。世界に3ヵ所しかない開発拠点のひとつが日本にあるという事実から見ても、日本語対応の優先度の高さがお分かりいただけると想います。

──My Phoneはウィンドウズフォン以外の機種では使えないのでしょうか?
越川氏 対応機種は当初ウィンドウズフォンだけですが、今後iPhoneやふつうのケータイ、BlackBerry、Androidなど、どんな機種でもMy Phoneを使えるようにします。具体的には各機種用のMy Phoneクライアントと、My PhoneのAPIを公開する方法を計画しています。これにより端末側で管理しているデータをMy Phoneと同期したり、キャリアに預けている電話帳をMy Phoneと同期可能になり、ウィンドウズフォンへの乗り換えも簡単になります。提供開始時期は未定ですが、キャリアと前向きに話し合いが進んでいるので期待してください。

Windows Mobile 6.5
↑My Phoneの機能は、クラウドというより現状ではバックアップサービスに近い。今後の発展に期待したい。

──現状ではマーケットプレイス、My Phone、音楽転送など、せっかくのサービスがバラバラな印象があります。iTunesのように使い勝手のいい統合管理クライアントは提供されないのですか?
越川氏 今のところ予定はありませんが、必要性は感じています。米国にはZuneソフトウェアというものがあり、これはまさしくiTunesと同様の機能を備えています。Zuneがらみのリクエストは技術的、組織的にもコントロールしやすいので、iTunesのような統合クライアントをリリースできるのも時間の問題だと思っています。

Windows Mobile 6.5
↑PMP用PCクライアント『Zuneソフトウェア』。将来的にはウィンドウズフォンとの連携や、Xboxなどにも提供されるのかも。

──ウィンドウズフォンはバッテリーのもちもよくなっているんですよね?
越川氏 ウィンドウズモバイル6.5は同6.1と比較して、20~30パーセントもバッテリーのもちがよくなっています。メモリー管理のほか、バックグラウンドで実行されるアプリの管理方法を見直すことで、この数値を実現しました。

──最後に'10年の展望を教えてください!
越川氏 目標とする機種数は、例年並みの10モデル前後。ヨコ(台数)の広がりというよりは、タテの広がりが重要だと考えています。アプリを充実させ、1モデルがより多く売れるしかけづくりに注力します。十字キーを搭載する機種など、さまざまな形状のウィンドウズフォンが登場する可能性も十分ありますので期待してください。

Windows Mobile 6.5
↑11月12日の会見で展示されたデバイス。iPhoneにはない、多様な端末の登場に期待したい。

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