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増加するSNSの“なりすまし”被害 対策と予防について知っておきたいこと

2012年05月25日 20時00分更新

 TwitterやFacebookで他人の名前を騙ってアカウントをつくる“なりすまし”の被害が増えている。

 最近もTwitterでは滝川クリステルさんやモーニング娘。の久住小春さん、小沢一郎氏、Facebookでは酒井彩名さんやAKB48の渡辺麻友さんなどが被害にあっている。企業やブランド名のなりすましアカウントも後を絶たない。また、Facebookの場合はアカウントだけではなくFacebookページをつくられてしまうこともある。中にはなりすましアカウントで本人のFacebookページをつくる例もあり見抜くのは難しい。もちろんターゲットは著名人や企業だけではない、報道されない一般の人の被害も多数あると推測される。現在のところTwitter、Facebook共にアカウント作成の際に本人確認の必要がないため、今後も被害は増えると予想される。

 では実際になりすましの被害にあった場合にはどうすればいいのだろうか?

■Twitterの場合

SNSの“なりすまし”

 Twitterでは本人、もしくは法的に正式な代理人による報告があった場合に限り対応をしてもらえる。具体的にはカスタマーサポートのフォーム(関連サイト)にアクセスし、【I am being impersonated(なりすまし)】にチェックを入れ、必要事項を記入し送信する。

■Facebookの場合
 Facebookは該当ユーザーのタイムライン(プロフィール)にある【歯車】アイコンから【報告またはブロック】を選択し、【このタイムラインは他の人になりすましているか、偽のものです?】にチェックを入れて報告する。その際には、報告者はケータイの番号かメールアドレスの入力が必要だ。

SNSの“なりすまし”
SNSの“なりすまし”
SNSの“なりすまし”

 どちらも主張が認められれば数日から数週間でなりすましアカウントは削除されるようだ。ただ、運営の対策には時間がかかるため、まずは友人・知人に連絡し、なりすましアカウントのブロックをお願いするべきだろう。ただし、個人アカウントのなりすましは、ほとんどが悪意をもった確信犯と思われるため、直接連絡したり変に構ったりすると逆に相手をよろこばせる事になる。彼らには無視を貫いた方がいい。

 だが、著名人や企業の場合は別だ。削除依頼とは別に正式な抗議メールで意思を示すべきだろう。長州力氏はブログでアカウント削除の警告を行なった上で、対応しない場合は法的措置に移行すると宣言した。

「Twitter上における長州力のなりすまし人物の発言に関しまして」──長州力オフィシャルブログ(関連サイト)

 また、著名人の場合はなりすましアカウントを本人だと信じてしまっているファンやユーザーの混乱を防ぐため告知を行なう必要がある。例えば酒井彩名さんは公式ブログで「TwitterもFacebookもやっていません。」と本人自ら宣言。渡辺麻友さんは公式ブログで「本日よりメンバー個人プロフィール欄にオフィシャルアイコンを反映させました。公式HPプロフィール欄よりリンクされているアカウント以外はなりすましアカウントですので、ご注意ください。」とメッセージを出しファンの注意を喚起した。

「ファンの皆様からのお問い合わせ」──AKB48公式ブログ(関連サイト)
「本当のこと。」──酒井彩名公式ブログ(関連サイト)

 企業やウェブサイトの場合もブログやサイトでユーザーに対して告知するという基本的な対応は同様だが、深刻な場合はプレスリリースを発信したり、記者会見を開くといった対策が行なわれることもある。

「お客さまへのお詫びとお知らせ」──イオン株式会社、株式会社イオンファンタジー(関連サイト、PDFへのリンク)

 ここまで“なりすまし”被害にあった時の対策について書いたが、では“なりすまし”を予防することはできるのだろうか? 結論を言えばTwitter、Facebookでは、システム上100%は不可能だろう。だが“なりすまし”アカウントを迅速に発見し、対応するための準備をしておけば甚大な被害を防ぐことは可能だ。

■なりすましの対策と予防
 まず、発見のためにはエゴサーチが重要だ。個人名、会社名、ブランド名などで定期的に検索を行ない、当事者が関知しないアカウントを発見したらすぐに対策を打てるようにしておこう。Googleアラートにキーワードを登録し、メールやRSSリーダーでチェックするのもいいだろう。

SNSの“なりすまし”

 また、企業の名前などで公式アカウントがない場合は、できれば登録だけでも検討するべきだろう。もちろん運用するにはそれなりに手間がかかるが、たとえあまり更新されなかったとしても公式アカウントがあるだけでなりすましの抑止効果にはなるはずだ。また、作成した公式アカウントのプロフィール欄には本人(会社の場合公式)であることを必ず明記し、可能であれば公式サイトと相互リンクしておこう。

 公式サイトの方にアカウントの一覧ページをつくり、これ以外のアカウントは非公認(なりすまし)であることを明記することも効果的だ。

「ソーシャルメディア公式アカウント一覧」──NEC(関連サイト)

SNSの“なりすまし”
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